転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
運命という世界線を壊せ 185
とりあえず変質した人たちはなんとか……そうなんとか元に戻す事が出来た。かなりの力を使ったからこれからが不安になったが……だが実際、この世界に来てほぼ宵以外で力を消耗する程に感じたことなんかない。つまりはそのレベルって事だ。実際この仮面の奴らの攻撃だって厄介だったが、それは見辛くて、仕方なかっただけで、攻撃に関しては防ぐのに労力なんてなかった。そしてこの仮面の奴ら自身と対峙したときもそうだった。
都市核持ちの砂獣と戦ったときが一番力を使ったわけだが……まあけどあれも俺が直接出張ったわけじゃないからな。ここまでで戦ってきた砂獣では正直ほぼ力なんて使ってない。素の身体能力でどうにか成ってしまうのが現状だ。そして普通に考えたら、砂獣の方が力的には強い訳でこの中央で力をめっちゃ使う……そうこれ以上に使うことなんてたぶんないとおもっていいと思うんだ。だからまあ……今は大丈夫だと思ってよう。中央で警戒すべきは、砂獣の直接的な力のぶつけ合いではなく、搦手に対応できるかどうかって気はするけどな。
実際、この仮面の奴らがやってたのもそれだし。
「さて、貴様らが酷い事をした奴らは俺が救ってやった。残念だったな。これで彼らが太陽に迎えられることはない」
「意味のない事を……奴らはどうせこの掃き溜めでいずれ死ぬ。ただ死ぬのであれば、太陽に迎えられる為に得を積んだ方が良いだろうに。そいつらは、アビスへと落ちるぞ!!」
「アビス……」
なんか聞いた事あるワードだな。めっちゃブルって震えた。あの目が……そして姿が思い浮かんで震える。俺も元の世界で世界中を冒険して、かなりの気持ち悪い見た目のモンスターを見てきたつもりだったが、あれは……強烈だった。確かにあそこには二度も落ちたくはないな。
「貴様は彼らが救われる唯一の方法を奪ったのだ!」
「うるせえ! 何が救われるだ! 救うのなら、今救いやがれ! 生きてる間にそれをやれ!!」
あんまり強く反論とかしてなかった俺に変わって、賞金稼ぎの一人がそんな風に言った。まあ彼らだって楽な生活をしてるわけじゃない。砂獣という脅威と日夜戦って……いや夜は戦う事無いけど……命張って生きてきたんだ。死で救われるなんて言われるのは我慢ならないんだろう。それこそ毎日を死と隣り合わせで戦ってる彼らだからこそ……その死に救いがある……なんて簡単に行ってほしくないんだと思う。
まあそれはそうだよね。救う気があるなら、今救えって言うことだ。死を与えてるのは、体の良い厄介払いじゃないか。こいつらは中央のこういう闇を見てないし、たぶん見たくもないんだろう。中央とはどの街よりも進んでて、そしてキラやびやかでならないと行けないとか本気で思ってる。だからこそ、こういう闇を認めない。お前たちのその生活の対価に、こういうことになってる人たちがいると言うのに……だ。
「ローワイヤさんはどうなんですか? 彼らを哀れだと思いますか?」
俺は馬車の中にいる彼女にそう聞いてみた。彼女もこの中央の人間だ。都合よく利用しようとしてる俺が言える事ではないかもだけど、彼女には少しは変わってほしいと思ってる。俺のいきなりの振りを聞いてローワイヤさんは何やら馬車の中でバタバタする音が聞こえて、ちょっとして声が聞こえてきた。
都市核持ちの砂獣と戦ったときが一番力を使ったわけだが……まあけどあれも俺が直接出張ったわけじゃないからな。ここまでで戦ってきた砂獣では正直ほぼ力なんて使ってない。素の身体能力でどうにか成ってしまうのが現状だ。そして普通に考えたら、砂獣の方が力的には強い訳でこの中央で力をめっちゃ使う……そうこれ以上に使うことなんてたぶんないとおもっていいと思うんだ。だからまあ……今は大丈夫だと思ってよう。中央で警戒すべきは、砂獣の直接的な力のぶつけ合いではなく、搦手に対応できるかどうかって気はするけどな。
実際、この仮面の奴らがやってたのもそれだし。
「さて、貴様らが酷い事をした奴らは俺が救ってやった。残念だったな。これで彼らが太陽に迎えられることはない」
「意味のない事を……奴らはどうせこの掃き溜めでいずれ死ぬ。ただ死ぬのであれば、太陽に迎えられる為に得を積んだ方が良いだろうに。そいつらは、アビスへと落ちるぞ!!」
「アビス……」
なんか聞いた事あるワードだな。めっちゃブルって震えた。あの目が……そして姿が思い浮かんで震える。俺も元の世界で世界中を冒険して、かなりの気持ち悪い見た目のモンスターを見てきたつもりだったが、あれは……強烈だった。確かにあそこには二度も落ちたくはないな。
「貴様は彼らが救われる唯一の方法を奪ったのだ!」
「うるせえ! 何が救われるだ! 救うのなら、今救いやがれ! 生きてる間にそれをやれ!!」
あんまり強く反論とかしてなかった俺に変わって、賞金稼ぎの一人がそんな風に言った。まあ彼らだって楽な生活をしてるわけじゃない。砂獣という脅威と日夜戦って……いや夜は戦う事無いけど……命張って生きてきたんだ。死で救われるなんて言われるのは我慢ならないんだろう。それこそ毎日を死と隣り合わせで戦ってる彼らだからこそ……その死に救いがある……なんて簡単に行ってほしくないんだと思う。
まあそれはそうだよね。救う気があるなら、今救えって言うことだ。死を与えてるのは、体の良い厄介払いじゃないか。こいつらは中央のこういう闇を見てないし、たぶん見たくもないんだろう。中央とはどの街よりも進んでて、そしてキラやびやかでならないと行けないとか本気で思ってる。だからこそ、こういう闇を認めない。お前たちのその生活の対価に、こういうことになってる人たちがいると言うのに……だ。
「ローワイヤさんはどうなんですか? 彼らを哀れだと思いますか?」
俺は馬車の中にいる彼女にそう聞いてみた。彼女もこの中央の人間だ。都合よく利用しようとしてる俺が言える事ではないかもだけど、彼女には少しは変わってほしいと思ってる。俺のいきなりの振りを聞いてローワイヤさんは何やら馬車の中でバタバタする音が聞こえて、ちょっとして声が聞こえてきた。
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