最強職は勇者?いいえ、武器職人です
1章 王国編 12話 武器精通は有能だった
それから俺は、行動を開始した。
紅い膜で覆われた場所から抜け出し、暗闇に慣れていない眼でゆっくりと進んでいく。
歩いて数分経った。俺は違和感を覚え始めていた。
壁が、舗装されているかのように凹凸が少ない。
どういうことだ?ここは迷宮の中じゃないのか?
違和感が次第に不安を煽ってくる。
一度、準備を整えた方がいいな。
いくら殺戮衝動が起こっていても、頭は冷静なままだ。とめるかどうかは自分で決めれる。
俺の殺戮衝動とは一種の感情だ。
感情制御が上手く出来れば好きに止めれる。
元の場所に戻る。
「そういえば、これはなんなんだ?」
紅い光を纏う土塊に目を向ける。
これがこの紅い膜のようなものを張っているのは何となくわかる。が、それはどうやってるんだ?
原理を知りたい。この土塊の中に何があるのか知りたい。
土塊に触ってみる。
何も起きない。ただ、鼓動のようなものを感じる。
なんだ......。これは、なんだ.......。
周りの土を剥がしていく。俺の中でこれの中に何かがあるのは確定事項だった。
「これ......は......」
それは、俺の命を繋いだ、一振の禍々しい剣だった。
赤く染まった刀身に、無数に思えるほどの線がびっしりと這っている。
ドクンッ
俺の心臓と、剣の鼓動が一緒になった!?
途端、剣が俺の手に吸い込まれる様に消えていき、同時、膜も消えていった。
「ステータスオープン」
変化があった。スキル欄に。
武器鑑定 4  武器創造 3  鑑定  言語理解
職人魂  武器精通 1  
これが今までの俺のスキルだが、
ここに新たに身刀化 1と、体内武器庫というスキルが加わっていた。
身刀化は体の一部を武器に変えるスキル
体内武器庫は体の中に武器ならなんでも入れられるというスキルだった。
「これ、面白いな『身刀化・右腕』」
早速スキルを使ってみる。
右腕に、線が浮かび上がる。
その線は次第に数を増やし、俺の腕を飲み込んだ。
痛みはない。違和感もない。でも、
スパッ
腕じゃない。強度、斬れ味。明らかに人間の腕じゃない。
「これ、面白いじゃねえ。滅茶苦茶有能だ。」
知能ある敵と戦う時、手ぶらだと勘違いさせて油断を誘える、それでいて一撃必殺の威力。
この強さはもうチートのそれだ。
試しに、他の武器に変えようとする。
が、
できない。
「あれ?なんでだ?」
答えはスキル欄の説明にあった。
体内武器庫にある武器以外の武器に変えることはできない。
「なるほど。」
俺の体内武器庫には今、死剣・魂 しかない。
だから他の武器に変えれないのか。
持っていたアイテムポーチから白一色の長い棒を取り出す。
以前スキルの練習がてら創った刀だ。
それを手に取ったままスキルの発動をイメージする。
「『体内武器庫』」
問題なく刀は体の中に入った。
「『身刀化』」
死剣以外の武器が体内武器庫にあることを確認し、身刀化で左腕を刀に変える。
こちらも何事もなく上手くいった。
「これは、いける。」
間違いなくこのスキルは対人戦最強だ。
まだまだできるかもしれない。
その後も、実験は続き、空腹も忘れ、俺はそれに没頭した。
結果、以下の事がわかった。
身刀化は使用中、MPを使用すること、
そしてその使用するMPは武器の強さによって変わること。
体の各箇所は同一の武器には変えれないが、
違う武器には変えれること。
身刀化で武器に変えた部位には、
武器精通が反映され、人の動きを超えた、俺のイメージ上の動きもできること。
そして、武器精通はかなり有用なスキルだということがわかった。
紅い膜で覆われた場所から抜け出し、暗闇に慣れていない眼でゆっくりと進んでいく。
歩いて数分経った。俺は違和感を覚え始めていた。
壁が、舗装されているかのように凹凸が少ない。
どういうことだ?ここは迷宮の中じゃないのか?
違和感が次第に不安を煽ってくる。
一度、準備を整えた方がいいな。
いくら殺戮衝動が起こっていても、頭は冷静なままだ。とめるかどうかは自分で決めれる。
俺の殺戮衝動とは一種の感情だ。
感情制御が上手く出来れば好きに止めれる。
元の場所に戻る。
「そういえば、これはなんなんだ?」
紅い光を纏う土塊に目を向ける。
これがこの紅い膜のようなものを張っているのは何となくわかる。が、それはどうやってるんだ?
原理を知りたい。この土塊の中に何があるのか知りたい。
土塊に触ってみる。
何も起きない。ただ、鼓動のようなものを感じる。
なんだ......。これは、なんだ.......。
周りの土を剥がしていく。俺の中でこれの中に何かがあるのは確定事項だった。
「これ......は......」
それは、俺の命を繋いだ、一振の禍々しい剣だった。
赤く染まった刀身に、無数に思えるほどの線がびっしりと這っている。
ドクンッ
俺の心臓と、剣の鼓動が一緒になった!?
途端、剣が俺の手に吸い込まれる様に消えていき、同時、膜も消えていった。
「ステータスオープン」
変化があった。スキル欄に。
武器鑑定 4  武器創造 3  鑑定  言語理解
職人魂  武器精通 1  
これが今までの俺のスキルだが、
ここに新たに身刀化 1と、体内武器庫というスキルが加わっていた。
身刀化は体の一部を武器に変えるスキル
体内武器庫は体の中に武器ならなんでも入れられるというスキルだった。
「これ、面白いな『身刀化・右腕』」
早速スキルを使ってみる。
右腕に、線が浮かび上がる。
その線は次第に数を増やし、俺の腕を飲み込んだ。
痛みはない。違和感もない。でも、
スパッ
腕じゃない。強度、斬れ味。明らかに人間の腕じゃない。
「これ、面白いじゃねえ。滅茶苦茶有能だ。」
知能ある敵と戦う時、手ぶらだと勘違いさせて油断を誘える、それでいて一撃必殺の威力。
この強さはもうチートのそれだ。
試しに、他の武器に変えようとする。
が、
できない。
「あれ?なんでだ?」
答えはスキル欄の説明にあった。
体内武器庫にある武器以外の武器に変えることはできない。
「なるほど。」
俺の体内武器庫には今、死剣・魂 しかない。
だから他の武器に変えれないのか。
持っていたアイテムポーチから白一色の長い棒を取り出す。
以前スキルの練習がてら創った刀だ。
それを手に取ったままスキルの発動をイメージする。
「『体内武器庫』」
問題なく刀は体の中に入った。
「『身刀化』」
死剣以外の武器が体内武器庫にあることを確認し、身刀化で左腕を刀に変える。
こちらも何事もなく上手くいった。
「これは、いける。」
間違いなくこのスキルは対人戦最強だ。
まだまだできるかもしれない。
その後も、実験は続き、空腹も忘れ、俺はそれに没頭した。
結果、以下の事がわかった。
身刀化は使用中、MPを使用すること、
そしてその使用するMPは武器の強さによって変わること。
体の各箇所は同一の武器には変えれないが、
違う武器には変えれること。
身刀化で武器に変えた部位には、
武器精通が反映され、人の動きを超えた、俺のイメージ上の動きもできること。
そして、武器精通はかなり有用なスキルだということがわかった。
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