転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
運命という世界線を壊せ 56
「うおおおおおおおおおおおお!!」
儂は奴の体を一刀のもとに両断した。胴体が上下で別れる。だが奴の再生速度は分かっておる。この程度で「やった」などとは思わない。直接都市核を触れないのなら、可能な限りその周囲を削ぐ!! 儂は宙に浮いた奴の胴体を切り刻んでいく。腕を、肩を、頸をそして腹、胸の周り。驚く程に素早く刃が通る。砂獣もどうにかしようと体を硬質化させようとしてるが、それよりもこの剣の切れ味の方が高い。流れるように刃が通る。これなら……
(いける!!)
儂はそれを確信した。奴の力が都市核から切り離される度に弱まってるのは確実じゃ。だがその時、残ってた腹半分の下半身が動いた。だがただの突撃など今更だ。そう思ってたが、なんと奴はひねりを加えて蹴りを放ってきた。思わず剣で受ける。すると一気に距離を開かされた。だが、まだだ! 儂は近付こうと砂を蹴る。だがそれに合わせて今度は奴の下半身が飛んで来てた。偶然か、それとも狙ったのか、とてもタイミングが良い。その速さも相まって反応が――
「ぬおおおおおおおおお!!」
――儂は剣にある力を意識して頭に集中する。このままだと儂の頸も奴の蹴りで消し飛ぶだろう。だが、儂は額を前に出した。そしてぶつかり合う頭と足。儂はなんと、それに耐えていた。
「なんと暁光か!!」
どうやら狙いは上手くいったらしい。周囲からはざわめきが聞こえる。きっとわしの首がなくなるのを誰もが想像していたのだろう。いや、それは当たり前……儂だってそうだった。だが、儂は賭に勝った。遇いも変わらずに悪運が強い!! 儂は頭で砂獣の足を押し返して切り刻む。今度こそ本体を! とおもったが、既に奴は再生してた。離されたのはほんの数秒くらいであろうに……何という再生能力。
それになんだかそれだけじゃない。あやつ、その姿が鮮明になってないか? 鮮明というか、具体的というか? 今まではなんとなく、人の姿を模倣してる感じで曖昧なところがあった。だが、今の奴は筋肉の付き方とかまで見える。顔はないが、体はかなり人を模倣してる。だが、その背には人にはない触手というか……虫の足みたいな物が生えてる。
(ただ模倣してるだけではない……自分の姿を構築しておる……)
そんな奴がその背中の気持ち悪い足を合わせておおきく上下に振りかぶる。儂はとっさに横に飛んだ。激しい音と共に、砂が舞い上がる。恐ろしい事に、その場には大きな亀裂が出来ていた。そしてそこに砂が落ちて行ってる。奴め……更に強く、やっかいになりおった。時間を掛ければ掛けるだけ不利……なんとかしないと……
儂は奴の体を一刀のもとに両断した。胴体が上下で別れる。だが奴の再生速度は分かっておる。この程度で「やった」などとは思わない。直接都市核を触れないのなら、可能な限りその周囲を削ぐ!! 儂は宙に浮いた奴の胴体を切り刻んでいく。腕を、肩を、頸をそして腹、胸の周り。驚く程に素早く刃が通る。砂獣もどうにかしようと体を硬質化させようとしてるが、それよりもこの剣の切れ味の方が高い。流れるように刃が通る。これなら……
(いける!!)
儂はそれを確信した。奴の力が都市核から切り離される度に弱まってるのは確実じゃ。だがその時、残ってた腹半分の下半身が動いた。だがただの突撃など今更だ。そう思ってたが、なんと奴はひねりを加えて蹴りを放ってきた。思わず剣で受ける。すると一気に距離を開かされた。だが、まだだ! 儂は近付こうと砂を蹴る。だがそれに合わせて今度は奴の下半身が飛んで来てた。偶然か、それとも狙ったのか、とてもタイミングが良い。その速さも相まって反応が――
「ぬおおおおおおおおお!!」
――儂は剣にある力を意識して頭に集中する。このままだと儂の頸も奴の蹴りで消し飛ぶだろう。だが、儂は額を前に出した。そしてぶつかり合う頭と足。儂はなんと、それに耐えていた。
「なんと暁光か!!」
どうやら狙いは上手くいったらしい。周囲からはざわめきが聞こえる。きっとわしの首がなくなるのを誰もが想像していたのだろう。いや、それは当たり前……儂だってそうだった。だが、儂は賭に勝った。遇いも変わらずに悪運が強い!! 儂は頭で砂獣の足を押し返して切り刻む。今度こそ本体を! とおもったが、既に奴は再生してた。離されたのはほんの数秒くらいであろうに……何という再生能力。
それになんだかそれだけじゃない。あやつ、その姿が鮮明になってないか? 鮮明というか、具体的というか? 今まではなんとなく、人の姿を模倣してる感じで曖昧なところがあった。だが、今の奴は筋肉の付き方とかまで見える。顔はないが、体はかなり人を模倣してる。だが、その背には人にはない触手というか……虫の足みたいな物が生えてる。
(ただ模倣してるだけではない……自分の姿を構築しておる……)
そんな奴がその背中の気持ち悪い足を合わせておおきく上下に振りかぶる。儂はとっさに横に飛んだ。激しい音と共に、砂が舞い上がる。恐ろしい事に、その場には大きな亀裂が出来ていた。そしてそこに砂が落ちて行ってる。奴め……更に強く、やっかいになりおった。時間を掛ければ掛けるだけ不利……なんとかしないと……
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