神様の旅路

三日月

第7話〜城へ〜

ダンジョンから出る事が出来た、みんな疲れ果ててもう歩くことすらできないようだった

「お前ら!疲れてると思うがこのまま王がいる王室まで移動する、馬車を用意しているから早く乗り込め!」

そう言ってアルバートさんは馬車が止めてある方を指差した、俺たちが出るまでずっと待っていたのだろうか?馬車は十人くらいなら余裕で乗れそうなほど広く俺たちはさんグループに分かれ乗り込んだ、馬車の中では皆んなはしゃいでいた

「智香〜貴方すごくない?」

同じ馬車に乗る柳原愛子やなぎはらあいこが佐々木智香に話しかけた

「えっそんな……私はすごくないよ!」

「またまた〜謙遜しちゃって」
「ミノタウロスの攻撃防いでたじゃん」

「あれは魔法のおかげだよ、実際《絶対防御サンクチュアリ》が無かったら防げなかったからね」

「と言うかよくあんな魔法使えたね、どこで教わったの?」

「うん、カミラさんに教えてもらったんだ」

「え〜あの人に教えてもらったの?よくそんな事できたね」
「私たちをこの世界に送り込んだ張本人なのに」

「カミラさんを悪く言うな!」

途端星光がそう叫んだ、これには馬車に乗っているみんながびっくりした

「びっくりした〜急にどうしたの?星光君」

「すまない、取り乱した」

「まさか!星光君カミラさんのことが好きなの〜?」

「は、はぁ!?そんなわけないだろ」

「そんな訳ないじゃん絶対好きでしょ〜、誰にも言わないから言っちゃいなよ」

しつこく迫る柳原それに便乗して他の人たちも

「そうだぞ星光早く言え!」
「嘘なしだからな〜」

「「「いーえいーえいーえいーえいーえ」」」

言え言えコールが始まった、流石に懲りたのか星光が話し出す

「……だよ」

「えっ聞こえないよ〜」

「だから好きだって言ってんだろ!」

「「「うぉぉぉ」」」

馬車に乗っている人達が一斉に騒ぎ出す

「それでそれで?どこが好きになったの?一応私たちをこっちの世界に連れてきた張本人なのに」

皆んな星光に集中している、因みに俺は目をつぶって寝たフリ中だ

「実は俺見たんだよ、彼女が1人で頑張る姿を、国に関する仕事をほとんど引き受けてやっていたそんな彼女を俺は支えたいと思ったんだ、あと単純に可愛いからね」

「やっぱり容姿か〜」
「星光君を狙ってる女子はたくさんいたのにな〜」
「告白しちまえよ〜」
「「そうだそうだ」」

「いやまだ早いかな、もう少し仲良くなってからにするよ」

俺は目を開けてみんなの様子を見る、皆んな星光の恋話で盛り上がっている中1人佐々木智香が悲しげな表情をしている事に誰も気付いていなかった

景色は変わり間も無く王国へ着く頃になった、城までは後十分位だと思う

「そう言えば星光君ダンジョンでも大活躍だったよね〜」
「そうそう凄い光る技使ってたよね〜、あれなんなの?」

「あぁ《聖光剣ホーリーブレイド》のことか
スキルの力を使ったんだよ」

星光の持つスキル:聖剣使いは聖剣を扱える、聖なる力を扱える等の効果を持ったスキルなのだが、そのうちの一つ聖なる力を扱えるは聖属性と言う選ばれしものしか使えない特別な属性が使えるようになるのでその属性にある魔法の一つを使ったらしい

「へぇそんなのがあるんだ、スキルって便利なんだね」

皆んな一斉にスキルカードを見る、おそらく自分の持つスキルで星光と似たようなのがないか探しているのだろう

「あと聞きたいんだけど、最後のミノタウロスの攻撃なんか変じゃなかった?」

「と言うと?」

「なんか突然消えたみたいな感じがしたんだよ、あの攻撃が」

「単に技の持続時間が短かったんじゃないか?」

「そうなのかな……まぁ他に考えられないか」

俺は一瞬バレたのかと思ったがどうやら変な解釈をしてくれたようで助かった、それでも《空間転送アスポート》はやりすぎたかな


そしてしばらくして俺たちは城に到着した

「よしお前ら!これから王室へ向かう、ちゃんとついてこいよ」

アルバートさんがそう指示し俺たちは王室へと案内される、扉の前には2人の騎士団が立っており俺たちを見るなり部屋へと入れてくれた
中には王と数名の騎士団がいる

「よく来てくれた勇者様方、まずは無事に帰って来てくれたことを嬉しく思う」
「初めてのダンジョンはどうだったかな?」

星光が代表して答える

「初めてだったので不安でしたがだいぶ余裕だと感じましたね、ただミノタウロスには勝てませんでした」

「なんと!ミノタウロスと戦ったのか、あの魔物はかなりの強さのはずだが……」

「王よ、その事については後に私から話します、まずは彼らを休ませてあげられないでしょうか?」

「そうだな、皆さん今日はもう疲れたでしょう各自部屋に戻り休んでください」

そう言われると皆んな嬉しそうに部屋に戻っていく

「星光君は少し残ってもらっても良いですか?話したい事があるのだが」

「分かりました、残りますよ」

「星光君とアルバート以外部屋から出て貰えないだろうか、3人で話がしたい」

そう言われると騎士団の人は皆外に出て行った
俺も王室を後にする、そして部屋へと行った、皆んなご飯を食べに行ったりしているが俺は部屋に休む事にした













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