2人で奏でる異世界デュエット

豚也

活動開始


「バンド結成出来た訳だし少しみんなで合わせてみない?」


 ガロンに報告を終えたエバが3人に提案する。


「良いですね! ぜひやりましょう」

「そうね、キッドのギター見てみたいし」

「あんま期待するなよ?」


 そう言って隣の演奏室に移動する4人。


「じゃあ、早速準備するわよ! よいしょっと。」

 
 エレナは手慣れた様子でDJブースをセットし始めた。 紫メインの光沢があるDJブースである。ラップもするのでマイク付きだ。


「でわ!私も」


 アメリが取り出したのは緑がメインで所々に金色のラインが入ってるギターである。


「俺もやるかー」


 キッドが取り出したのは、吸い込まれるような黒一色のギターで弦が赤色であった。


「キッドのギターかっこいいね! 後は俺だけだね!よし!」


 エバが取り出したのは、黒色でとてもシンプルなギターだった。


「エバ、相当そのギター手入れしてるな」

「俺のお気に入りだからね! 毎日手入れは欠かしてないよ!」


 各々が楽器を準備した。そこでエレナはある事に気付いた。いや、なぜ気付かなかったの
であろう。


「誰がヴォーカルやるのよ。」

「「「あ……」」」

「どうするのよ!」

「私、歌は本当に得意じゃないです……」

「俺はギターしかやらねえ」

「エバ、すぐにギター閉まって。あなたヴォーカルよ」

「え……」

「エバがヴォーカル、キッドとアメリがギター、私がDJとラップよ! これで決まり!」

「だってよ」

「エバ頼みました」

「自信無いなー……」


 こうして各担当が決まった。


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