転生したら天使に職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりました

神王

第一章二十七話 スキルを大量に使いました。

更新遅くなりましたすみませんでした。どうぞお楽しみください。















「はあっ!!」

「やあっ!!」

エッシェル達が強くなった魔物達と戦っている。


現状を簡単に説明すると、ピンチだ。


魔物達が強化されてからもう数分が経つが、魔物の数にあまり変化はない。
俺もシエラもエッシェルも、魔物の連携攻撃に苦戦している。
1対1ならば勝てるだろうが、囲まれている状況では圧倒的に不利なのだ。

「きゃっ!!」

エッシェルがまた魔物の攻撃を受ける。
防御魔法をかけているから致命傷にはならないものの、決して軽いダメージではない。

「おらあっ!!」

目の前の魔物を斬る。
だがやはり一撃では倒せない。

「グアアアアアッ!!」

後ろから魔物が襲ってくる。

「はっ!!」

剣で受けるが、反撃をしようにもまた別の魔物が襲ってきて、反撃ができない。

「くっ!」

今度はシエラが攻撃を受けた。
シエラの光の斬撃を飛ばす攻撃は剣の間合いを伸ばせるとはいえ、囲まれていては役に立たない。

まずいな。魔物が強化されてから俺たちはかなり苦戦を強いられている。


まだ魔物は余裕で100体以上いるのにこの状況では、俺たちは確実に負ける。
それはエッシェルもシエラも薄々勘付いているだろう。

この魔物は相当強い。連携攻撃もしてくる上、常に俺たちを囲もうと動いてくる。



……だが、勝つ方法はあるにはある。



だがそれをすれば、俺が複数の職業を持っていることを二人に確実に悟られてしまうだろう。

属性は複数持っているケースも珍しいがあるにはある。
ただ、職業を複数持っているケースは、恐らく無い。
職業を複数持っている事を知られたら何が起きるか分からない。

「……」

俺はエッシェル、そしてシエラがいる方を見る。
ちょうどエッシェルと目が合った。

すると、エッシェルが笑顔を向けてきた。

「よし、決めた」

エッシェルの笑顔を見て確信した。
エッシェル、そしてシエラにならきっと何がバレても問題ない。
むしろ隠し事をする方が問題だ、と。

俺は集中する。ただひたすら集中する。
自分が持つすべての職業に語りかけるように、目を瞑る。
すると自分が使える全ての技がなんとなくだが手に取るように分かってくる。

「……これなら勝てる!!」

俺は、確信した。

天使が言うには、俺は1つでも強い上位職・特殊職をすべて持っている。
これらをすべて有効活用すれば相当な強さになるだろう。

まずは、敵のステータスを見る。

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シャドウ・タイガー(強)

属性:闇

耐性:魔法

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魔物のステータスはこのように見えるのか。強さが見えないのは少し残念だがまあいい。
(強)というのは恐らく強化された状態のことだろう。
属性は闇属性か。俺はこれを知りたかった。

