現代社会にモンスターが湧いた件〜生き残るために強くなります〜
58話 ゴブリンキング戦5
「まずは僕が間引くよ」
そう言って、ソフィアは前へ出た。
ソフィアの【錬金術】は雑魚を間引くにはピッタリな能力である。
しかし.......俺の分も倒してしまう事が欠点ではある。
「では.......蹂躙を始めようか」
ソフィアは不敵な笑みを浮かべ、黄金の魔力を全身に纏った。
【錬金術】の力の一つである『分解』。
ソフィアは全身に『分解』の性質を持った魔力を纏い、全方位からの一斉攻撃に備えたのである。
運動神経は壊滅的だが、本人のスペックや魔力操作のセンスは、イヴを唸らせる程だ。
「グキャギャ!」
「ギャギャギャ!」
「ギャァァ!」
しかし、ただのゴブリンにソレを理解する程の知能は無い。
故に.......何の策もなく、ソフィアの経験値となるだけである。
「むむ?ゴブリン達が強化されてるからなのか経験値が美味しいね」
数十体倒して程度でレベルが上がり、次の職業を選べるようになった。
だから、ソフィアはソラの方へ振り向いて言う。
「新しいジョブ選ぶから変わってくれない?」
「いや、早いわ!ほとんど減ってねぇぞ!?」
「でも、これから選ぶジョブは今の戦いにも必要なやつだしなぁ.......」
.......確かに、今の状況は絶望的だし、必要な事なら変わるべきか。
「.......分かったよ。でも早くしろよ」
「分かってるよー。ありがとうね!」
一言だけお礼を言い、ソフィアはゴーレムの後ろへ隠れた。
新しい職業を選ぶだけなので、それほど時間はかからないと思うが、相手の数が多いから油断は出来ない。
「ふぅ.......ソフィアさんが居ないうちに経験値を稼いどくか」
数十匹のゴブリンを前に、俺は腰を下げて刀を納刀する。
抜刀の構えだ。
スキル【集中】を使い、極限まで意識を高め、【闇魔法】を納刀されている刀に纏わせた。
「グギャァァアア!!」
ゴブリン達が半径3メートル内に入った瞬間、刀を横に一閃。
周囲360度、全方位に漆黒の飛ぶ斬撃を放ち、一気に近くのゴブリンを殲滅した。
『ゴブリンの討伐を確認』
『ゴブリンの討伐を確認』
『ゴブリンの討伐を確認』
『ゴブリンの討伐を確認』
.......
.......
『レベルが46から47に上がりました』
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【抜刀術】のレベルが2から3に上がりました』
おぉ、こりゃあ確かに美味しい経験値だな。
腕力は1000を超えて、魔力に到っては1500だ。
いくらステータスにプラス1000の補正があったとしても、魔法を込めたスキル【斬撃】には耐えられないだろう。
.......イヴにはかすり傷ひとつ付けられなかったけど。
「ただゴブリンを突っ込ませてるだけじゃ勝てねぇよ」
俺は視線をゴブリンキングへ向け、そう呟く。
聞こえているかは分からないが、何となく言いたくなったのだ。
「ん?.......この魔力は」
全ステータスがプラス1000されたという事は、つまり魔力も1000増えたということである。
そんな魔力を持った無数のゴブリンメイジが力を合わせ魔法を放ってきたら、どれだけの威力になるのかは『魔人』である俺にとって予想するのは容易だ。
予想できたから何?という話なんだけどな。
予想は出来ても対処は簡単にはならない。
『放て』
ゴブリンキングは一言命じ、ゴブリンメイジ達に魔法を放たせた。
放った魔法は巨大な赤い玉であり、濃密な魔力を内包した火球である。
田村さんや三馬鹿が受けたら骨も残らないだろう、
まぁ、俺にとっては有難い攻撃だけどな。
「喰らい尽くせ【暴食の右腕】」
スライム化した右腕を前に出し、巨大な火球を余さず喰らい尽くした。
お陰で魔力は完全回復だ。
『.......何故、貴様が【暴食】を持っている?それは、あの化け物の力であるぞ』
「.......なんの事だ?」
『ふむ.......何も知らぬのか。それに力も使いこなせない様子.......好都合だ。成長する前に殺そう』
「物騒だな!?」
