現代社会にモンスターが湧いた件〜生き残るために強くなります〜
5話 初戦闘
ドンドン!ドンドン!
扉の叩かれる音が、まるで死へのタイムリミットに聞こえた。
どうすればいい?.......あいつと戦うか?1人だと怖いけど全員で協力すれば倒せる気がする。
でも、刃物を持っていたぞ?下手したら大怪我する人が出る。
もしかしたら自分も女の子のように死ぬかも.......いっその事、ここにいる奴らを囮にして逃げるか?....... あー!ダメだ!パニックになり過ぎて思考が良くない方向に向いてきてる。
まずは一旦、落ち着こう.......
「ふぅ.......」
俺は、まず最初に深呼吸をして精神を安定させた。
そして数分ぶりに、さきほど聞いた無機質な声が頭の中に響いてきた。
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【冷静】のレベルが1から2に上がりました』
どうやらスキルのレベルが上がったようだ。
スキルレベルってのは使用して上げるものだと思ってたけど、常時発動型もあるみたいだな。
そして、恐らく【冷静】は常時発動型なのだろう。
俺は、スキルについて考えているせいで保健室の扉が壊されそうな事に気付くことが出来なかった.......
「まずい!」
俺は慌てて扉を塞ぎに行ったが遅かった。
保健室の扉が壊れてしまったのだ。
俺は、その時「誰かが扉を抑えていれば良かったんじゃね?」と思ったが、よくよく考えたら相手は刃物を持っているかもしれないので、扉越しに刺されたら逆にまずい状況になっていただろう。
壊れた扉からは、先ほど亡くなった女の子を食べていた緑色の化け物が出てきた。
まぁ、鳴き声で察しはついていたけど、改めて見ると気持ち悪い見た目をしてるな.......フツメンの俺でも同情するぞ.......って、そんな事を考えている場合じゃないな。
そんな下らないことを考えている間に、緑色の化け物は動き出した。
「グキャー!!」
「ちっ!やっぱ俺を狙うか!」
俺に顔面を蹴られた所が相当痛かったのだろう。
その証拠に頬は真っ赤に腫れ、血走った目からは俺に対しての怒りが伝わってくる。
予想通り、緑色の化け物は刃物を持っているようで、刃こぼれしたナイフを持って突進してきた。
緑色の化け物.......いや、呼びにくいので小説とかによく出てくる"ゴブリン"と名付けよう。
ゴブリンは俺の前まで来た瞬間、今度は突っ込むのではなく、一度とまってナイフを俺の首筋に突き付けてきた。
俺は、その攻撃を後ろに飛び引いて回避する。
俺がゴブリンに襲われているのを見て、やっと気がついたのだろう。
周りにいた教師と生徒たちは自分の命が危ない事に気が付き、俺を置いて、どこかへ逃げてしまった。
逃げることは当たり前だが、置いてかれるのは悲しいものだな.......。
しかし、みんな逃げたと思っていたら。一人だけ残った人がいた。
それは谷口先生だ。
「佐藤くん!」
「先生も危ないから逃げてください!てか、ここは狭いので先生がいると邪魔です!」
「し、しかし.......」
先生が居ると狭くて戦い難いから、逃げるように言ったのに、谷口先生は逃げることを躊躇った。
しかも、さっき人が死んだのを見たばかりなのに何で逃げないんだ?
「俺は武術を幼い頃から教わっていたので、この程度の相手なら何とかなります!だから先生は逃げてください!」
「くっ.......」
俺はゴブリンの攻撃を避けながら、谷口先生に安全な場所に逃げるよう言った。
そして、やっと自分が邪魔だと気が付いてくれたようで「助けを呼んでくる!」と一言だけ言って保健室から走って出た。
「ふぅ.......」
これでやっと落ち着いて戦える。
ゴブリンを見ても逃げずに、俺を心配してくれたのは凄く嬉しかったけど、それだと戦い難い。
でも、これでこいつだけに集中できる。
そして俺は、ゴブリンの一挙一動を少しも見逃さないように、目を鋭くさせて睨みつけた。
今度は俺が仕掛けようかなぁ.......でも、あのナイフに切られるのは嫌だし.......マジでどうしよう。
俺は、ただの男子高生なのだ。
父親から武術を教わっているとはいえ、実戦もした事は無いのだ。
だから、モンスターとはいえ、いきなり人型の生き物を殺すのは躊躇われる。
そんな事を考えている内に、背中に何か固いものがぶつかった。
気付けば、保健室の角まで追い詰められていたのだ。
「やべっ.......」
俺は額から大量な汗を流した。
目の前にはナイフを舌で舐めながら、ニヤリを笑みを浮かべているゴブリンが居るのだ。
身長は120cm位しかないのに妙に迫力があるな。てか、ナイフを舐めて舌を切らないのかな?
