転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)

ファーストなサイコロ

運命という世界線を壊せ 334

「信じられん!! あの不信人者どもめ……」

 そういって全身をずっぽりと覆うローブを着てる一人が一人の同じようなロープを着てる人に当たってる。具体的に言うと……まあ殴る蹴るの暴行をしてるのだ。
 そしてそれを残りのローブの面々は黙ってる観てる。これだけでこいつらが宗教を語る糞野郎だという事がありありとわかるね。しかも何故かラパンさんの息子が禁じた筈の協会に入ってるしね。これを報告するだけで、こいつらを追い出せそうではあるよね。

「報告します。やはりあれはありません」
「一度砂に埋もれたせいか? くそ……まあだが、本部に言えば、私がここを治めるためにもあれを送ってくれるだろう」
(あれって何?)

 私は自分の体の一部、まあ一つの指の先端をそれなりに張り巡らせた装置を使って送り込んでる。上から完全に監視できればよかったんだけど、流石にスペックには限界って奴があるのだ。

 けど小さい物なら、こうやって私が送れたりする。その中継器になってるのだ。私自身が送れれば一番なんだけど、流石にこのG-01の巨体をそのまま送るなんてことは無理だった。
 それをやるにはそれなりに巨大な装置が必要で、その設計図というか理論的なものは見つけてるが、複雑すぎて今の私には解読不可能だ。
 それにエネルギーもね……まだまだ足りないと思う。一応ため込んではいる。でも自分の形態を変化させるほどのエネルギーがあるかというとそうじゃないんだよね。

 一度自分のこの体が進化できたけど、再びああいう風になるには膨大なエネルギーが必要みたい。

「おい、貴様ではあれを排除できんのか!? 何のための『ヘメ・レペス』だ。貴様の存在価値をわかってるのか!!」

 そういって更にガシガシと蹴りまくってる。やばい人間の屑がいるよ。

(ヘメ・レペスってなんだろう)

 きっと教会がやってることだし碌な事じゃないのは確定だけど。なにせ人を人とも思ってないじゃんあいつ等。絶対に碌な事じゃないよ。

 それから五分くらいめっちゃ蹴りまくっていったん息が上がってきたからか、それをやめた。そしてその時に野太い声が聞こえた。

「魔王……と呼ばれる存在が、私に危険信号を送ってきます」
「ふざけるな! あんなどこの馬の骨ともわからない奴に我らの計画が潰されてたまるか! ここが沈まないなら、我らがあれを管理しないといけないのだ!」

 そういって何やらローブ自体がぼんやりと光に包まれる。あれは……まさか魔法使ってる? そうしてもう一回蹴ろうとしてる。流石に魔法で強化してけるなんてしたら、あの人死ぬんでは? とか思ってると、実際、その人は蹴られてミサとか行う場所の端っこまで吹っ飛んでた。

「我らにはこの力が、偉大な魔法がある。それで何を恐れるというのだ」

 どうやらあそこにいる奴らのトップは自分たちの魔法こそ一番だとかんがえてるらしい。魔王とかその力を結構バンバンと外に出して威圧と化してるから、一度見れば「こいつヤバい」とかおもいそうなものだが……もしかしたらこいつは協会のもの以外は全員自分達よりも絶対的に下だとおもってるような人種なのかもしれない。
 糞だな。よし、魔王に教えてやろう。

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