イヴも【暴食の右腕】の力はヤバいとか言ってたし、これが無かったら死んでたような場面も何度かあったから、薄々チート能力だとは思ってたけど.......。
それにアイツの言う通り、この力を使いこなせてないのも事実。
「.......だったらレベルを上げて強くなるしかないか」
そう呟き、周囲のゴブリンを全て喰らった。
『レベルが47から48に上がりました』
『レベルが48から49に上がりました』
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【吸血】のレベルが4から5に上がりました』
『レベルが49から50に上がりました』
『条件達成』
『スキル【再生】を取得しました』
頭の中のファンファーレが鳴り止んだ直後、戦闘中に出来た傷が再生した。
スキル【再生】を取得したお陰だろう。
これで、もう暫く戦闘を続けられそうだ。
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【再生】のレベルが1から2に上がりました』
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【再生】のレベルが2から3に上がりました』
おぉ、一気に2つもレベルが上がった。
『その回復能力.......【再生】を取得したか』
「さぁな」
一目で相手のスキルを見抜くとか、どんだけ観察眼が鋭いんだよ。
あの巨体に会話を出来るほどの知能、そして今まで出会った中でもっとも強い威圧感.......もちろんイヴには遠く及ばないが、まさに"王"の名に相応しい人物だろう。
「さて.......どうしようか」
ここにいる数百匹のゴブリンは全てステータス1000オーバー。
しかも、いくらでも補充できるときた。
これがゲームなら運営にクレーム入れても良いレベルだが残念ながら、ここは現実なのでそれは無理だ。
.......取り敢えず、ソフィアさんが戻るまで時間稼ぎするか。
ついでに経験値も。
そう言って、ソフィアは前へ出た。
ソフィアの【錬金術】は雑魚を間引くにはピッタリな能力である。
しかし.......俺の分も倒してしまう事が欠点ではある。
「では.......蹂躙を始めようか」
ソフィアは不敵な笑みを浮かべ、黄金の魔力を全身に纏った。
【錬金術】の力の一つである『分解』。
ソフィアは全身に『分解』の性質を持った魔力を纏い、全方位からの一斉攻撃に備えたのである。
運動神経は壊滅的だが、本人のスペックや魔力操作のセンスは、イヴを唸らせる程だ。
「グキャギャ!」
「ギャギャギャ!」
「ギャァァ!」
しかし、ただのゴブリンにソレを理解する程の知能は無い。
故に.......何の策もなく、ソフィアの経験値となるだけである。
「むむ?ゴブリン達が強化されてるからなのか経験値が美味しいね」
数十体倒して程度でレベルが上がり、次の職業を選べるようになった。
だから、ソフィアはソラの方へ振り向いて言う。
「新しいジョブ選ぶから変わってくれない?」
「いや、早いわ!ほとんど減ってねぇぞ!?」
「でも、これから選ぶジョブは今の戦いにも必要なやつだしなぁ.......」
.......確かに、今の状況は絶望的だし、必要な事なら変わるべきか。
「.......分かったよ。でも早くしろよ」
「分かってるよー。ありがとうね!」
一言だけお礼を言い、ソフィアはゴーレムの後ろへ隠れた。
新しい職業を選ぶだけなので、それほど時間はかからないと思うが、相手の数が多いから油断は出来ない。
「ふぅ.......ソフィアさんが居ないうちに経験値を稼いどくか」
数十匹のゴブリンを前に、俺は腰を下げて刀を納刀する。
抜刀の構えだ。
スキル【集中】を使い、極限まで意識を高め、【闇魔法】を納刀されている刀に纏わせた。
「グギャァァアア!!」
ゴブリン達が半径3メートル内に入った瞬間、刀を横に一閃。
周囲360度、全方位に漆黒の飛ぶ斬撃を放ち、一気に近くのゴブリンを殲滅した。
『ゴブリンの討伐を確認』
『ゴブリンの討伐を確認』
『ゴブリンの討伐を確認』
『ゴブリンの討伐を確認』
.......