と、考えている時、ゴブリンは俺の腹をナイフで斬りかかりに来た。
お父さん.......お母さん.......親不孝な息子でごめんなさい。
俺は今日、死ぬかもしれません.......。
パーティメンバー
・佐藤 空
扉の叩かれる音が、まるで死へのタイムリミットに聞こえた。
どうすればいい?.......あいつと戦うか?1人だと怖いけど全員で協力すれば倒せる気がする。
でも、刃物を持っていたぞ?下手したら大怪我する人が出る。
もしかしたら自分も女の子のように死ぬかも.......いっその事、ここにいる奴らを囮にして逃げるか?....... あー!ダメだ!パニックになり過ぎて思考が良くない方向に向いてきてる。
まずは一旦、落ち着こう.......
「ふぅ.......」
俺は、まず最初に深呼吸をして精神を安定させた。
そして数分ぶりに、さきほど聞いた無機質な声が頭の中に響いてきた。
『一定の熟練度まで達しました』
『スキル【冷静】のレベルが1から2に上がりました』
どうやらスキルのレベルが上がったようだ。
スキルレベルってのは使用して上げるものだと思ってたけど、常時発動型もあるみたいだな。
そして、恐らく【冷静】は常時発動型なのだろう。
俺は、スキルについて考えているせいで保健室の扉が壊されそうな事に気付くことが出来なかった.......
「まずい!」
俺は慌てて扉を塞ぎに行ったが遅かった。
保健室の扉が壊れてしまったのだ。
俺は、その時「誰かが扉を抑えていれば良かったんじゃね?」と思ったが、よくよく考えたら相手は刃物を持っているかもしれないので、扉越しに刺されたら逆にまずい状況になっていただろう。
壊れた扉からは、先ほど亡くなった女の子を食べていた緑色の化け物が出てきた。
まぁ、鳴き声で察しはついていたけど、改めて見ると気持ち悪い見た目をしてるな.......フツメンの俺でも同情するぞ.......って、そんな事を考えている場合じゃないな。
そんな下らないことを考えている間に、緑色の化け物は動き出した。
「グキャー!!」
「ちっ!やっぱ俺を狙うか!」
俺に顔面を蹴られた所が相当痛かったのだろう。
その証拠に頬は真っ赤に腫れ、血走った目からは俺に対しての怒りが伝わってくる。
予想通り、緑色の化け物は刃物を持っているようで、刃こぼれしたナイフを持って突進してきた。
緑色の化け物.......いや、呼びにくいので小説とかによく出てくる"ゴブリン"と名付けよう。
ゴブリンは俺の前まで来た瞬間、今度は突っ込むのではなく、一度とまってナイフを俺の首筋に突き付けてきた。
俺は、その攻撃を後ろに飛び引いて回避する。
俺がゴブリンに襲われているのを見て、やっと気がついたのだろう。
周りにいた教師と生徒たちは自分の命が危ない事に気が付き、俺を置いて、どこかへ逃げてしまった。
逃げることは当たり前だが、置いてかれるのは悲しいものだな.......。
しかし、みんな逃げたと思っていたら。一人だけ残った人がいた。
それは谷口先生だ。
「佐藤くん!」
「先生も危ないから逃げてください!てか、ここは狭いので先生がいると邪魔です!」
「し、しかし.......」
先生が居ると狭くて戦い難いから、逃げるように言ったのに、谷口先生は逃げることを躊躇った。
しかも、さっき人が死んだのを見たばかりなのに何で逃げないんだ?
「俺は武術を幼い頃から教わっていたので、この程度の相手なら何とかなります!だから先生は逃げてください!」
「くっ.......」
俺はゴブリンの攻撃を避けながら、谷口先生に安全な場所に逃げるよう言った。
そして、やっと自分が邪魔だと気が付いてくれたようで「助けを呼んでくる!」と一言だけ言って保健室から走って出た。
「ふぅ.......」
これでやっと落ち着いて戦える。
ゴブリンを見ても逃げずに、俺を心配してくれたのは凄く嬉しかったけど、それだと戦い難い。
でも、これでこいつだけに集中できる。
そして俺は、ゴブリンの一挙一動を少しも見逃さないように、目を鋭くさせて睨みつけた。
今度は俺が仕掛けようかなぁ.......でも、あのナイフに切られるのは嫌だし.......マジでどうしよう。
俺は、ただの男子高生なのだ。
父親から武術を教わっているとはいえ、実戦もした事は無いのだ。
だから、モンスターとはいえ、いきなり人型の生き物を殺すのは躊躇われる。
そんな事を考えている内に、背中に何か固いものがぶつかった。
気付けば、保健室の角まで追い詰められていたのだ。
「やべっ.......」
俺は額から大量な汗を流した。
目の前にはナイフを舌で舐めながら、ニヤリを笑みを浮かべているゴブリンが居るのだ。
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と、考えている時、ゴブリンは俺の腹をナイフで斬りかかりに来た。
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