現代社会にモンスターが湧いた件〜生き残るために強くなります〜
66話 避難所 防衛戦2
「はぁ……」
「お?疲れた顔してんなぁ!子供たちと遊ぶのが、そんなに大変だったか?」
少女の頼みで、巡回に向かう時間を伸ばして遊んだのだが、思っていた以上に体力を使ってしまい、ヘトヘトになってしまった。
「そうですよ……子供の体力は凄すぎです」
「お、おう」
ミイラのようなゲッソリした顔で言うと、真情は頬をひくつかせた。
若干、申し訳なさそうにしているように見える。
子供は嫌いではないが、もう少し手加減というものを覚えて欲しい。
まぁ、次からは断るようにすればいいだろう。
おねだりすれば、遊んでくれると思われたら困るからな。
「隊長たちは子供たちと遊んでたんすよね?自分も呼んで欲しかったっす!」
「僕も幼女と遊びたかったお!」
「拙者は愛刀さえあれば十分……子供などと遊んでいる暇は無いでござる」
三馬鹿トリオは、相変わらずだ。
一郎は……百歩譲って常識人ではある。
しかし、他のやつは頭がおかしいとしか言う他ない。
二郎は幼女好きの変態。
三郎は刀など扱ったことのない、似非侍。
この2人は、この上なく扱いづらい人種だ。
しかし、実力は確かである。
「お前ら、もうすぐで住宅街に着く。気を引き締めろ」
真情が命ずると、三馬鹿トリオは一斉に口を閉じて警戒を始める。
性格面では多くの問題が見られるが、実戦では頼りになるのだ。
ここは、一軒家が集中している住宅街。
様々な形の家が並び建っており、どれも立派な作りであることから、そこそこの金持ちが住んでいたことは想像できる。
そして、ここには多くのモンスターが彷徨っており、ステータス50前後の強さを持っているので、数匹でかかって来られると少し苦戦してしまう。
「前方10メートル先、曲がり角にゴブリンが6匹います」
「お前らが行ってこい」
「了解」
「了解っす」
小声でモンスター発見の報告をすると、討伐を任された。
私はスキル【隠密】を持っているから、奇襲は得意分野だ。
だから、指名されたのだろう。
「ふぅ……」
軽く深呼吸をして、気配を遮断する。
曲がり角から顔を出すと、やはり6匹もゴブリンがいた。
子供ほどの背丈しかないので通常のゴブリンではあるが、ホブゴブリンなどが隠れていたら厄介だ。
あれは隊長でないと、1人では勝てない。
足音を立てずに、いちばん遠くにいたゴブリンアーチャーの背後を取る。
遠距離攻撃を潰せば、隊長や三郎が距離を詰めやすくやるからだ。
「ッ!?ギャッ……」
まずは、首元に一刺し。
噴水のように血が吹き出し、ゴブリンアーチャーは首元を抑えながら地面に倒れ込んだ。
すぐに死ぬだろうが、それでも鋭い眼光を向けてくるあたり、さすがモンスターと言ったところか。
ゴブリンアーチャーを難なく倒すことが出来たが、他のゴブリンは健在だ。
仲間をやられた事に気づき、それぞれ刃こぼれの酷い剣を持ちながら飛びかかってきた。
「よそ見厳禁っすよ!」
その言葉を聞いた直後、なんの前触れもなく突風が吹き、ゴブリンたちを吹き飛ばした。
一郎が魔法で援護したのだ。
「うおぉぉおお!!」
さらに、真情が大剣を方に担いで突進してきた。
数多の戦場を駆け抜けてきた影響なのか、スキル【威圧】が無くても同等の圧迫感を放っていた。
「がははははっ!少しは楽しませろよォ!」
いや……ただ顔が怖いだけだな。
あれでは、どっちがモンスターなのか分からん。
「グギャギャッ!?」
真情は高笑いを上げながら大剣を振り回していた。
その姿は、まるで暴風のようである。
数十秒後、二郎と三郎の出番は1度もなく、戦闘は終了してしまった。
