転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)

ファーストなサイコロ

盤上の迷宮航路へご招待 10

 G-01でロックオンの表示が出る。さっきまでの実弾とは違って、今はこの銃に膨大なエネルギーが注ぎ込まれてた。何か特別な接続が必要……とかそんなのは一切ない。さっきまでと見た目は何一つ変わってない。ただカートリッジはこれをやるときに自動的に外れてる。
 だから中に残ってた弾丸は無駄になったといっていい。けどそれはしょうがない。それに今のG-01のエネルギーなら、そのくらいは別に関係ないくらいだ。
 今はあの弾丸に費やしたエネルギーの軽く百倍は込めてるからね。あんまり込めすぎると銃事態に深刻なダメージが出てしまう。だからあくまでも充填するエネルギーは60%くらい。
 でもそれでも十分だ。60%の充填率はそこそこ余裕あるじゃん……と感想を言う人もいるだろう。けどそうじゃない。だってG-01のエネルギーというのは見た目に反して膨大である。そもそもがそれを受け止めるだけの性能がこの銃にはまだまだ備わってない。だからこそ充填率がこれくらいなのだ。
 きっともっとアップグレードを重ねていけば、100%までエネルギーを込めることができるようになるかもしれない。まあけどその時はきっと今よりももっとG-01は強く強化されてるだろうから、エネルギーだって増えてるはずだ。なら今の100%は未来の100%ではない可能性がある。
 てかその可能性の方が大きいだろう。

「まったく……とんでもないよね」

 そんななんでもないように言いながら、私は引き金を引いた。いや、引き金を引いたのはG-01だけどね。私はそう指示をしただけだ。充填されたエネルギーが鋭く銃身から発射される。それはその銃身から放たれたと言われても信じられないくらいに大きな光だった。
 その進路上にいた目玉たちを一斉に薙ぎ払いながら、突き進む。けど……だ。なんと目玉は反撃してきた。
 一番巨大な目玉が赤くなった。その眼球に血管の様なのか浮かび。そして瞼の様な役目をしてた機械の部分が花びらのように限界まで開く。そしてその内側……それがなんかキラキラしてる。

 目玉は眼球の先端から赤いビームを放つ。さっきまではそんな赤い目玉じゃなかった。もっと大人しくて綺麗な青い感じだった。けど流石にすました目ではG-01の攻撃を打ち払うことは出来ないと判断したんだろう。

 G-01の放った光線と、目玉のビームがぶつかり合う。

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