現代社会にモンスターが湧いた件〜生き残るために強くなります〜
71話 避難所 防衛戦7
「すぐそこまで来てるってことは、レベル上げしている時間は、あまり無いということですね」
「そうなるな」
数が多いだけなら、俺とソフィアさんだけで対処できるが、ステータス1000が沢山いるとなると、話が変わる。
やっぱり、少しくらいレベル上げさせた方がいいな。
「ソフィアさん……ゴーレムはすぐに出せる?」
ソフィアの耳元に、小声で話しかけた。
念の為、こちらの戦力が知られないようにするためだ。
「いつでも出せるようにはしてるけど……あれを見せて頼られるのも面倒だから、使いたくないんだけどなぁ」
「なら、いいです」
確かに、それも面倒だ。
無理なら、諦めて逃げよう。
「魔法が使える人は何人いますか?」
「……まとも戦えるやつは、一人しかいない。魔法職は人数が少ねぇんだ」
「それは……キツいっすね」
「……だろうな」
真情は気まづそうに目を逸らす。
「だが、策はあるぞ!ステータス1000越えの化け物は、俺とソラ、そして嬢ちゃんが対処する!その他は、俺の部下が受け持つ!がはははは!どうだ?いい作戦だろう!」
「その場合、乱戦になりますし、そんなに上手くいきますか?」
「そこら辺はアレだ……気合いでなんとかすんだ!」
「え、えぇ……」
まじか……作戦考えるのに致命的なほど向かない人だ。
田村に視線を向ける。
その視線に気がついた田村は、メガネをクイッと中指で上げ、自身の意見を言う。
「1000越えの化け物と遭遇した者は、隊長、ソラさん、ソフィアさんが来るまで時間稼ぎをする……できないなら肉壁になるしかないでしょう」
田村さんドライ!
なんか怖いよ!
「それと、一体だけ規格外な化け物がいます」
「規格外……ですか?」
ステータス2000以上とかか?……それくらいなら、どうとでもなる。
すぐに倒せるな。
「はい。ステータスが5000を超えています」
「は、はい!?5000!?」
5000越えとか勝てねぇぞ。
いや、ソフィアさんなら勝てるかな。
ソフィアへ目を向けると、首を左右に振って断られた。
めんどくさいんだろうな。
「……そいつは俺が何とかします」
「佐藤さん……勝てるんですか?」
さすがに、そんな化け物に勝機があるとは思えないのか、疑念をぶつけてくる。
てか、勝てないと思ってんなら、なんで俺たちを呼んだんだよ……。
まぁ、そんなことを考える必要ないか。
「そいつのスキルによりますね。相手が加速系のスキルを持ってなければ勝機はあります」
「可能性はゼロというわけでは無いって事ですね」
「はい」
ほぼゼロだけどな。
「がはははは!いざと言う時は、俺が囮になって撤退だ!」
「それは良い考えだね!」
「だろぉ!」
「おいこら、人様を囮にしようとしてんじゃねぇ」
「えぇ、だって死にたくないもーん」
「……なにが"もーん"だよ」
この2人がいると話が進まない……乗っかってしまう俺も悪いけどさ。
「まぁ、とにかく5000級の化け物は、俺が殺ります。なので、他はお任せしてもいいですか?」
「おう!任せろ!」
取り敢えず、お粗末だが作戦は決まった。
あとやるべき事は……
「ふふふ……レベル上げしましょうか!」
この人たちを限界まで扱く!
◇
俺は手の空いた元自衛隊員を連れて、人気の無い場所へ移動した。
空き地のような場所である。
「えっと……レベル上げって……またアレをやるんですか?」
「はい!そうです!」
「なんで楽しそうなんですか……」
だって、いつもは扱かれる側だから。
「では、皆さんには……こいつらと戦ってもらいましょう」
そう言って、【暴食の右腕】を発動させる。
右腕が液状になり、辺り一面の地面を覆った。
中からは、全身が真っ赤に染っている化け物が現れた。
「グルゥオォォォ!!」
オーガだ。
こんなこともあろうと思い、そこそこ強いモンスターを保管しておいたのである。
準備がいいだろう。
「他にもいますよー!」
じゃんじゃん、出していこうか!
迷宮で捕獲した多種多様のゴブリン。
漆黒の体毛に覆われ、真っ黒な牙を持った狼型のモンスター、ブラックファング。
他にも、巨大な蜂モンスター、キラービーなど、様々なモンスターを保管している。
「……まじで、このモンスターと戦うんすか?」
ヘタレた質問をしたのは一郎。
三馬鹿トリオも連れてきたのだ。
こんなのでも、大事な戦力である。
「はい。死なないように頑張ってくださいね!」
俺に出来ることは、最高の笑顔で応援することのみ。
ふっ……手は貸さないぜ。
「鬼っすよ!この人!いや、悪魔っすね!」
「はっはっは!ありがとうございます!」
「拙者は助かるでござる。ちょうど、何かを斬りたかったところでござったからな」
「物騒だお、三郎。僕は戦闘職じゃないから、後ろで見てるお」
「なに言ってんだァ?二郎。てめぇも、レベル上げすんだよ!」
「ひぃぃぃ!僕は嫌だお!戦いは野蛮で嫌いなんだお!」
うむ、みんなやる気があって良いね!
