異世界で魔王の副官に就職する事になった話

那偽沙

プロローグⅡ 少女

 改斗は死んだ、死の瞬間という物は存外呆気ない物で、意識は自然と薄れて行った、走馬灯とでも言うのだろうか、この世に生を受けてから死ぬまでの記憶が頭に過っていた、ふと走馬灯の中で一人の少女が改斗に声をかけている。

「ん~なかなか起きないなぁ、死んでいるとはいえ、普通はもう起きてるはずなのに、よっぽどつかれてたのか、立て込んでるから早く起きて欲しいんだけど…仕方ない」

少女は少し離れると起こすための準備をする、それは学校とかでよく見る黒板である、少女は改斗に近づくと爪を黒板にたてかけ、脅しをかける

「いいから目を覚ましなさいな、覚まさないと……耳元で黒板に爪をたてた音を聞かせるよ」

どうやら走馬灯でも空耳でもないようないらしい、本当に誰かが声をかけてきているらしい、そうしているうちに目を覚ますと、少女が中腰でこちらを見ている、人間ではない…頭に天使の輪っかついてるし、白い羽生えてるし、あと後光さしてるし、少女を見ていると少女は首をかしげ、問いかけてきた。

「どうしたんだい?鳩が豆鉄砲で撃ち抜かれたような顔をして、まぁ…こんな状況に陥ったら誰でも混乱するかな」 

ここは何処なのか、改斗は少女に話を聞くことにした。

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