転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)

ファーストなサイコロ

運命という世界線を壊せ 491

 私が魔法を習得しようとしてる間に、宮殿の方は慌ただしくなってるみたいだ。私が捕らえた蜘蛛人間の事もそうだけど、それと同時にやってきてた教会の奴……それをどうやらラパンさん達は一応入れる事にしたらしい。それでアズバインバカラの教会へとそいつを送った。
 その後に、軟禁状態にしてる。どうやら追い返してすぐに蜘蛛人間の事とかが教会本部にバレるのは不味いと思ったみたい。まあ二人とも戻ってこなかったら勿論教会は不審に思うだろう。けど、何日かは二人の報告を待つだろう。その分の猶予を稼ぐ気のようだ。
 確かにすぐに教会に知られるよりは……良いのかな? ちょっとの猶予がどれだけ態勢に影響を与えるのかわかんないけどね。ラパンさん達はこの間に他の街も巻き込むつもりのようだね。いけるだろうか? うーんわかんない。確かに中央以外の街は教会に不満もあると思う。その恩恵を享受してるが、手厚く支援されてるわけじゃないからね。中央は……というか教会は常にギリギリの支援とかしかしないみたいだ。それでも優遇されてるところとかはあったみたいだけど……最近その優遇されてた街が滅んだ。そのせいで中央と言うか、教会の対応の遅さみたいなのに不満もあるし、なにせ王様がこっちにいるから、大義名分を掲げることが出来る。
 それによって、仲間を得たい考えのようだ。実際、勇者が中央で得てきた情報から察するに、教会の奴等は他の街を重視してないように感じる。てか完全に見下してるよね? 助ける気なんてほぼ無い……てかなんか教会って太陽に到達したい……みたいな? 事を言ってたみたいだしね。そうなると人類は終わるはずだ。けどその次のステージがあるかのような……
 でもそこにはきっと教会のお偉いさん達以外はいけないんだろう。どうせそんなところだと思う。その事実を知らせれば、一生懸命自分達の街を護ってる領主達はどう動くか……寧ろこれで動かなかったらどういう意図があるのか思っちゃうけどね。
 教会に買収でもされてるのか……それとも単純にそんな余裕がないのか……そういう街もあるだろう。そもそもどの町も物資不足だしね。それを解決するためにも、私もいつまでも初歩の魔法に四苦八苦してる場合ではない。味方を作るにはこっちに付いたら得がある……と思わせるのも大事だもんね。
 教会が何を持って他の街の領主達を縛るかは知らない。賄賂とか地位とかそれか脅迫まがいのことか……それは分からないが、こっちにつくメリットを提示する必要はあるだろう。なにせ最終的には太陽に到達することを目指してる教会に着いてると、どのみち破滅しかない。それは確実だ。

『ここに作れるような施設の設計図を集めました』
「これが作れれば、物資がなんとかなるんだね」
『そうですね。砂獣を利用して、そのエネルギーを変換して水や物資にします』
「まるで錬金術だね」
『全ての物は原始をたどればただのエネルギーの一つ。それを解明した我々のマスターなら、ユグドラシルシステムによってこの程度の事は出来ます。そもそもがG-01がどの世界でも活動できるのはどのエネルギーも利用できるからです』

 やっぱり前々から思ってたけど、このG-01とかを作った奴等……ヤバいね。どういう技術力をしてたのだろうか? そしてその人達は今どうしてるのか? 良く分からない。その情報は無いんだよね。不自然に全くない。まあけど、便利な物をありがとうとだけ思っておこう。あんまり深く考えてもね……しょうが無い。

 私は沢山の石化した砂獣共を生け贄に、アズバインバカラの近くに高度な装置を作ろうとしてた。

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