あんなふうに暴れていたのだから、当然の結果である。
「肉が一杯だお!」
おい、だからゴブリンを肉扱いするな。
「ふっ……拙者が出るまでも無かったでござるな」
刀を持ちながら震えてるぞ。
心の中で2人にツッコミを入れた。
口に出すと話がややこしくなるので、言わないようにしている。
こいつらと一緒にいたら、ツッコミを入れるのが癖になってしまったので、心の中で呟くことにしたのだ。
「……物足りんな。モンスターの大群でも探すか」
「そんな危ないことはしません!」
はぁ……少しは自重して欲しい。
この前のことを忘れたのだろうか。
この世界がおかしくなってから、2日ほど経った頃にモンスターの群れと遭遇したのだ。
数は目視できる範囲だけで20匹ほどおり、ゴブリンだけでなく人型の犬や空を飛んでいるモンスターもいた。
あれには、さすがの真情も無理だと思い、すぐに撤退した。
……まぁ、数匹仕留めていたみたいだが。
「冗談だ。他のモンスターの気配はあるか」
「……いえ、近くにはいないようです。」
「そうか……んじゃ、生き残りを探しに行くぞ」
「了解です」
ここは住宅街なので、生き残りがいるかもしれない……という意見を一郎が言ったことで、少しだけ探索もすることにしたのだ。
他にも衣服や食料、そして武器になりそうなものなど、様々なものを探している。
「肉が見つかったら嬉しいお」
「拙者は甲冑が欲しいでござる」
「自分は……特に欲しいものはないっすね。しいていえば、エロ本が欲しいっす」
「貴様は、もう黙れ」
二郎と三郎は食料と防具だから、まともなことを言っているが、一郎はなんだ?……エロ本だと?
そろそろ、シバいた方がいいかもしれんな。
「俺もエロ本が欲しいぜ。グラマスな姉ちゃんが載ってるやつだと尚よし」
「隊長も黙ってください」
……本当に、この人たちは大丈夫だろうか。
「お?疲れた顔してんなぁ!子供たちと遊ぶのが、そんなに大変だったか?」
少女の頼みで、巡回に向かう時間を伸ばして遊んだのだが、思っていた以上に体力を使ってしまい、ヘトヘトになってしまった。
「そうですよ……子供の体力は凄すぎです」
「お、おう」
ミイラのようなゲッソリした顔で言うと、真情は頬をひくつかせた。
若干、申し訳なさそうにしているように見える。
子供は嫌いではないが、もう少し手加減というものを覚えて欲しい。
まぁ、次からは断るようにすればいいだろう。
おねだりすれば、遊んでくれると思われたら困るからな。
「隊長たちは子供たちと遊んでたんすよね?自分も呼んで欲しかったっす!」
「僕も幼女と遊びたかったお!」
「拙者は愛刀さえあれば十分……子供などと遊んでいる暇は無いでござる」
三馬鹿トリオは、相変わらずだ。
一郎は……百歩譲って常識人ではある。
しかし、他のやつは頭がおかしいとしか言う他ない。
二郎は幼女好きの変態。
三郎は刀など扱ったことのない、似非侍。
この2人は、この上なく扱いづらい人種だ。
しかし、実力は確かである。
「お前ら、もうすぐで住宅街に着く。気を引き締めろ」
真情が命ずると、三馬鹿トリオは一斉に口を閉じて警戒を始める。
性格面では多くの問題が見られるが、実戦では頼りになるのだ。
ここは、一軒家が集中している住宅街。
様々な形の家が並び建っており、どれも立派な作りであることから、そこそこの金持ちが住んでいたことは想像できる。
そして、ここには多くのモンスターが彷徨っており、ステータス50前後の強さを持っているので、数匹でかかって来られると少し苦戦してしまう。
「前方10メートル先、曲がり角にゴブリンが6匹います」
「お前らが行ってこい」
「了解」
「了解っす」
小声でモンスター発見の報告をすると、討伐を任された。
