異世界にクラス転移された時いじめられてる奴後で大体復讐してくる

かおす

道に迷った

12

「いらっしゃ…あっユキさん、アマテラスさん、おかえりなさい」

相変わらず店番をしているコールが愛想良く挨拶をしてくる、子供とは思えない態度というか雰囲気だよな

お前らもう俺ん家に住めよ

とガウルが言ってきたので宿代も節約できるので俺は遠慮なく住まわせてもらうことにした

「おお、ユキ!帰ってきたか!どうだ?ボールペンの調子は?」

「今のところ全ての魔物に刺さる性能だね」

「そうだろうそうだろう!ボールペンに貫けない魔物はいない」

ガウルはそう言いながら試作品のナイフを研いでいた

「父ちゃん、店番代わってー」

「ん?まだお前の時間だろ?」

いやまずこんな幼い子供に仕事やらせるなよ

「今からアマテラスさんに料理を教わるんだよ!」

「しょうがねぇなあ、店番やるか」

ガウルは研ぐのを辞めて店の方に歩いていった

「…」

1人になってとてつもなく暇である、今までは大体1人だったのだか最近では常にアマテラスやら誰かがいるのでなんだろうこの寂しい感じ

「散歩でもするか」

[アマテラス、ちょっと夜の散歩に行ってくるから夕食できたらまた連絡頼む]

[了解致しました]

「やっぱ暗いなあ」

街灯はないから月明かりと少しの照明魔法だけだ

「星も綺麗に写ってるし都会では見られない光景だな」

そんなことを思いながら適当に歩いた

***

「はぁ…はぁ…」

逃げなきゃ!

「おい!待て!」

ボロボロの服を着た男の人が追いかけてくる

「キャ!」

少女の足が引っかかり転けてしまう

「へへ、やっと追いついたぜ、おら!」

「嫌!やめて!」

少女のブラウスを引っ張られブチブチとボタンが弾け飛ぶ

「綺麗な肌じゃねぇか、今回は大当たりだぜ」

「嫌ぁ…」

少女の白い肌が露わとなり目からは涙が零れ落ちる

「誰か!助け…んん!」

助けを呼ぼうと叫ぶも男に口を塞がれる

「おっと、大声出すんじゃねぇぞ?これ見えないのか?」

男が懐からナイフを取り出す

「ヒッ!」

ガタガタと震え言葉にならない声を出す

誰か!助けて!誰か!

少女は心の声でしか叫ぶことができない

「まずは上から見ていこうか」

男が少女の下着に手にかけようとしたその時

「やっべ!道に迷った…」

脇道から少女と同じくらいの少年が現れた

***

「やっべ!道に迷った…」

どうしよう、アマテラスに連絡して迎えに来てもら…ん?女の子?男?どういう状況?

暗くて良く見えないが何やら良くない状況なのでは?

「なんだお前!どこからきた!」

男がこちらに向かってきてそう叫んだ

「どこからと言われてもここからとしかわからんよ」

俺はさっき通ってきた道を指差す

「ふざけんな!それくらいわかるわ!」

「それとはそうとおじさんはここで一体何を?」

「なんでもいいだろ!」

「何か良からぬことをしようとしていたのでは?」

「このやろう!好き勝手に喋りやがって!」

男がナイフを取り出し俺に向かって攻撃し始めた

ガキンッ

「攻撃したということは良からぬことをしていたのですね?」

ボールペンで俺は受け止めた

「死ね!」

ボールペンを反対に持ち尖っていない方で男の腹にぶっ刺した

「ガッ…何者…だ…」

バタッと男は倒れた

「はぁ、世の中物騒で静かに散歩すらできねぇ、あっそこのお嬢さん大丈夫?」

この女の子も背中にもたれながら脱力している、相当何かがあったのだろう

そして俺は女の子に近く…

「あっ…!」

「えっ…?」

暗くて良く見えなくても近づけば見えてしまう、少女のはだけた服の上から白い肌と下着

バッと少女は腕で隠すが手遅れであった

「…」

「…」

両者喋ることなく無言の時間

俺は後ろを向き視線を下に下ろす

そこには転がったボタンがあった

なるほど状況は理解したのだがこの気まずい雰囲気どうしろと?くそ、あの男のせいだ!

「…み、見た?」

少女が先に声を出した

「…み、見てない…よ?」

苦し紛れの言葉だった

くそぉ、このままではこの少女に面目丸潰れだ、何か、何かしなければ…

そう考え下を向くとまたボタンが視界に入った

そういえば鞄の中に裁縫道具が入ってたよな?確か召喚された時家庭科があった気がするし…よし、あった!

「あーその、申し訳ないんだけどそのブラウス貸してくれない?ボタン直すから、その間は俺ので申し訳ないんだけど服着といて」

この前、洗濯するために制服をアマテラスのアイテムボックスから取り出して洗濯して俺の鞄に入れっぱなしだったのが功を制したよ

「え?あっうん…」

後ろからスッとボタンが半分くらい無くなったブラウスが渡される

俺は後ろを向きながら制服のカッターシャツを渡す

うわぁ、このブラウスいい匂いが…ってそんなこと思っている場合じゃねぇよ!

「名前…」

「ん?」

ボタンを縫い直していると少女が声をかけてきた

「あなたの名前…教えて」

「ああ、名前ね、ユキだよ」

「ユキ…ユキ…」

なにやら名前を教えると俺の名前を復唱し始めた、恥ずかしいからやめてくれる?

「はい、できた」

俺は直したブラウスを少女に渡す

「ありがとう…裁縫上手なんだね」

「そこまで上手ってわけじゃないけど得意ではある」

家庭科の授業は結構好きだった、ゲームをしまくっているからなのかなんなのか手先はすごく器用だったからなのかもしれない

[ご主人様、夕食の支度が整いました]

[おけ、今すぐ行く]

アマテラスから連絡がきた

「それじゃ、俺行くよ」

「あっこれ」

少女は俺の制服を引っ張る

「ああ、もうあげるよ、じゃあね」

「あっ…」

少女は何か言いかけたが俺はそのまま路地裏に入っていった

「私、名前…教えてない」

そう少女がいう頃には誰もいなかった

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