異世界にクラス転移された時いじめられてる奴後で大体復讐してくる

かおす

異世界にも学校はある

13

「ん?コール何やってんの?」

夕食を食べ終えた後、暇だったのでまた散歩でも行こうかと思ったらリビングでコールが紙に何かを書いていた

「あっユキさん!僕、スコット学園に行こうと思っててその入学試験が2日後にあるんですよ!」

「へー学園ねぇ」

学校かぁ、この前まで週5で通っていたのになんか昔のことのように思えるわ

「ご主人様?どうかしましたか?」

「いや、コールが学園に入るらしい」

「受かったらですよ!」

「学園ですか、わたくしは行ったことないのでわかりませんが楽しそうなところですね」

ん?なんか学園って言葉を発してからアマテラスの機嫌がいい?

「アマテラス、学園行きたいの?」

「いえ、そういうわけでは…」

いやいやその行ってもいいんですか!とでも言いたげな目よ…めっちゃキラキラしてるんですけど!

「本当に?」

「はい」

これは嘘ついてるな?

「アマテラス、本当は?」

「…行きたいです」

少し強く言ったら白状したようだ

アマテラスはずっと1人ぼっちだったらしいしそういうのに憧れがあるのだろう

「アマテラスさんなら高等部ですね、アマテラスさんなら受かりますよ!」

コールは12歳なので中等部とのこと、アマテラスの年齢は不明だ

「アマテラスが行くなら俺も行くよ」

学校とか気が乗らないけどアマテラスの為だし

「ありがとうございます」

「ちなみに試験ってどんな問題が出るの?」

「国の歴史や魔法の基本的詠唱などだと思います」

国の歴史とか知らんし詠唱なんてしたことないんだが…

「ご主人様なら実技試験だけで合格すると思われるので心配しなくて大丈夫です」

「あっそう…」

不安でしかないんだが…

「そういえば学費はどのくらい?」

「月に金貨10枚です」

高っか!まじで?いや月10万って考えると安いのか?

「お金、稼ごうか」

「そうですね」

「コールは学費どうするの?」

「父ちゃんがお前なんて受かるわけないだろ!もし受かったら学費くらい払ったるわ!って言ってました!」

ガウル、この子とても優秀なのでそれフラグになるかと…

「僕は学園で頭が良くなってお金稼いでこの店をもっと大きくしたいんです!」

子供とは思えない考えられた夢である

「とりあえず俺も明日図書館にでも行って勉強してみるよ」

そして翌日

「うーん、とりあえず国の歴史でも調べるか?」

俺は街の図書館に来て本を開いた

ある日この国は滅びそうになっていた、そこで国は勇者を召喚した。勇者は特別な知識を持っておりこの国を蘇らせた。

「なんかラノベでよくありそうな話だな」

なんか覚える気になれないしアマテラスが言うように実技試験だけでいこう

ちょんちょん

「ん?」

背中を叩かれた気がするような?

「あ、あの」

後ろを向くと昨日の夜に会った美少女がいた

「昨日ぶりだね、どうしたの?こんなところで」

「私は、ここでいつも勉強してる、から」

そういえばこの子の名前、知らないな

「あー、今更なんだけど名前教えてくれない?」

「っ!エレナ」

エレナは驚いた顔で自分の名前を言った

「ユキくんはなんでここにいるの?」

「明日スコット学園の入学試験あるじゃん?そこの高等部に入ろうと思って勉強してたんだけど無理そうだからやめようと思ってたところ」

「ユキくん、高等部に入りたいの?少しなら勉強教えられるよ」

「え、まじ!なら魔法の詠唱について教えてくれない?」

「う、うん」

なんでもエレナは去年中等部で卒業試験を終え、中等部から高等部に上がってきて今年から高等部だそうだ

「ユキくんも合格したら同じ学年だね」

その笑顔が眩しすぎて落ちることは出来なさそうである

クゥーーー

「…エレナ、そろそろ昼だしご飯食べよっか」

「うん…」

可愛らしい腹の音を出して顔を真っ赤にするエレナはかなり可愛かった

「ユキくんどこでご飯食べるの?」

エレナはお金がなくいつも昼は食べていないようで我慢しているらしい、俺も俺であの時昼ごはんを食べてから昼もお腹が空くようになった

「俺の知り合いが弁当を作ってくれたから一緒に食べよう」

知り合いとはアマテラスのことなのだがメイドと言って説明するのもめんどくさいので知り合いにしといた

「でもそれユキくんのでしょ、貰っちゃ悪いよ」

「量は沢山あるから大丈夫大丈夫」

街の公園で食べるのも良かったのだがせっかくなら景色が良いところで外で食べることにした

「私、外に出るの初めて」

エレナは両親から外に出るのはやめろと言われているそうだったので外に出るのはやめようといったら外に出たいと言い出して聞かなかったので結局外に出た

「景色すごい」

外に出るとまず見渡す限りに草原が広がっていて遠くの方に森が見えるくらいだ

弁当を鞄からとりだし中身を見た

「…アマテラスすごいな」

なぜこんな都合よく箸が2人分あって量も2人分なんだよ

あっそういえば昨日の夜結局道に迷ってアマテラスと同化してアマテラスに帰ってもらったんだがその時に記憶でも読まれたのかもしれない、だからってそんな偶然エレナと会うことを予期するかのような弁当は謎である

「美味しい」

パクパクと食べるエレナを見ていると俺もお腹が空いてきた

「私の家の料理より美味しい」

エレナの家は食堂らしい、店の料理よりうまいとかさすがアマテラス

「あっあれ…」

弁当を食べ終わり街に戻ろうとしたその時、エレナがあるものを指を指した

「ん?スライムがどうした?」

「魔物、初めて見た」

街の外に出たことなかったから魔物も見たことなかったのか、そういえばそうか

「倒してみる?スライムなら簡単だと思うよ」

そう言ってみたがエレナはフルフルと首を横に振った

「ううん、私、攻撃魔法使えないから」

んースライムならこのまま放置してもいいけど一応金になるしなぁ

「じゃあ俺が倒しちゃっていい?」

この世界において魔物は見つけた人が優先的に戦える、今回はエレナの方が先に見つけている為俺が勝手に倒すことは冒険者ルールに反する、エレナは冒険者じゃないけど

「うん、いいよ」

「ありがとう、アイスショット」

氷の飛礫がスライムの核を貫いた

「すごい、ユキくんは魔法も使えるんだね」

そういえばこの前はボールペンを使った体術みたいなのをやったから魔法を使えるとは思わなかったのかもしれない

ただ街の中は特定の場所を除き魔法の使用は禁止されているからあの対応の仕方しか出来なかっただけなのだが

あとガウルの家は魔法の使用が許可されている、だから魔氷が作れる

「スライムの核も回収したし街に戻ろうか」

「うん」










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