転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)

ファーストなサイコロ

運命という世界線を壊せ 402

 なぜか……なぜかなぜか、このコックピット内に都市核がある。いや、それはちょっと語弊があるね。ここにはない。けど、アクセス権がここにはある。だから私が都市核へのアクセス権を求めると、なんか黒い渦のような物が近くに現れる。
 これはどうやら別の空間に繋がってるらしい。何か結構危ない感じらしいから、G-01の安全機構が都市核を安全な場所、つまりは異空間に収納したとかなんとかAIが言ってた。

 黒い渦のような物と共に、私の目の前のモニターの一つにそれの様子が映し出されてる。まあつまりは都市核だ。私が渦に手をやると、実際に見えてる手が消える。
 そしてモニターの一つに写ってる中に私の手が現れるのだ。私は都市核の一つを指でちょっと触れてみる。それだけで都市核の球体は七色に輝いた。そして強くなっていき、次第にその光を弱めていく。はっきり言って結構怖い。

 ちょっとの刺激でアレだ。モニターで状態を見てると、小さな衝撃でその中の力が高まってるのがわかる。まあ実際G-01のエンジンであるユグドラシルシステムに突っ込めば良い栄養になってくれるとは思うんだよ。

 でもそれをしてないのには理由がある。

(これはこの世界のために必要かもしれないからね)

 その可能性。実際ここで手に入れた五つくらい都市核があれば、ものすごいエネルギーを搾取することが出来る。それがあれば、ある意味でサンクチュアリなんかもういらないかも? って気もしなくもない。

 でもサンクチュアリとただのエネルギーとでは何か違うかもだしね。だから結局はまだこの世界に居る選択をしたのだ。必要になったらこの都市核を王様とかにわたしてあげようと思ってる。

 まあそれまで色々と解析をする気では居る。なにせ一気に都市核が五つも手に入ったのだ。そもそも都市核なんて触れる機会もないものなのに、それが五つ。これは色々と使えそうだ。

 それに五つあると知ってるのは実は私だけってのもある。三つ返して、二つは私の物に……っていう使い方が出来ないわけではない。これを使えば色々と……ね。出来ることが思い浮かぶ。新しいG-01の形態を創造出来るだろうし、魔王とか勇者を強化出来るかもしれない。

 それか単純に専用の武器を作るとかね。なにせいちいち魔王とか勇者を使うのは面倒だし、二人は自立してるから側に居ないときもある。そうなると、手元に常に武器が必要って思う。

 特別さはなくていいからただただ頑丈な武器……それなら今の私でも生み出すくらい出来そうな気はする。まあけど、とりあえず今は王様達とをラバンさん達の元へとちゃんと届けないとだしね。

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