問一 この三角関係の答えを求めてください。
問一 この三角関係の答えを求めてください。
高校二年の春、満開だった桜が徐々に散り始めた頃。彼が初めて彼女に出会った。
そして一目で彼は彼女に恋をする。……でも、その横で私はとっくの昔から彼に恋をしてたんだ。
だけど、私は彼にはこの思いを告げず、彼の恋を全力で応援しようと決めた。
それでもやっぱり彼の傍にいると、なんでこんなにも私の心が辛いんだろう?
彼:南森 隆司と、私:吉澤 みな子はどこにでもいるただの幼馴染だ。
少なくとも隆司はそう思っているんだろうな。でも私のほうは……。
幼稚園が一緒で家も近くだったし、それで親同士がどんどん仲良くなり、自然と私達は公園でも一緒に遊ぶようになっていた。
しかし小学校、中学校と上がるにつれて、遊ぶ回数は徐々に減っていき、高校生ともなると学校で顔を合わしたら挨拶するだけの関係になってしまう。
今思うと、たかくん、みなちゃんと呼びあっていたあの頃が遠い昔のようだったと感じる。
あくまで私が思うに、隆司はそれほどイケメンというわけではない。
それに知る限り、隆司は今まで女子と付き合ったことや、自ら告白したことすらない。
いつも男友達とバカみたいにふざけあって、幼い子供のように無邪気に笑ってる。
運動も勉強も平均以下くらいだし、特にずば抜けた才能があるわけでも無い。
でも、私は知ってるんだ。隆司には、他の人が持ってない様々な魅力があることを。
彼女:前川 みどりはクラスの委員長で、しっかりとした性格の女の子。
印象的な長い黒髪はとてもしなやかで、首を揺らす度に連れる綺麗な髪を見て、世の男子はすぐに魅了される。端正な顔立ちは、ハリウッドモデルと言われても疑わないほどである。少し子供っぽい髪留めも、彼女のトレードマークだ。
みどりは、高校に入ってから沢山の男子達に告白をされたそうだが、まだ一人もOKしたことが無いらしい。
それがなぜだかはわからないけど、深く追求しないでおいた。
私とは去年も同じクラスで、とっても仲良くしてくれていた。
成績はいつも学年上位。だが、それに驕ることなく、クラスの皆と気楽に接している。
隆司はみどりのそういう真面目な所が好きなのかな?
コメント