現代社会にモンスターが湧いた件〜生き残るために強くなります〜

S・R

32話 残念美少女達との雑談

 ソフィアさんのステータスを見て、ショックを受けてから約5分後.......

「ははは.......あんなに命懸けでレベル上げしたのに、チート能力使って私TUEEEEしてる人に負けた.......やっぱりチート持ちには勝てないのか」

 余程ショックだったのか、未だに体育座りをしながら虚ろな瞳で床にのの字を書いていた。
 それを見兼ねたイヴは、呆れたような表情をしながら言う。

「お主は才能の欠片も無いのだから、才ある者に負けるのは当然であろう」
「ごふっ!」
「やめてあげて!ソラ君のライブは、もうゼロよ!」

 イヴは俺に、とどめを刺した。
 何か恨まれるような事をしただろうか?
 .......あ、めっちゃ悪口言ってるわ。
 そして、ソフィアさんは面白くもないボケかましてる。
 ムカつくからヤッていいだろうか?俺は相手が女の子でもヤる時はヤる男だぞ。

「童貞が何を言っておる」
「どどど、童貞で何が悪いんだよ!てか心の中を読むな!」
「むふふぅ.......ソラ君は童貞なんだぁ」
「うるせぇ!俺は17歳だ!今の歳で童貞でも恥ずかしくないだろ!」

 ショックを受けている俺に対して、イヴとソフィアさんは容赦なく繊細な男心を砕いてくる。
 何度も言うが、俺は全くと言っていいほど女の子との接点が無いのだ。
 フツメンとして生まれ、普通の家庭で育って、普通の高校に入った。
 これで可愛い幼馴染でもいたら良かったのだが、生憎そんな存在は俺の周りにはいない。

 義理の妹ならいるが、小さい頃から一緒にいるし、キツイ性格をしているから、漫画でよく出てくる兄妹恋愛などに全く発展しない。
 てか、したら問題だ。

「安心しなされ!ボクもバージンさ!」
「いや、そんな情報いらんわ」
「どう?ちょっとドキッとしたでしょ?」
「してないです」
「わ、我は.......もちろん経験豊富だぞ!」
「あ、そうっすか」

 どうしてだろう.......ゴーレム作成のために魔石を取りに行くことになったのに、童貞ネタで俺を弄って傷を更に抉ってくる。
 なぜこうなった?あ、俺がソフィアさんのステータス見て、勝手に落ち込んだからか。
 つまり、俺の豆腐メンタルのせいですね。

「てか、魔石取りに行くなら早く行こうぜ」
「おい、我は経験豊富なのだぞ。何か言うことはないのか?」
「あ?お前が経験豊富とかないわ。もしそうなら、もう少し大人っぽくしろや。初めて会った時、小学生って言われたら納得するくらい色んな意味でガキっぽかったぞ」

 初めてあった時、正直に言うとビビって少し漏らした。
 しかし、性格は子供っぽいし人間での姿はロリっ子なので、イヴの年齢が12歳と言われても信じていたかもしれない。

「そもそも、国をうっかり滅ぼすような奴に男が近づくわけねぇだろ。逆に怖すぎて近づきたくないわ」

 見た目は可憐で物凄く可愛らしいのだが、中身は最凶最悪の邪龍様なので、同族の強い龍でも近づきたがらないだろう。
 まぁ、あくまで俺の予想だが。

「う、うるさいぞ!確かにソラの言う通り、我にオス共は全く寄り付かんかった。しかし、我は我よりも弱いオスなんぞになびかんのだ。しかも我よりも強い存在などおらぬ。故に我に相応しいオスはこの世に存在しないのだ!だから、我も処女である事は当然のことなのだ!」
「あ、うん.......なんかごめん」

 小さい子が胸を張りながら、涙目で何かを訴えていると、何故か自分が悪い事をした気になる。
 今の俺は、そんな心情だ。

「そ、それじゃあ行こうか」
「.......うむ」
「おぉ!」

 そして、俺は空気を無理やり切りかえて、魔石を撮りに向かったのだった。

「あ、なんのモンスターから魔石取る?」



 あの後、数分なんのモンスターから魔石を取るのか話し合った。
 その結果.......

「ちょうど良い。アレから魔石を取ってこようではないか」
「アレってなに?」
「アレっていうのは、ダンジョンの9階層にいたモンスターだよ」

 ダンジョンの9階層にいたモンスターから取る事になった。
 あのモンスターは、一人では勝てなさそうだったので、俺にとっても丁度いい機会だ。

「へぇ.......どのくらい強いの?」
「少なくとも、さっき戦ったオーガよりは倍以上に強そうだった.......【鑑定】で見れなかってしね」
「そんな強そうなモンスターの魔石なら、ゴーレムを完成されられそうだよ!」

 確かに、あのモンスターの魔石ならゴーレムを完成させることは出来るかもしれない。
 しかし、【鑑定】を使ってステータスを見た時、ほとんど見ることは出来なかったが、少しだけ分かったことはある。
 .......そいつのステータスにら4桁があったのだ。

「そのモンスターの名前はなに?」
「俺は知らねぇな。イヴは知ってんだろ?

 俺は、そのモンスターの正体が分からないので、イヴに聞いた。

「うむ。種族名はゴブリンジェネラル.......ゴブリンの中でトップクラスに戦闘能力が高いモンスターだ」




パーティーメンバー

・佐藤 空

・イヴィル

・明智 ソフィア

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