ファウスト−FAUST−

藤田 吾郎

第2話 風の堕天使−人間ノ血コソ切リ札ノ鍵−

「あら~良いじゃない。ひろ君。優菜とお出かけしてきなさいよ~二人共まだ遊びたい年頃なんだから~。」

母子揃って何を言い出すんだ…。

「いや~おばさん。俺はここに居候の身だから、ほら言うじゃん働かざる者、食うべからずって。だいたい店だって忙しいから大変で……」

と言いかけた所。

「店は昼のランチの時間がピークだからピークが過ぎれば暇になるから暇になったら優菜と出掛けてなさい。大翔君。」

おじさんまでもか……貴方だけは俺の味方でいると思ったのに……


3対1か……抵抗するだけ無駄か……

「わかりました。大人しく優菜と出掛けに行きます。」

「良かったわね~優菜。ひろ君とお出かけ出来て。」

「うん。大翔と出かけるの久しぶり~。」


「ただし……昼のランチタイムのピークが過ぎてからな。それまでは店の手伝いするから待ってろ。優菜。」

「うん。んじゃ私も店の手伝いする。」


そう言う事で優菜と出かける事になった。


「マスター……フラグが立ちそうですね……」

影で店の様子のダビデ。何だか嬉しそうな様子。


店が始まり時間はお昼時。店はお客さんで賑わっている。俺はせっせと仕事をしている。

俺と優菜がウェイターをやり、おじさんとおばさんが料理を作る。

「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」

「3名で。」

「煙草は吸いになりますか?」

「あ、吸いません。」

「禁煙の席で?」

「あっはい。こちらの席どうぞ。
3名様で。」


「「いらっしゃいませ。」」


「ひろ君。これがハンバーグ定食とカルボナーラね。」

「はーい。」


「失礼します。こちらがハンバーグ定食のお客様。」

「あっ自分です。」

「こちらがカルボナーラです。」

「あっ、はーい。」

「ではごっゆくりどうぞ。」


「あっ注文お願いして良いですかぁ?」

「はい。お伺いします。」

「え~っと、オムライスが1つ。ナポリタンが1つ。オススメランチを1つで食後にアイスコーヒーを3つ。」

「はい。注文を繰り返します。オムライスが1つ。ナポリタンが1つ。オススメランチを1つで食後にアイスコーヒーを3つ。以上でよろしいでしょうか?」

「はい。」

「では失礼します。」



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