伝説となった狩人達

さいぞう

終話


あそこ見てみな?


一人はあんたを見る前に逝っちまった。

あんた見たいな王様がよ。
強い王様がよ、あいつらの誇りだったんだぜ?


俺達弱いからってよ…

旅の途中、いつもそう話すんだ。


だから…
俺が許さん……

テメエが死ぬのは俺が許さんぞ?













狩人はそう言った後……
あの紅龍によ、激痛の叫びを25回も上げさせてな。

片方の取れてしまった自分の足を、邪魔だと熔岩に蹴り棄て……


そして自分の爆弾を抱いた。













王様よお!

やっぱりお前らは…

にゃ~付けた方がいいぜえ?













動けぬ王は涙を流し…

この男達の最期の生き様を見た。

何の怨恨もなく、自分はここまで出来るのか。



狩人か…
何て野郎達だと。

そして自分のやって来た事がいかに小さい事か…



王はのう。

その後、自分の代わりになる者を探す。

あの狩人と…
あの勇敢な獣人族に似た、いい雰囲気の仲間をみつけてな。

仲間のために命を落としたと言う。



その最期の時にの。
王の剣は、王自身の血を大量に浴びた。


その剣こそ…

獣人族の宝物、キング・オブ・キャットなんじゃよ。



後、王はあの日から最期まで…

にゃ~を付けて生涯をまっとうした事も、お主には言っておかんとのう。

ふぉ…ふぉ…



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