転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
運命という世界線を壊せ 358
鳥頭と犬頭と象頭の砂獣を振り切って奴らが出てきた奥に行くと、そこは行き止まりだった。けど……
「何だあれは?」
通路としては行き止まりだ。けど、通路の行き止まりの壁には大きな絵が飾られていた。そしてそれは頭が三つ、腕が十六本あるおかしな奴が佇んでる感じの絵だ。
そしてその絵の前には変なのがある。まあその絵も相当異様なんだけどさ……それ以上に変なのがあるのだ。それは黒い点というか……空間に何か黒い渦が見える。
(勇者の旦那……あれは……)
「ああ、どうやら専用の戦う場所を相手は用意してるらしい」
(相手が用意した空間なんて、どう考えても向こうが有利ですぜ。飛び込むのは自殺行為だ。確かに旦那は強いが……もしかしたら自分以外の力を完全に遮断するような場所だったらどうするっすか!?)
「それでも、今更皆に――危なそうだったから帰ってきました――なんていえないだろう」
(それでも皆、案外許してくれるとおもうっすけど……)
「だけど……結局この先にいる奴を倒さないと脱出は出来ない。ここには水も食料もないんだぞ。自分はともかく、皆は三日と持たないぞ」
食料は勿論持ち出して中央を自分達は出た。王様達が移動するんだから、大丈夫なように食料だってたっぷりともってきた……訳ではなかったけど、それでも持っては来てたんだ。
あんまり派手に動くと協会に察知されるかしれなかったからな。なるべく地味に大仰にならないようにしたから、食料とかも最小限ではあったけど、それでもあったのは事実。
けどそれらもここに飲み込まれたときに失われた。ピンポイントで食料が消えてたからな……多分この先の奴の思惑だろう。食料も水もない状態では、人なんて三日も生きられない。
確かにこの先がどうなってるのか……多分こういう空間を作り出すほどの力を持った奴なら、平等な空間ではないだろう。自分だけの固有の空間を作り出せるなら、それは当然自分に有利な空間にするはずだからだ。
もしかしたらただ元からある場所へと飛ばすための装置なのかもしれないが……期待薄な気がする。
「とにかく、ここで引くわけにはいかないだろう。カチ込み決めたんだ。ここで自分が戻ったら、追いかけてくるかもしれないしな。そうなると今度は皆を守りながら戦うことになる……そうなると……勝ち目はもっと薄くなる」
(しょうがないっすね)
渋るノアを説得して、自分はその渦へと触れる。後ろからは残りの犬頭と象頭が迫ってたが、次の瞬間僕の視界は全く別の場所へと切り替わった。
それは広大な星空の中。そしてその中に佇む不自然な石畳の上に自分はいた。
「何だあれは?」
通路としては行き止まりだ。けど、通路の行き止まりの壁には大きな絵が飾られていた。そしてそれは頭が三つ、腕が十六本あるおかしな奴が佇んでる感じの絵だ。
そしてその絵の前には変なのがある。まあその絵も相当異様なんだけどさ……それ以上に変なのがあるのだ。それは黒い点というか……空間に何か黒い渦が見える。
(勇者の旦那……あれは……)
「ああ、どうやら専用の戦う場所を相手は用意してるらしい」
(相手が用意した空間なんて、どう考えても向こうが有利ですぜ。飛び込むのは自殺行為だ。確かに旦那は強いが……もしかしたら自分以外の力を完全に遮断するような場所だったらどうするっすか!?)
「それでも、今更皆に――危なそうだったから帰ってきました――なんていえないだろう」
(それでも皆、案外許してくれるとおもうっすけど……)
「だけど……結局この先にいる奴を倒さないと脱出は出来ない。ここには水も食料もないんだぞ。自分はともかく、皆は三日と持たないぞ」
食料は勿論持ち出して中央を自分達は出た。王様達が移動するんだから、大丈夫なように食料だってたっぷりともってきた……訳ではなかったけど、それでも持っては来てたんだ。
あんまり派手に動くと協会に察知されるかしれなかったからな。なるべく地味に大仰にならないようにしたから、食料とかも最小限ではあったけど、それでもあったのは事実。
けどそれらもここに飲み込まれたときに失われた。ピンポイントで食料が消えてたからな……多分この先の奴の思惑だろう。食料も水もない状態では、人なんて三日も生きられない。
確かにこの先がどうなってるのか……多分こういう空間を作り出すほどの力を持った奴なら、平等な空間ではないだろう。自分だけの固有の空間を作り出せるなら、それは当然自分に有利な空間にするはずだからだ。
もしかしたらただ元からある場所へと飛ばすための装置なのかもしれないが……期待薄な気がする。
「とにかく、ここで引くわけにはいかないだろう。カチ込み決めたんだ。ここで自分が戻ったら、追いかけてくるかもしれないしな。そうなると今度は皆を守りながら戦うことになる……そうなると……勝ち目はもっと薄くなる」
(しょうがないっすね)
渋るノアを説得して、自分はその渦へと触れる。後ろからは残りの犬頭と象頭が迫ってたが、次の瞬間僕の視界は全く別の場所へと切り替わった。
それは広大な星空の中。そしてその中に佇む不自然な石畳の上に自分はいた。
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