狐耳の少女は現代では変ですか?

ピタゴラス

陰陽寮生の指導


有本実咲ありもとみさき関東地方統括陰陽寮奨学生
「ここが愛知県のいちばん大きい駅かー なかなかやね」
二階堂風弥にかいどうふうや関東地方統括陰陽寮奨学生
「確かに大きいが、今の時間帯は人が少ないようだな」
木戸川勇作きどかわゆうさく関西地方統括陰陽寮奨学生
「ここが、中部やな? 」
原 由希はらゆき関西地方統括陰陽寮奨学生
「そうですなー 京都駅や神戸駅とかに比べたら小さいですねー」
「まぁそこと比べるところが大きな間違いかもね。よっと」
「あなたが、十二天将第一位騰蛇の紅月冬馬様ですね!」
「様付けかー ちょっと困るかなw」
「あなたに会えることを楽しみにしてましたからね。実咲さんは、」



「そうなんだ さて、関東地方と関西地方の奨学生の皆さん、うちの家まで行きますか。」
「その前に、ちょっと体動かそうやー 騰蛇の実力見せてみい」
「木戸川流陰陽術雷々獅子らいらいしし
「こんな所でそんな攻撃したら周りの人を巻き込むだろうが」
「大丈夫や 人払いは貼ってある。」
「いつの間に」
「ふーん 遅いねこいつ」
「何!! 確実に当てたはずやろ 何故や!」
「紅月流陰陽術超荷電粒子砲の魔弾ちょうかでんりゅうしほうのまだん
コインを投げ、弾くと、莫大ばくだいな荷電粒子を帯びたビームが雷々獅子を巻き込んで、真っ直ぐ木戸川の目の前まで来た。
「はい、これで終わりだね。」



荷電粒子砲は、加速器の小型化が難しいため未だ空想上の兵器である。
「バカな…雷々獅子を交わした上に巻き込むなんて不可能やろ!!」
「奨学生レベルじゃあの程度だね。遅すぎただけだよ。」
「どういうことや」
「それに平均並みの能力であれだけの電流を扱うのは、ギリギリだったやろ?」
「平均並みの能力ってあれだけの術式を使って…(ドSもいいかもって思ってる顔だなあいつ)」
「かなり平均に近い能力値でこの中で一番高いのは、そこの君と君だね。」
「実咲さんと由希さんの二人ですか。」
「君は、平均を2段階超えたぐらいであの子は、平均並みかな。まぁ大まかだから気にしない方がいいよ。」



「さて、僕の家に行こうか。」
コインを投げ、手の甲に乗せると家に瞬間移動していた。
「これも陰陽術ですか?」
「いやこれは、妖怪の能力だよ。コピーしたんだ。」
「ここが僕の家の中、今からご飯作るから待っててね。女性陣は、上 男性陣は、下にそれぞれ部屋があるからそこを使って。家賃は、取るけど食費や護符代とかは、出すからそれは安心してね。」
そういうと、台所に向かう冬馬 その後ろ姿に酔いしれる実咲であった。
「お前、木戸川くんが辛辣な言葉に打ちのめされてる時にドSもいいと思ってたやろ」



「え? 本当にいいんだもん かっこいいじゃん。冬馬様」
「確かにかっこいいが、木戸川くんには、ちょっと厳しいだろ?」
「それが、あいつなりの後輩への教訓っていうのかな 確かに厳しいように見えるけど下手すれば死ぬ職業だからこその指導だよ。」
「あのどなたはんですか?」
「あぁ、自己紹介が遅れたね。ここに住んでいる。赤橋将太だ。」
「赤橋と言えば、紅月家の分家ですよね。」
「そうだね。分家だけど幼なじみでもある。」
「幼なじみって言うことは、冬馬様の幼少期を知ってるんですよね!!」
「あはは 確かにしてるけど冬馬を冬馬様って(汗)」



