転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)

ファーストなサイコロ

運命という世界線を壊せ 601

とりあえずドローンを操作して怪しいところを調べる。まあ大体位置はわかってる。地下牢なるところに今はその子供は軟禁されてるらしい。それはたくさんのドローンで一斉に操作してるからね。そのおかけで沢山の情報も、そしてこのサーザインシャインインラの街のマップを制作してた。

 まあわたしが頭をつかうことはないんだけどね。上から撮影して、そして何機ものドローンを飛ばしまくれば勝手にマッピングしてくれるからね。そういう機能があるのだ。私だって何回も鬼を倒してエネルギーを回収してるからね。そのたびにドローンをアップグレードとかしてるのだ。それにこういうG-01の力で生み出した存在ってやつはいつだって回収できるんだよね。そしてエネルギーに戻すことができる。

 もちろんそこにエネルギーの差異は発生する。だって完全に私が生み出すために使ったG-01のエネルギーがそのまま戻ってくるってなったらリスクなさすぎだしね。てかそうなると世界に存在が曖昧すぎる? 的な弊害があるらしい。

 完全なエネルギー体を維持するって難しいみたい。やっぱりエネルギーと言うのは何かに宿ることでそれを安定的にとどめておくことができる。だからこの世界にちゃんと存在させたほうがいい。

 でもそれをやると安定させるために実態にしてるわけだから、完全にエネルギー体に戻すこともできなくなるから、生み出すために使ったエネルギーの半分くらいしか回収はできない。

 まあしょうがないね。少しでも戻ってくるだけ目っけもんだろう。そもそもが私はそんな戻ってくるなんて知らなかったし、完全に使い捨ての感じで思ってたから――

(半分ももどってくるんだ!)

 ――っておもったもん。だから十分。それに半分戻ってくる……と分かればたくさん作れる。情報とはとても大切だと私はわかってるからね。とりあえずサーザインシャインインラではドローンは光学迷彩を発揮してる。だからバレることはないだろう。変な音がする……とは思われるだろうけど、姿が見えないからどこか遠くでなにかやってるんだろう的に思ってくれると助かる。

 そんな私の大勢のドローンの活躍もあって、サーザインシャインインラのマップは埋まっていく。そしてその例の子供はと言うと……

「うわ……これは……」

 見つけたけど、思わずそんな声が出た。てか普通に見たくない。それだけひどい有様だった。場所は思った通り、偉い人たちが仕事してる建物の地下で、そこに磔にされてた。縄とかでじゃない。なんか岩に杭で手を打ち付けられてる。

 そして全身はムチで叩かれたのか、血だらけである。……これはもう死んでるのでは? とかただパッと見ただけでは思うけど、私のドローンは心音とか感知できるからね。まだ生きてはいるとわかる。

 でもさ……子供にここまでする? 直視するのが辛いくらいの見た目してるよ。

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