転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
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「父や母が動く時が来たと、そういうことですか?」
考え込んでた幼い王子様がそう言ってきた。俺はそれに頷いてさらに情報を追加する。
「お二人はこの中央から脱出して、アズバインバカラへといかれる予定です。なので御子息たちを救出しにきました」
「あなたは……父の部下なのですか? ですが、騎士ではこんなことは出来ない。貴方は一体?」
幼い王子様はその見た目からは信じられないような理髪的な言葉を紡いでる。深く考えないと指をチュパチュパしないのか、既に幼さがなくなってる。残念。まあ意思疎通が滞りなくできるってのはありがたいが……
「自分はこの世界のものではありません。外からきました。そして今は協会に反目してるものです」
「今は……ですか。でもそうですね。外の世界からきた−−というのは俄には信じ難いですが、ですが協会が魔法を牛耳ってるのですから、そのくらいの存在でないとここにはこれないというのも合点が行きます。それに私は抵抗なんて出来ない。
ここまで来たあなたと争うことは無理ですからね。それでも対話をしてくれた貴方を信じましょう」
「……ありがとうございます」
俺はそう言って頭を下げた。なんか自然と頭が下がる。三歳児なんだけどな。けど、自然と平伏してしまうような雰囲気がある。これが王となる者の持ってる雰囲気なのかもしれない。
「これから兄と姉の所にもいくのですよね?」
「そうですね。王妃様には三人とも連れてくるって言ってるんで」
「あの人なら願いそうですね。どういう状況か、わかってるのでしょうか。まあですが、そういう所は憎めないですが」
本当に全くもって三歳児とは思えない王子様である。なんでこんな達観してるんだ? てか流石にこんな子なら、王様や王妃様も何か一言くらいあってよかったと思うんだが? あの人たちは何も言ってなかった。知らない……のか?
「王様や王妃様は貴方のその理髪さを知らないんですか?」
「そうですね。周囲には常にちょっとだけ変な三歳児を装ってますから」
「じゃあなんで今は?」
「ここには幼い子供達しかいませんからね。おしゃべりな大人が油断して色々と喋ってくれるんですよ。なので情報は色々と知ってました。
協会が揺れてることも知ってます。なので賭けてみることにしたんですよ。なにせ知恵は回っても私は幼児なので」
「生まれた時から……なのですか? この協会で、色々とやられて変わったとかじゃなく?」
もしかしたら協会のひどい人体実験の結果、この子はこんなことになってしまったのでは? とか思った。なにせ本当に王様や王妃様は何も言ってなかったからな。もしもそうなら……協会はとんでもないことをしたと思う。
「どうなんでしょう? 私は自我ができた時からこんなでしたよ? その頃には既に協会にいましたから、確かに何かをやられた可能性はなくないですが。協会も、この私の演技には気づいてません」
「そうですか。けど自分的には助かりました。さあ行きましょう。兄君と姉君も救出してここを脱出します」
俺はそう言ってこの小さな王子様に手を差し出す。彼はその手を小さな手でとって「よろしくお願いします」と言ってくれた。
なので抱えて、肩に乗せる。
「これって目立ちません?」
「大丈夫です。体に触れてれば、魔法が共有できますので」
「なるほど、見えてないということですか。でもすぐにばれそうですね。なにせ協会は私を監視してる。魔法的にですけど」
そう言って王子様は自分の服についた小さなシンボルを見せてくる。けどそういう事を協会ならしてるだろうという目算はあった。
だからそのシンボルを取り外すことにする。
「だめです。これは自分では外せない。毎日、シスターが手ずから私につけるんです。自分で取ろうとすると大きな音がなります」
「大丈夫ですよ」
俺はそう言って結構強引にそれをとった。そしてすぐに魔法で幼い王子様そっくりの影を作った。これも魔法だ。そしてこのシンボルにそれを王子様だと認識させればいい。
(へっへーこのくらい朝飯前だぜマイロード)
ノアが得意気にそう言ってる。まあこれで時間稼ぎはできるだろう。あわよくば、明日まで気づかれなかったら最高だ。
考え込んでた幼い王子様がそう言ってきた。俺はそれに頷いてさらに情報を追加する。
「お二人はこの中央から脱出して、アズバインバカラへといかれる予定です。なので御子息たちを救出しにきました」
「あなたは……父の部下なのですか? ですが、騎士ではこんなことは出来ない。貴方は一体?」
幼い王子様はその見た目からは信じられないような理髪的な言葉を紡いでる。深く考えないと指をチュパチュパしないのか、既に幼さがなくなってる。残念。まあ意思疎通が滞りなくできるってのはありがたいが……
「自分はこの世界のものではありません。外からきました。そして今は協会に反目してるものです」
「今は……ですか。でもそうですね。外の世界からきた−−というのは俄には信じ難いですが、ですが協会が魔法を牛耳ってるのですから、そのくらいの存在でないとここにはこれないというのも合点が行きます。それに私は抵抗なんて出来ない。
ここまで来たあなたと争うことは無理ですからね。それでも対話をしてくれた貴方を信じましょう」
「……ありがとうございます」
俺はそう言って頭を下げた。なんか自然と頭が下がる。三歳児なんだけどな。けど、自然と平伏してしまうような雰囲気がある。これが王となる者の持ってる雰囲気なのかもしれない。
「これから兄と姉の所にもいくのですよね?」
「そうですね。王妃様には三人とも連れてくるって言ってるんで」
「あの人なら願いそうですね。どういう状況か、わかってるのでしょうか。まあですが、そういう所は憎めないですが」
本当に全くもって三歳児とは思えない王子様である。なんでこんな達観してるんだ? てか流石にこんな子なら、王様や王妃様も何か一言くらいあってよかったと思うんだが? あの人たちは何も言ってなかった。知らない……のか?
「王様や王妃様は貴方のその理髪さを知らないんですか?」
「そうですね。周囲には常にちょっとだけ変な三歳児を装ってますから」
「じゃあなんで今は?」
「ここには幼い子供達しかいませんからね。おしゃべりな大人が油断して色々と喋ってくれるんですよ。なので情報は色々と知ってました。
協会が揺れてることも知ってます。なので賭けてみることにしたんですよ。なにせ知恵は回っても私は幼児なので」
「生まれた時から……なのですか? この協会で、色々とやられて変わったとかじゃなく?」
もしかしたら協会のひどい人体実験の結果、この子はこんなことになってしまったのでは? とか思った。なにせ本当に王様や王妃様は何も言ってなかったからな。もしもそうなら……協会はとんでもないことをしたと思う。
「どうなんでしょう? 私は自我ができた時からこんなでしたよ? その頃には既に協会にいましたから、確かに何かをやられた可能性はなくないですが。協会も、この私の演技には気づいてません」
「そうですか。けど自分的には助かりました。さあ行きましょう。兄君と姉君も救出してここを脱出します」
俺はそう言ってこの小さな王子様に手を差し出す。彼はその手を小さな手でとって「よろしくお願いします」と言ってくれた。
なので抱えて、肩に乗せる。
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