「冬馬様って幼少期はどんな感じだったんですか!!」
「冬馬の幼少期か ちょっと長話になるけどいいよね。ご飯が食べれなくなるかもしれないよ。」
「それは一体?」
「冬馬にはお兄さんがいたんだ。名前は、紅月春馬あかつきはるまさんって言って、弟の冬馬とは仲が良かったんだ。まぁ冬馬に陰陽師としての素質、そしてかつて紅月家の文献や伝承にしか残らなかった能力を持っていた事がわかるまではね。」
「分かったらお兄さんはどうされたんですか?」
「春馬さんは、あの時を境に冬馬けるようになったんだよ。そして、冬馬が文科省の推薦で陰陽寮に入ることが決まって親戚一同大喜び だけど春馬さんは、喜んでいなかった。」
んだんですか?」
「うん、おじいちゃん2人は、春馬さんと冬馬も愛していたのに気が付かないほど妬み、うらんだんだよ。」
「何が起きたんですか。」
「陰陽寮に入ることが決まってお正月に再度、親戚一同が集まる機会があって、おじいちゃんである紅月一徹本家現当主とその当時、当主を受け継いでいた父親の一樹かずきさん、母親の百合子ゆりこさんとか結構な人数の人が集まって、宴会を開いていたんだ。その時に、発表されたある事で、春馬さんは、悪鬼化してしまう。」
「それが十二天将第一位の騰蛇になることよ」
「おう 麻琉 寝てたんじゃないのか」
「今起きたのよ。まぁ続きをその子達に聞かせてあげなよ。」
「続きを話すぞ。そう、騰蛇になることが発表されて、嫉妬しっとられた春馬さんは、悪鬼化して本家の屋根を壊して、暴れまくったんだ。」




執拗しつように冬馬を追い回すも、攻撃も当たらず、さらにヒートアップさせちゃって、さらに暴れ回る。親戚の何人かは、陰陽師の能力を持っていたから春馬さんを祓うために護符を貼って動けなくした。」
「そこで終わるわけもなく、暴れ狂い、邪神を呼び寄せてしまったんだよ。」
「悪鬼が邪神を呼び寄せるなんて、異例よね?」
「そうやな 」
「そうだな」
「そうですなー」
「まぁ嫉妬によって邪気が強まってしまったんだろうね。それで、邪神、邪神が呼び寄せた悪鬼によって本家は騒然そうぜん でも、1人だけ冷静だったのが、冬馬とおじいちゃんの一徹陰陽庁長官。」




「内閣に連絡して、国から派遣された陰陽師と共に近くにいる他の十二天将も呼ばれ、あっという間に祓われていったが、春馬さんだけは、祓えきれず、結界内に留めて置くことになったが、冬馬は自分と他の十二天将のみで祓うと言ってそのまま中に入って、見事、祓ったんだ。だけど、お母さんは、邪気に当てられてそのまま亡くなり、お父さんも陰陽寮卒業後に飛行機事故で亡くなり、紅月一徹陰陽庁長官が本家現当主になって、冬馬を引き取ったって訳さ まぁそして、自分に課したのは、悪鬼を滅ぼすこと。」
「私たちもたまに手伝うけど能力値自体が高い式神多い冬馬くんには応援は必要ないみたいだけどね。」




「これが、冬馬の幼少期のお話でした。まぁ何にせよ 指導方法は、厳しいかもしれないけどあいつなりに死なせない陰陽師の育成を行ってるからこそ、陰陽寮からの依頼はほとんど断らないのさ。」
「なるほど そうだったのか…俺は、調子に乗ってただけなんやろうか」
「調子に乗るのは悪いことやないよ?」
「冬馬様!!」
「冬馬様は、やめてくれないかな(汗)」
「冬馬さんは、なぜ、悪鬼を滅ぼすことを自分に課されたんですか?」
「うーん 1人でも悪鬼被害者を減らしたいからそれに僕ら陰陽師は、悪鬼や邪神を減らすために活動してるからね。」



「悪鬼から邪鬼になることもあるからそれを防ぐために減らすのが一番なのさ さて、ご飯にしよう。」
「冬馬のご飯は美味しいよ」
「元気が出るよ 私みたいにふくよかになるかも? しれないけどね。」
「まぁたくさん食べてね」
「保護してる仙狐たちにもご飯一緒に食べるからね。」
「仙狐様がおられはるの!!」
「いるよ 3人なのか3匹なのかは別にして」
「あと座敷わらしや烏天狗からすてんぐの小町とかも来るから良ければ仲良くしたってね」
さて、どうなるのでしょうか。
次回、妖鬼界へ行く






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