.......
『レベルが46から47に上がりました』
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【抜刀術】のレベルが2から3に上がりました』
おぉ、こりゃあ確かに美味しい経験値だな。
腕力は1000を超えて、魔力に到っては1500だ。
いくらステータスにプラス1000の補正があったとしても、魔法を込めたスキル【斬撃】には耐えられないだろう。
.......イヴにはかすり傷ひとつ付けられなかったけど。
「ただゴブリンを突っ込ませてるだけじゃ勝てねぇよ」
俺は視線をゴブリンキングへ向け、そう呟く。
聞こえているかは分からないが、何となく言いたくなったのだ。
「ん?.......この魔力は」
全ステータスがプラス1000されたという事は、つまり魔力も1000増えたということである。
そんな魔力を持った無数のゴブリンメイジが力を合わせ魔法を放ってきたら、どれだけの威力になるのかは『魔人』である俺にとって予想するのは容易だ。
予想できたから何?という話なんだけどな。
予想は出来ても対処は簡単にはならない。
『放て』
ゴブリンキングは一言命じ、ゴブリンメイジ達に魔法を放たせた。
放った魔法は巨大な赤い玉であり、濃密な魔力を内包した火球である。
田村さんや三馬鹿が受けたら骨も残らないだろう、
まぁ、俺にとっては有難い攻撃だけどな。
「喰らい尽くせ【暴食の右腕】」
スライム化した右腕を前に出し、巨大な火球を余さず喰らい尽くした。
お陰で魔力は完全回復だ。
『.......何故、貴様が【暴食】を持っている?それは、あの化け物の力であるぞ』
「.......なんの事だ?」
『ふむ.......何も知らぬのか。それに力も使いこなせない様子.......好都合だ。成長する前に殺そう』
「物騒だな!?」
イヴも【暴食の右腕】の力はヤバいとか言ってたし、これが無かったら死んでたような場面も何度かあったから、薄々チート能力だとは思ってたけど.......。
それにアイツの言う通り、この力を使いこなせてないのも事実。
「.......だったらレベルを上げて強くなるしかないか」
そう呟き、周囲のゴブリンを全て喰らった。
『レベルが47から48に上がりました』
『レベルが48から49に上がりました』
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【吸血】のレベルが4から5に上がりました』
『レベルが49から50に上がりました』
『条件達成』
『スキル【再生】を取得しました』
頭の中のファンファーレが鳴り止んだ直後、戦闘中に出来た傷が再生した。
スキル【再生】を取得したお陰だろう。
これで、もう暫く戦闘を続けられそうだ。
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【再生】のレベルが1から2に上がりました』
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【再生】のレベルが2から3に上がりました』
おぉ、一気に2つもレベルが上がった。
『その回復能力.......【再生】を取得したか』
「さぁな」
一目で相手のスキルを見抜くとか、どんだけ観察眼が鋭いんだよ。
あの巨体に会話を出来るほどの知能、そして今まで出会った中でもっとも強い威圧感.......もちろんイヴには遠く及ばないが、まさに"王"の名に相応しい人物だろう。
「さて.......どうしようか」
ここにいる数百匹のゴブリンは全てステータス1000オーバー。
しかも、いくらでも補充できるときた。
これがゲームなら運営にクレーム入れても良いレベルだが残念ながら、ここは現実なのでそれは無理だ。
.......取り敢えず、ソフィアさんが戻るまで時間稼ぎするか。
ついでに経験値も。
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