誘拐記念日
修繕 ⑪
…影子視点…
「影子さん、持ってきました!」
「ここにおいて。悠一君に声かけて。」
「はい。悠一?分かる?」
宗太の声に、悠一は頷いて息を吐いた。
注射薬が聞いたのか気あないのか分からないまま5分の時間は過ぎていく。
救急隊が到着して、長谷川が養護教諭が後から飛び込んできた。
動揺がクラスを包む中、救急隊は悠一を担架に乗せた。
「彼の保護者の方はいらっしゃいますか?」
周りを見たものの、手を上げるものはいなかった。
「私が乗ります。電話したので。」
仕方なく私が名乗りを上げると、救急隊は驚いた顔をしたものの、許可は下りた。
救急車に乗り込むと、悠一が急にせき込み胃の中の物を吐き出した。
「影子さん!」
救急隊が対処をするのを見ていると、宗太の声が聞こえた。
「あんたは最後までいなさい。いいね?」
「……はい。」
救急車の扉が閉まるのを確認したところで、救急車が動き出した。
その時だった。
…「体を返して!!」…
「ッ?!」
私の意識は遠くなり、馬車んと意識の海に引き込まれてしまった。
まずい……今リサに変わるなんて……無意識に気を緩めたのが失敗だった。
慌てて体に戻ろうにも、すでにリサが悠一の姿を見て泣き崩れるところだった。
…………………
…リサ視点…
私は昼間は、影子さんの影で意識の中でうずくまっている。
今日もそのはずだった。
突然海が揺れて、私は外の景色に目を凝らした。
そこでは、影子さんが注射器を男性の脚に刺していた。
影子さん、何をするつもりなの?!
慌てて意識の外に出て体が動くようになって、視線を動かして悲鳴を上げそうになった。
さっきの男性……この子宗太君のお友達よね……?これって……影子さんがやった……。
「大丈夫ですか?」
白衣に身を包んだ人が私の顔を覗き込んだ。
「え……あ……いや……いやぁぁあああああああ!!!!!!!!!!」
私は罪悪感に押しつぶされて、悲鳴を止められなかった。
「落ち着いてください!!」
「だめよ、影子さんがこの子を殺そうとしてる!早く私を下ろして!!私がいるうちに早く!お願い!!」
「大丈夫です!!あなたのおかげで応急処置は適切でした。大丈夫です。ゆっくり息を整えましょう。」
「嘘よ!影子さんは人を殺すの!この体の中にいるの!!」
私は白衣の人の肩を掴んで泣き崩れるしかなかった。
しばらく走ると、車の後ろが開けられて悠一君がベッドごと引き出されて、運ばれていく。
「降りましょう、どこか吸われるところにご案内しますから。」
「ふっ……うぅっ……。」
病院の入り口を通ると、すでに医師の方々が悠一君を処置室に運び入れていた。
良かった……私から……影子さんから引き離せた……良かった。
「リサちゃん!!しっかり!!」
腰が抜けてその場に崩れ落ちると、聞き覚えのある声に名前を呼ばれた。
「律……先生?」
「うん、そうだよ。」
そこには、私と影子さんの事を理解してくれる唯一の先生……精神科の橋爪律さんが腰を下ろしてくれた。
「影子さん、持ってきました!」
「ここにおいて。悠一君に声かけて。」
「はい。悠一?分かる?」
宗太の声に、悠一は頷いて息を吐いた。
注射薬が聞いたのか気あないのか分からないまま5分の時間は過ぎていく。
救急隊が到着して、長谷川が養護教諭が後から飛び込んできた。
動揺がクラスを包む中、救急隊は悠一を担架に乗せた。
「彼の保護者の方はいらっしゃいますか?」
周りを見たものの、手を上げるものはいなかった。
「私が乗ります。電話したので。」
仕方なく私が名乗りを上げると、救急隊は驚いた顔をしたものの、許可は下りた。
救急車に乗り込むと、悠一が急にせき込み胃の中の物を吐き出した。
「影子さん!」
救急隊が対処をするのを見ていると、宗太の声が聞こえた。
「あんたは最後までいなさい。いいね?」
「……はい。」
救急車の扉が閉まるのを確認したところで、救急車が動き出した。
その時だった。
…「体を返して!!」…
「ッ?!」
私の意識は遠くなり、馬車んと意識の海に引き込まれてしまった。
まずい……今リサに変わるなんて……無意識に気を緩めたのが失敗だった。
慌てて体に戻ろうにも、すでにリサが悠一の姿を見て泣き崩れるところだった。
…………………
…リサ視点…
私は昼間は、影子さんの影で意識の中でうずくまっている。
今日もそのはずだった。
突然海が揺れて、私は外の景色に目を凝らした。
そこでは、影子さんが注射器を男性の脚に刺していた。
影子さん、何をするつもりなの?!
慌てて意識の外に出て体が動くようになって、視線を動かして悲鳴を上げそうになった。
さっきの男性……この子宗太君のお友達よね……?これって……影子さんがやった……。
「大丈夫ですか?」
白衣に身を包んだ人が私の顔を覗き込んだ。
「え……あ……いや……いやぁぁあああああああ!!!!!!!!!!」
私は罪悪感に押しつぶされて、悲鳴を止められなかった。
「落ち着いてください!!」
「だめよ、影子さんがこの子を殺そうとしてる!早く私を下ろして!!私がいるうちに早く!お願い!!」
「大丈夫です!!あなたのおかげで応急処置は適切でした。大丈夫です。ゆっくり息を整えましょう。」
「嘘よ!影子さんは人を殺すの!この体の中にいるの!!」
私は白衣の人の肩を掴んで泣き崩れるしかなかった。
しばらく走ると、車の後ろが開けられて悠一君がベッドごと引き出されて、運ばれていく。
「降りましょう、どこか吸われるところにご案内しますから。」
「ふっ……うぅっ……。」
病院の入り口を通ると、すでに医師の方々が悠一君を処置室に運び入れていた。
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「リサちゃん!!しっかり!!」
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