Piece full Story 【Season1】

ノベルバユーザー394866

#03 絶望の中

時は宇宙船いんせきが大気圏を突破する前。

宇宙船内部にて、外を眺める凛華。

「ねえシーラ、これってどこに向かって落ちる予定?
私の計算が間違ってなければこの星滅ぶわよ?」

「安心してください、あなたの計算は間違って…ああ!!」

「シーラ?どうしたの!?」

「やばいです!このままだと大陸に衝突します!!」

「パラシュートは!?」

「来る途中で言ったように付いておりません!燃料も残っておりません!」

「バカ!!どうすんのよコレ!!」

「祈るしかありませんね」

「死ね!!」




「機体が大気圏に突入しました」

(あぁ、ようやくここまでたどり着いたのに私って、この星ごと死んでしまうのね)

「やはりエントロピーの法則は正しかった…」

「そうでも無いみたいですよ?星の様子を見る限り、かなり厚い大気の層で覆われています」

「バカね、それだと衝撃がもっと広がってしまうじゃない…」

「安心してください、何故か落下予測地点の森が動いています」

「だから何なの?安心できる要素皆無よね、ってうわ!?なんか浸水してるわよ!?なんかドロドロしてるし…」

「これは着地の衝撃に備えてるだけなので、気にしなくて結構です」

「いや気になるわアホ…ゴボゴボ……」

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