伝説となった狩人達

さいぞう

八話


トニーは世界を回った。


およそ四割の街や村が、龍に殺られておった。

行く先、行く先、人間の破片ばかりで…
もう三年ほど、まともな人間と話す事がなかったくらいじゃ。



ある小さい村。

五分ほど前まで邪龍がそこにいた感じの…
潰されて間もない所に着いた。











ひでえもんだな…











昔の自分の悪さなど、小さい子供のいたずらに等しい…
そんな酷い現場ばかりに出くわす。


その時…

村の奥から、ピチャピチャと血だまりを歩いてくる子がおった。










みんな寝ちゃって起きないの。











指をくわえながら、その子はトニーに話しかけた。

よく見れば、服も何も…血で真っ赤じゃったよ…












もう起きねえよ。

残念だったな。











そうかあ…

ぼく、じゃあ一人でご飯作らないとね。











ああ。
そうだな。












えぐっ… えぐっ…

僕に作れるかなあ…











もうわかってんだろ。

ちびは泣きゃいいんだよ。












うわああああん!
えぐっ…  うわああああああああん…










ち…仕方ねえ。
俺が楽園に連れていってやる。

聞いてるか?そこはな、楽しい所だぜ?



聞い……





な…なあ…おい…



ちょっと泣き過ぎだ…



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