はじめに剣を強化する。

ー上位付与術師・耐久強化 MP消費:7~700ー

「耐久強化!!」

最大限の700まで魔力を入れる。これで耐久力が5倍になる。

ー上位付与術師・攻撃強化 MP消費:8~800ー

「攻撃強化!!」

最大限まで魔力を入れる。攻撃力が5倍になる。

ー上位付与術師・魔剣化 MP消費:250~2500ー

「魔剣化!!」

最大限まで魔力を入れる。これで切った敵を弱体化できる。

ー上位付与術師・対闇属性強化 MP消費:100~1000ー

「対闇属性強化!!」

最大限まで魔力を入れる。これで闇属性の相手へのダメージが5倍になる。
また、闇属性耐性がつく。

次に自分に強化魔法をかける。

ー支援特化魔術師・超俊敏化 MP消費:1秒につき80ー

「超俊敏化!!」

3分間に設定しておく。これで素早さが大幅に上がるだろう。

ー支援特化魔術師・超攻撃強化 MP消費:1秒につき80ー

「超攻撃強化!!」

これも3分間にしよう。

ー支援特化魔術師・超耐性強化 MP消費:1秒につき80ー

「超耐性強化!!」

これも3分。

そして今度は強化スキルだ。

ー黄金剣士・黄金の覇気ー

2分間攻撃力が3倍。

ー音速剣士・超加速ー

150秒間速度が3倍。

ー極致の武闘家・超気功ー

3分間攻撃力が4倍。

ー白銀の射手・超集中ー

5分間攻撃の命中率が8倍。

ー精霊森の狩人・戦闘態勢ー

10分間攻撃力が2倍。

ー歴戦の斧使い・筋強化ー

2分間攻撃力が4倍。

ー神殺し・破神の精神ー

2分間攻撃力が7倍。

これだけやれば十分だろう。

多くの職業を持っていることの最大のメリット。
それは、"重ねがけ"ができる事。
攻撃力強化などの技は大体一つの職業に最大でも二つ程度だろうが、職業が大量にあるとそれを重ねがけできる。
やはり、この世界は職業をいくつも持つ存在が現れることを想定していない。
つまり、このようにいくつも職業があるからこそできるバフの重ねがけこそが俺の強さだ!
今の俺は、攻撃力強化のスキルだけでも3x4x2x4x7で攻撃力が672倍だ。数字からして化け物だな。
これだけ強力な分、それを人前で使えば職業を複数所有していることが悟られる可能性が非常に高い。
だから使わないようにしようと思ってたんだが、敵が強いからな。仕方ない。

「はあああっ!」

目の前の魔物に向けて走り、魔物を斬る。

十メートルくらい先にいたはずの魔物に一瞬で追いつき、剣を軽く一振りするだけで奥の魔物まで数体屠った。
我ながら凄まじい威力だ。

「はあっ!!」

エッシェルとシエラの周りにいる魔物を斬りはらう。
十数体居た魔物が一瞬で両断される。
この時の衝撃で平原の地面がえぐれる。

「おらあああああっ!!」

魔物を次から次へと両断する。

そして半分くらい倒した時、死んだ魔物達が霧になり始めた。
まさかまだ強化されるというのか。

そう考えているうちに、次々と魔物が霧を纏ってゆく。
だが黙って強化されるところを見守ってあげるほど俺は優しくない。

ー音速剣士・瞬斬ー

すぐに霧を纏い始めた魔物を斬り伏せてゆく。

「おらああああ!!!!」

次から次へと斬る。

なんだか音速近くで動いている俺をエッシェルとシエラが人外を見る目で俺を見ている気がするが気にしない。

前方に魔物が5体。

ー音速剣士・瞬風ー

5体の真ん中に入り、まとめて斬り飛ばす。

右に3体。

ー極致の武闘家・瞬跳ー

右に勢い良く飛び出し、まとめて斬った後、奥の敵に視線を飛ばす。

右斜め前に7体、前に4体、左斜め前に6体。

俺は素早く石を数個拾い上げる。

「ふんっ!!」

石を粉々に握りつぶす。

ー極致の槍術士・超投槍術ー

俺は粉々に砕け散った石を全力で投げる。

粉々になった石の破片が、散弾銃の弾のように飛び出し、魔物達を絶命させる。

職業を大量に持っている事による二番目のメリット。それはスキルが大量にある事。
スキルにはほぼ100%、クールダウンが設定されている。
あるスキルを発動すると一定時間そのスキルが使えなくなるというものだ。
だが、スキルが大量にあるのならば全て違うスキルを使えばいいのだ。
そうすることでクールダウンを無視することができる!

次は左に魔物が大量にいるな。

ー黄金剣士・超突撃ー

俺は剣を前に出し、凄まじい速度で魔物達に突っ込む。

そして一振り。
大量に居た魔物達が絶命する。














皆さんこんにちは(こんばんは)、神王です。誤字脱字がありましたら、いってください。あと、お気に入りとハートをお願いします。これからも、転生したら職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりました。をよろしくお願いします。

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