俺は嬉しいよ。
「では……始めましょうか。レベル上げを」
こうして、三郎を除いた三馬鹿トリオの地獄が始まったのだった。
真情さんと三郎さん?あの人たちは楽しんでたよ……うん。
「そうなるな」
数が多いだけなら、俺とソフィアさんだけで対処できるが、ステータス1000が沢山いるとなると、話が変わる。
やっぱり、少しくらいレベル上げさせた方がいいな。
「ソフィアさん……ゴーレムはすぐに出せる?」
ソフィアの耳元に、小声で話しかけた。
念の為、こちらの戦力が知られないようにするためだ。
「いつでも出せるようにはしてるけど……あれを見せて頼られるのも面倒だから、使いたくないんだけどなぁ」
「なら、いいです」
確かに、それも面倒だ。
無理なら、諦めて逃げよう。
「魔法が使える人は何人いますか?」
「……まとも戦えるやつは、一人しかいない。魔法職は人数が少ねぇんだ」
「それは……キツいっすね」
「……だろうな」
真情は気まづそうに目を逸らす。
「だが、策はあるぞ!ステータス1000越えの化け物は、俺とソラ、そして嬢ちゃんが対処する!その他は、俺の部下が受け持つ!がはははは!どうだ?いい作戦だろう!」
「その場合、乱戦になりますし、そんなに上手くいきますか?」
「そこら辺はアレだ……気合いでなんとかすんだ!」
「え、えぇ……」
まじか……作戦考えるのに致命的なほど向かない人だ。
田村に視線を向ける。
その視線に気がついた田村は、メガネをクイッと中指で上げ、自身の意見を言う。
「1000越えの化け物と遭遇した者は、隊長、ソラさん、ソフィアさんが来るまで時間稼ぎをする……できないなら肉壁になるしかないでしょう」
田村さんドライ!
なんか怖いよ!
「それと、一体だけ規格外な化け物がいます」
「規格外……ですか?」
ステータス2000以上とかか?……それくらいなら、どうとでもなる。
すぐに倒せるな。
「はい。ステータスが5000を超えています」
「は、はい!?5000!?」
5000越えとか勝てねぇぞ。
いや、ソフィアさんなら勝てるかな。
ソフィアへ目を向けると、首を左右に振って断られた。
めんどくさいんだろうな。
「……そいつは俺が何とかします」
「佐藤さん……勝てるんですか?」
さすがに、そんな化け物に勝機があるとは思えないのか、疑念をぶつけてくる。
てか、勝てないと思ってんなら、なんで俺たちを呼んだんだよ……。
まぁ、そんなことを考える必要ないか。
「そいつのスキルによりますね。相手が加速系のスキルを持ってなければ勝機はあります」
「可能性はゼロというわけでは無いって事ですね」
「はい」
ほぼゼロだけどな。
「がはははは!いざと言う時は、俺が囮になって撤退だ!」
「それは良い考えだね!」
「だろぉ!」
「おいこら、人様を囮にしようとしてんじゃねぇ」
「えぇ、だって死にたくないもーん」
「……なにが"もーん"だよ」
この2人がいると話が進まない……乗っかってしまう俺も悪いけどさ。
「まぁ、とにかく5000級の化け物は、俺が殺ります。なので、他はお任せしてもいいですか?」
「おう!任せろ!」
取り敢えず、お粗末だが作戦は決まった。
あとやるべき事は……
「ふふふ……レベル上げしましょうか!」
この人たちを限界まで扱く!
◇
俺は手の空いた元自衛隊員を連れて、人気の無い場所へ移動した。
空き地のような場所である。
「えっと……レベル上げって……またアレをやるんですか?」
「はい!そうです!」
「なんで楽しそうなんですか……」
だって、いつもは扱かれる側だから。
「では、皆さんには……こいつらと戦ってもらいましょう」
そう言って、【暴食の右腕】を発動させる。
右腕が液状になり、辺り一面の地面を覆った。
中からは、全身が真っ赤に染っている化け物が現れた。
「グルゥオォォォ!!」
オーガだ。
こんなこともあろうと思い、そこそこ強いモンスターを保管しておいたのである。
準備がいいだろう。
「他にもいますよー!」
じゃんじゃん、出していこうか!
迷宮で捕獲した多種多様のゴブリン。
漆黒の体毛に覆われ、真っ黒な牙を持った狼型のモンスター、ブラックファング。
他にも、巨大な蜂モンスター、キラービーなど、様々なモンスターを保管している。
「……まじで、このモンスターと戦うんすか?」
ヘタレた質問をしたのは一郎。
三馬鹿トリオも連れてきたのだ。
こんなのでも、大事な戦力である。
「はい。死なないように頑張ってくださいね!」
俺に出来ることは、最高の笑顔で応援することのみ。
ふっ……手は貸さないぜ。
「鬼っすよ!この人!いや、悪魔っすね!」
「はっはっは!ありがとうございます!」
「拙者は助かるでござる。ちょうど、何かを斬りたかったところでござったからな」
「物騒だお、三郎。僕は戦闘職じゃないから、後ろで見てるお」
「なに言ってんだァ?二郎。てめぇも、レベル上げすんだよ!」
「ひぃぃぃ!僕は嫌だお!戦いは野蛮で嫌いなんだお!」
うむ、みんなやる気があって良いね!
俺は嬉しいよ。
「では……始めましょうか。レベル上げを」
こうして、三郎を除いた三馬鹿トリオの地獄が始まったのだった。
真情さんと三郎さん?あの人たちは楽しんでたよ……うん。
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コメント
サトゥー
覗いた✖️
除いた⭕️
だと思います間違ってたらすみません