無属性魔法を極めた俺は異世界最強!?
1話
異世界に行きたい。
いつまで立っても終わりそうにない授業の中俺はそう思った。
体感では一時間くらい立っているはずなのに時計をちらっと覗き見ると授業が始まってからまだ十五分しか立っていない。
これでまだ月曜日の二時間目だと考えると現実逃避したくなってしまうのも仕方ないだろう。
「はぁ・・・」
授業の疲れと異世界への憧れで思わずため息が口から漏れてしまう。
いきなり魔法陣とかが展開されて俺を異世界に連れて行ってくれないだろうか。
もう集団転移でも転生でもいいからこの地獄から抜け出させてほしい。
そんことを考えていたその瞬間、
突然教室の床中が光を放った。
「うわっ!?」
普通ではない明らかな異常事態に誰かが驚きの声を発したが、その声を置き去りにするかの様に光はどんどん強まって行き、ついに教室中を飲み込んだ。
その中で俺は床に薄っすらと浮かび上がっている模様を見てこの異常事態に一つの結論を出した。
□
見渡す限り目に入る生い茂った草木、足元に広がっている芝生。
まさにこれが森林というやつだろう。別に田舎に行ったことはないが間違っていないと思う。
「ここは・・・?」
クラスの一人が呟いた。
森の中だよ、と答えてあげたいが流石にふざけられるような空気じゃない。
というか大勢いる中で声を上げられるほどの勇気を俺は持ち合わせていない。
・・・しかしこの状況。
教室に薄っすらと浮かんでいた模様が脳裏によぎる。
「うわぁ!?」
ある可能性が頭に浮かんだところで突然叫び声が後ろの方から聞こえてきた。
俺は思わず反射的に振り向くと、
その瞬間、目に入ってきた光景に絶句した。
ごっ、ゴブリン!?
口からよだれを垂らしながら老人のようなよぼよぼした身体を震わしているそれは確かにファンタジーの代表格、ゴブリンだった。
しかも七体・・・
最初の一体を皮切りに奥の方から更に6体のゴブリンが姿を表す。
俺はこの時点で頭に浮かんだ可能性が事実であることを確信した。
ここは異世界で間違いない。
しかも序盤からいきなり急展開。
こういうのって聖女とかが転移した人たちに事情を説明するのがテンプレじゃないのか?
クラスの人全員をここに転移させたやつは一体俺たちに何をやらせたかったのかと言う疑問が残るが今はそれどころでは無い。
間髪入れずにゴブリンが飛びかかって来る。
その迫力に気圧され俺は少し後退してしまったがゴブリンに一番近かった人達は回避が間に合わなかったようで7体のゴブリンによって作り出された波に飲み込まれてしまった。
途端に静けさに包まれていた空間に悲鳴が上がる。
これって結構やばく無いか?
だが未知の生物が7体も居るのでは迂闊に攻撃も出来ない。
かと言ってこうして俺たちが手を拱いている間にもどんどんクラスメイト達がゴブリンの攻撃を受けてしまう。
しかしその瞬間、予期せぬ事態が起きた。
抵抗していたうちの一人の振り回していた腕がゴブリンに当たったかと思ったらドッと言う音と同時にゴブリンが空高く飛んでいったのだ。
予想もしなかった展開にクラスのみんなは勿論のことゴブリンさえも驚きが隠せない。
暫くの静粛が場を包んだ後、
襲われていた内のもう一人はこれを機に隙をついてゴブリンの顔面に一撃を叩き込む。
今度はゴブリンの首が変な方向にねじ曲がり、それでも勢いが収まらず暫く地面を転げていった後、木に当たって絶命した。
またまたありえない光景を見せつけられた残り五体のゴブリン達は自分たちにも危機が迫ってきていることを悟り慌てて逃げ出した。
来た道を戻って行くゴブリン達の足音を聞きながら自然とクラスのみんなは安堵の息を吐いていた。
いつまで立っても終わりそうにない授業の中俺はそう思った。
体感では一時間くらい立っているはずなのに時計をちらっと覗き見ると授業が始まってからまだ十五分しか立っていない。
これでまだ月曜日の二時間目だと考えると現実逃避したくなってしまうのも仕方ないだろう。
「はぁ・・・」
授業の疲れと異世界への憧れで思わずため息が口から漏れてしまう。
いきなり魔法陣とかが展開されて俺を異世界に連れて行ってくれないだろうか。
もう集団転移でも転生でもいいからこの地獄から抜け出させてほしい。
そんことを考えていたその瞬間、
突然教室の床中が光を放った。
「うわっ!?」
普通ではない明らかな異常事態に誰かが驚きの声を発したが、その声を置き去りにするかの様に光はどんどん強まって行き、ついに教室中を飲み込んだ。
その中で俺は床に薄っすらと浮かび上がっている模様を見てこの異常事態に一つの結論を出した。
□
見渡す限り目に入る生い茂った草木、足元に広がっている芝生。
まさにこれが森林というやつだろう。別に田舎に行ったことはないが間違っていないと思う。
「ここは・・・?」
クラスの一人が呟いた。
森の中だよ、と答えてあげたいが流石にふざけられるような空気じゃない。
というか大勢いる中で声を上げられるほどの勇気を俺は持ち合わせていない。
・・・しかしこの状況。
教室に薄っすらと浮かんでいた模様が脳裏によぎる。
「うわぁ!?」
ある可能性が頭に浮かんだところで突然叫び声が後ろの方から聞こえてきた。
俺は思わず反射的に振り向くと、
その瞬間、目に入ってきた光景に絶句した。
ごっ、ゴブリン!?
口からよだれを垂らしながら老人のようなよぼよぼした身体を震わしているそれは確かにファンタジーの代表格、ゴブリンだった。
しかも七体・・・
最初の一体を皮切りに奥の方から更に6体のゴブリンが姿を表す。
俺はこの時点で頭に浮かんだ可能性が事実であることを確信した。
ここは異世界で間違いない。
しかも序盤からいきなり急展開。
こういうのって聖女とかが転移した人たちに事情を説明するのがテンプレじゃないのか?
クラスの人全員をここに転移させたやつは一体俺たちに何をやらせたかったのかと言う疑問が残るが今はそれどころでは無い。
間髪入れずにゴブリンが飛びかかって来る。
その迫力に気圧され俺は少し後退してしまったがゴブリンに一番近かった人達は回避が間に合わなかったようで7体のゴブリンによって作り出された波に飲み込まれてしまった。
途端に静けさに包まれていた空間に悲鳴が上がる。
これって結構やばく無いか?
だが未知の生物が7体も居るのでは迂闊に攻撃も出来ない。
かと言ってこうして俺たちが手を拱いている間にもどんどんクラスメイト達がゴブリンの攻撃を受けてしまう。
しかしその瞬間、予期せぬ事態が起きた。
抵抗していたうちの一人の振り回していた腕がゴブリンに当たったかと思ったらドッと言う音と同時にゴブリンが空高く飛んでいったのだ。
予想もしなかった展開にクラスのみんなは勿論のことゴブリンさえも驚きが隠せない。
暫くの静粛が場を包んだ後、
襲われていた内のもう一人はこれを機に隙をついてゴブリンの顔面に一撃を叩き込む。
今度はゴブリンの首が変な方向にねじ曲がり、それでも勢いが収まらず暫く地面を転げていった後、木に当たって絶命した。
またまたありえない光景を見せつけられた残り五体のゴブリン達は自分たちにも危機が迫ってきていることを悟り慌てて逃げ出した。
来た道を戻って行くゴブリン達の足音を聞きながら自然とクラスのみんなは安堵の息を吐いていた。
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