私はスキル【隠密】を持っているから、奇襲は得意分野だ。
だから、指名されたのだろう。
「ふぅ……」
軽く深呼吸をして、気配を遮断する。
曲がり角から顔を出すと、やはり6匹もゴブリンがいた。
子供ほどの背丈しかないので通常のゴブリンではあるが、ホブゴブリンなどが隠れていたら厄介だ。
あれは隊長でないと、1人では勝てない。
足音を立てずに、いちばん遠くにいたゴブリンアーチャーの背後を取る。
遠距離攻撃を潰せば、隊長や三郎が距離を詰めやすくやるからだ。
「ッ!?ギャッ……」
まずは、首元に一刺し。
噴水のように血が吹き出し、ゴブリンアーチャーは首元を抑えながら地面に倒れ込んだ。
すぐに死ぬだろうが、それでも鋭い眼光を向けてくるあたり、さすがモンスターと言ったところか。
ゴブリンアーチャーを難なく倒すことが出来たが、他のゴブリンは健在だ。
仲間をやられた事に気づき、それぞれ刃こぼれの酷い剣を持ちながら飛びかかってきた。
「よそ見厳禁っすよ!」
その言葉を聞いた直後、なんの前触れもなく突風が吹き、ゴブリンたちを吹き飛ばした。
一郎が魔法で援護したのだ。
「うおぉぉおお!!」
さらに、真情が大剣を方に担いで突進してきた。
数多の戦場を駆け抜けてきた影響なのか、スキル【威圧】が無くても同等の圧迫感を放っていた。
「がははははっ!少しは楽しませろよォ!」
いや……ただ顔が怖いだけだな。
あれでは、どっちがモンスターなのか分からん。
「グギャギャッ!?」
真情は高笑いを上げながら大剣を振り回していた。
その姿は、まるで暴風のようである。
数十秒後、二郎と三郎の出番は1度もなく、戦闘は終了してしまった。
あんなふうに暴れていたのだから、当然の結果である。
「肉が一杯だお!」
おい、だからゴブリンを肉扱いするな。
「ふっ……拙者が出るまでも無かったでござるな」
刀を持ちながら震えてるぞ。
心の中で2人にツッコミを入れた。
口に出すと話がややこしくなるので、言わないようにしている。
こいつらと一緒にいたら、ツッコミを入れるのが癖になってしまったので、心の中で呟くことにしたのだ。
「……物足りんな。モンスターの大群でも探すか」
「そんな危ないことはしません!」
はぁ……少しは自重して欲しい。
この前のことを忘れたのだろうか。
この世界がおかしくなってから、2日ほど経った頃にモンスターの群れと遭遇したのだ。
数は目視できる範囲だけで20匹ほどおり、ゴブリンだけでなく人型の犬や空を飛んでいるモンスターもいた。
あれには、さすがの真情も無理だと思い、すぐに撤退した。
……まぁ、数匹仕留めていたみたいだが。
「冗談だ。他のモンスターの気配はあるか」
「……いえ、近くにはいないようです。」
「そうか……んじゃ、生き残りを探しに行くぞ」
「了解です」
ここは住宅街なので、生き残りがいるかもしれない……という意見を一郎が言ったことで、少しだけ探索もすることにしたのだ。
他にも衣服や食料、そして武器になりそうなものなど、様々なものを探している。
「肉が見つかったら嬉しいお」
「拙者は甲冑が欲しいでござる」
「自分は……特に欲しいものはないっすね。しいていえば、エロ本が欲しいっす」
「貴様は、もう黙れ」
二郎と三郎は食料と防具だから、まともなことを言っているが、一郎はなんだ?……エロ本だと?
そろそろ、シバいた方がいいかもしれんな。
「俺もエロ本が欲しいぜ。グラマスな姉ちゃんが載ってるやつだと尚よし」
「隊長も黙ってください」
……本当に、この人たちは大丈夫だろうか。
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