大蛇戦記

ノベルバユーザー394972

洞窟探検

今回のエピソードは、洞窟探検までです。

洞窟内に入り、探検を始めるリーオと天御中主神アメノミナカヌシノカミ高御産巣日神タカミムスビノカミ神産巣日神カムムスビノカミたちは、暗い道を進んで行くことに。
「今いるここが、ウッドガルド王国領内ヘッゼルの大森林中心部に位置する洞窟で、ここの洞窟には、ワイバーンというドラゴンに似ている生物が住んでいて、それを吸収することが今回の目的だよ。」
「結構大きい洞窟ですね。」
「そうね。この洞窟自体は、魔石を掘り出すところだったらしいよ。」
「らしいっていうことは、この世界に知り合いでもいるんですか?」
「うん、僕や妹たちと知り合いで、ヘッゼルの大森林の守護神がいてね。この世界については結構聞かされてはいたんだけど半信半疑で、リーオ君がこの世界に転生したことでようやく信じられたかな。」
「私もこの世界について半信半疑ではいたんだ。」
「神様でも知らない世界もあるんですね。」
「この世界は、前にパラレルワールドと説明して、妹の神産巣日神がほとんどゲームの世界に近いと言っていたよね。」
「はい、確かにそんなこと言ってましたね。」
「ユグドラシルの世界は、僕らが前いた世界 つまり、現代とはだいぶ異なっていて、魔法が存在していたり、ドラゴンやエルフとか伝説上の生き物や架空の生き物として現代では描かれてきた生物がいたりと、ほぼゲームの世界みたいな感じなんだよね。」

「僕は、ゲームをあんまりやってこなかったんですよね。うちの親は、プロゲーマーとゲーム実況者をやっていて、毎日のように朝から晩まで、ゲームをやって配信したり、一世代前ひとせだいまえのゲームをやってレビューしたりと、僕には到底とうてい理解できはずもなく、勉強をして国立の大学に行ってからは親と疎遠そえんして、現実逃避げんじつとうひしてましたね。」
「そんな過去があるとは、知らなかったんだ。ごめん...」
「別に気にしなくても大丈夫ですよ。」
「僕らが君を観察する前に起きた出来事だったんだね。無神経でごめんね。」
「いえ、一時期、ゲームに興味を持って買ったことあるんで親に似たのかなって。」
れんが見せた少し悲しげな笑顔には、意味があることを神たちは知らなかった。
(戀は、事故に巻き込まれる2年前に結婚し、2か月後、奥さんとの間に子供ができた。そんな頃には、両親とのわだかまりが、解消。子供と奥さんと両親で、一緒に住むことになった最中に亡くなってしまったことを後悔していたのだ。)

ちなみに神様たちは子供も奥さんもいることは知っています。そしてその子供がめちゃくちゃ可愛いことも まぁそんなことはさておき、リーオ一行は、魔石を発見した。
「これが魔石ですか。虹色に輝いていますね。」
「虹色に輝いて見えるのは、リーオ君の魔力に反応してるからだよ。」
「僕には魔力があるんですね。」
「私たちもあるのだよ。」
「基本的にこの世界にいる生物には、魔力があって、鉱物は、魔力量によって見える色が違うみたいだよ。」
「ちなみ、僕たちも虹色に見えてるよ。」
「さすが、神様ですね。」

「ここら辺りで、ヘビの基本的能力である赤外線探知インフラロット・デテクションをしてみるといいよ。」
「魔法の呪文ですか?」
「そうだよ。ユグドラシルでは、能力を使う場合、魔法の呪文を言って指定された動作をすれば、能力を発動させることができる。」
「この場合、指定された動作とは?」
「この場合、目に魔力を集中させて、唱えながらまぶたを閉じて開けると、能力が発動するよ。」
「こうやればいいんですね。 赤外線探知インフラロット・デテクション」目に集中させながら、瞼を閉じて開けたとき、洞窟内にいる生物の体温が目に見えるようになり、ワイバーンの居場所も手に取るように分かった。

「皆さんの体温高いですね。」
「へへっ ちょっと恥ずかしい。」
「僕のも見たんだね。もぅ」少しだけほっぺたをふくらませる天御中主神
「私も恥ずかしいんだな。」
「そんなに恥ずかしいことですかね。」
小さい声で「まぁ君ならいいけどね。」といった。
「何か言いましたか?」
「別何も言ってないよ。」
「そうですか。何か聞こえたような まぁいいか、この近くに結構大きい熱源がありますね。ワイバーンですかね。」
「多分そうかもしれないね。」

ワイバーンを洞窟の奥にいることが分かった。ただ、もう複数の熱源も探知していたリーオは、少し警戒をしながら向かう。
「この先にいますが、複数の熱源を探知しているので、ゆっくりと近づきますね。」
「人間の反応かもしれないね。」
「ワイバーン退治に来た人間ですかね。そこそこの魔力を感じます。」
「だとしたら、ウッドガルド王国の王宮魔導士だと思うな。」
「王宮魔導士というのは、職業クラスですか?」
「そうなんだな。」
「職業は、MPマジックポイントHPヒットポイントSPスキルポイントの3つの総合的な能力値によって就ける職業や官職が決まってるんだよ。まぁ、ほぼ血筋の国もあるけどね。」

「どの世界にも、血筋とか名門とかにこだわるんですね。」
「ユグドラシルでは、血筋が重要視されるのには理由があって、この世界の国は、絶対君主制と奴隷どれい身分制度があってね。奴隷を使って戦争したり、危険な魔物モンスターと戦わせたりと、地球で実際行われたことがこの世界では時が止まったかのように続いているんだよね。」
「なるほど。ここにいる人たちは、ただワイバーンを退治しに来たわけじゃないのか...」
「どうするのかは、君が決めればいい。好きなようにユグドラシルを変えられる程の器も力もある。」
「そりゃ、もちろん助けますよ。人助けに理由なんて要らないでしょ?
僕、八岐大蛇ヤマタノオロチが困っている人を助ける理由に論理的思考なんて考え、要りますかね。まぁ、建前としてはこんな感じで、命をもてあそぶ奴が、ユグドラシルを神様に代わって統治してることに黙っている理由わけないでしょ。そんな国に未来なんて与えてやるかよ...」
「君は、最初から気づいていたんだね。僕たちが、この世界に連れてきたこと。」
「えぇ、まぁなんとなく気づいていましたよ。」

「どうして気づいたの?」
「ここに転生される前に言われた。「具体的な転生には干渉できないから 例えスライムでも、スライム以上のものに異世界転移させることができないんだ。」って言葉 ありえないでしょ。異世界転生までできる神様が具体的な転生には干渉できないからっていう矛盾むじゅんとこの世界についていように詳しいことで、嘘かなって思ったんですよね。」
「うん、君の言う通り、ツメが甘かったかな。」
「まぁ、嘘だとしても生き返らせて貰えたこととこの世界を変えるチャンスを与えてくれたことには感謝してますよ。」
「ふっ 君らしくていいね。」
「さて、異世界に来て初めての人助けですよ。」

「君は、相変わらず人助けをするその性格と君の優しさ そこに僕たちは惚れたんだ。」
「昔、会ったといいましたね。確かに会ったような気がしますよ。僕が、初めて人助けをしたあの日に...」
「そうだね。君はまだ子供の頃の話だね。」
「とりあえず、人助けしましょうか。」

次回、ワイバーン退治と人助け


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