転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)

ファーストなサイコロ

運命という世界線を壊せ 359

「ここは……」

 キョロキョロと周囲を見回す。けど別に満天の星空以外に特徴的なことはない。まあ星空って言うか……自分達が星の海の中にいるかのような……そんな感じだが。

 そして用意されてるステージ……まさにここは戦うためにあるかのような場所だ。なにせここならいくら力を出しても周囲に影響なんてなさそうだ。沢山の星が輝いてるように見えるけど、本物だとしても遠くにありそうだし、多分あれはただの風景でしかないんだろう。

 そんな幻想の星空で大きな星が落ちてくる。大きな星は青く、落ちてくると同時に、暴風をまき散らす。けどそんな暴風にも自分は微動だにせずに立っている。なんか反応したら負けのように思って……そして星が落ちた影響というか……そんな演出? の中、そいつが姿を現す。

 それはヘビのような下半身をしてた。そして胴体は女性のようで、腕は八つ、顔は口が裂けてて無数の牙が見える。そして顔の上の方には金色の仮面。髪はいくつものヘビがうねうねと生えている。その全長は三階建ての建物はありそうな……いやもっとか? 五階建てくらいありそうな化け物だった。心臓の部分に赤く輝く宝石……あれは都市核?

(中心に大きいのが一つあって、その周りに小さいのが見えるな……まさか都市核を複数内包してるのか? てかさっきあった絵はなんだったんだよ)

 絵と違うんですけど!? 都市核がなんか複数とか重要なことがあるが……まずはこれを言いたい。いやいや、あの絵はなんだったん? 全然違いますけど!? なんかそっちの驚きの方が上回っちゃったよ。

「お前がここの主か?」

 聞くまでもないが、なんかこっちを見てるようなのでそう聞いてみる。すると頭に何かがたたきつけられてた。一瞬クラッとしたが、それを悟らせないように平静を保つ。
 そして何回かそんな感覚があると、頭に声が聞こえてきた。

『汝、※※を求める物か』

 んん? なんか重要な部分が聞き取れない。いや、聞き取れないというか……そもそもが聞いてないから聞き取れないというのはおかしい。理解できない?

『汝、※※を求める物か』

 どうしたら良いんだ? 返答したいんだが……そのわからない部分がわからないからな。なんと返したら良いのか……

「僕にはあなたが言ってる事が理解できない」

 とりあえず正直にそう言ってみた。すると頭のヘビ達が何やら向かい合って話し合ってるような……とか思ってると、その人間の顔の部分の口が大きく開いて何ともいえない不快な音を出した。

 そして八つのてを広げると、そこにいくつもの光の剣が現れてそれを握り出す。なんかめっちゃやる気だが……早くない? もうちょっと話し合ってもいいと思うんだ。

『汝には資格はない。※※を求めること、許すまじ』

 そう言ってこの街のボスであろう砂獣との戦いが始まった。

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