Drive

にた。

一球目 志麻凪高校

遥side

まるで夢のようだ
沢山の観衆に仲間の声援、そして、

今まで感じたことの無いこの気持ち。

先輩たちや私の相棒が繋いでくれたこのバトンを…、、

「表彰台の1番輝く場所に持っていくんだ…!」

枯れていた蕾は今、満開の花を咲かせようとしている。

***
遥side

ここが志麻凪高校…

「意外と大きい…」

私、神崎遥(かんざきはるか)は今日からこの志麻凪高校に通う高校1年生。

そして…、

「卓球部はどこじゃーい!」

卓球バカである。

「人前で叫ぶな…、鬱陶しい」

この子は桐生院幸(きりゅういんさち)。私の相棒でもありライバルでもある。

「でも、見学は放課後だぞ」

「うー…、待てないよぉ」

***放課後****

「幸いくよ!!」

「はいはい」

ガラガラ

「たのもー!見学で来ました!」

「ウチも見学です」

「あらあら、どうぞー」

優しそうなお姉さんが振り向いて言った。

「若いのが2人も来ましたねー」

綺麗な金色の瞳の人がニヤニヤしながら言った。

「もー玲華ちゃん、私達もまだ若いでしょ?」

「ありゃ、そーでしたねー」

「えっとお二人は…?」

私がおずおずと尋ねると、

「あー、私は佐藤萌(さとうもえ)よ」

「あたしは黒瀬玲華(くろせれいか)です。ちなみに2人とも2年生」

あれ…

「3年はいないんですか?」

「今日は休みよ、ホントはあと2人3年がいるんだけどね」

呆れ顔で萌先輩が言う

「先輩方にお願いがあります」

幸が口を開いた

「何かしら?」

「ウチらと1試合だけしてください」

な…?!

「幸何言って…」

「ウチは自分より強い人がいない卓球部は嫌いなんでね」

「あはは、面白いね、君」

「ウチの名前は桐生院幸です、玲華先輩」

「あぁ、ごめんなさい、そちらの子は?」

「か、神崎遥です…」

「おーけー、おーけー、受けて立つよ、その挑戦状」

「私も良いけど…、相手はどうするのー?玲華ちゃん」

「あたしが幸さんとやるから、萌さんは遥さんを」

「さん付けやめてって言ってるのに…」

「あ、つい…、ごめん」

「良いわよ、幸ちゃんと遥ちゃんはこれで良い?」

「はい」「もちろんです!」

私の相手は萌先輩…、わくわくしてきたー。幸は相手がカットマンじゃないなら良いけど…、大丈夫かな。

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