勇者が蔓延るこの世界で···
第一話 プロローグ
 
突然だけどみんなに聞きたい。「勇者」とはなにか?
RPGでは主人公が選ばれし勇者として魔王と戦い、平和を取り戻すみんなの憧れだろう。困っている人を救う。理想の存在、将来の夢と言っても過言ではない。
もちろん俺にとっても「勇者」とは憧れであり、アニメとかみたいに異世界転生なんて出来るものなら勇者になりたい。
「ここ、どこだ?」
俺の名前は花月 桂樹 極一般的などこにでも居る思春期真っ只中の高校1年生。
目が覚めるといつもの天井ではなく青空が広がっていた。起き上がって周りを見ると目の前には泉がある。周囲には木々が沢山はえている。どうやら森の中のようだ。·····っていやいやいや、マジなにこれ?あ、夢か。夢ならしゃーないな、うん。だが、変に感覚がハッキリしている。なんなんだこの感覚?
「やっと起きてくれましたね。ふふっ案外ねぼすけさんなんですね」
考えて混んでいると透き通った綺麗な声が聞こえた。
泉の前には銀髪の綺麗な女性が立ってこちらを向きクスッと笑いかけてきた。可愛いなこの人。
俺はその人を見たままぼーっと立っていると
「花月 桂樹さん···ですよね?」
そう言って女性はこちらに足を運んでくる
「は、はい。何故俺の名前を知ってるんですか?」
女性は俺の前で足を止めた。じっと俺の目を見ながら
「何故って、それは私がこの世界に呼んだからですよ」
「夢は夢でも、異世界転生か」
頭をかきながら俺はボソッと呟く。
「夢ではないですよ。これは現実です。ちなみに転生ではなく転移ですけどね。」
彼女は俺の目から目線を離さず笑顔で答える。
「いやいや、ありえないっすよ。俺は部屋で寝てたはずですから」
そう、俺はいつも通り学校行って友達とだべって家ではマンガの新刊読んで寝たはずだ。
「夢ではないですよ、証拠にほっぺ引っ張りますね」
女性は背伸びして俺の頬をつねる。確かに痛みはある。だがそれ以上に·····
「あ、あの! む、胸が·····」
女性の程よい胸が俺に当たっている。ちょ、夢じゃないのか、童貞の俺にとってこれはたまらんね。
「え? きゃっ!」
女性は俺から急いで離れると顔を少し赤らめながら
「これで信じてもらえましたか?」
「そうですね。信じるしかないですね」
「話が早くて助かります。私は女神リード。リードさんって呼んでくださいね。早速ですがあなたには勇者になってもらい、この世界、アルストシアを平和にして欲しいのです」
「·····はい?」
「いきなり過ぎましたね。では順を追って話しますね。このアルストシアはあなたの住んでいた日本とは異なった世界です」
「アルストシアは今、魔王たちにより世界を魔王軍が支配しようとしています。それを防ぐために私達は戦力の強化をしていますが圧倒的に戦力がふそくしていて倒すどころか攻められる一方です。ですから花月桂樹さんには勇者になってもらい魔王討伐をして頂きたいのです」
「俺がですか? 何故俺なんですか?」
「それは女神の勘です」
「なんか釈然としませんね」
「私の感は結構当たるんですよ。」
「ちなみに断るとどうなるんですか?」
「断ったら魔王が討伐される迄はこの世界で無一文で暮らしてもらう事になりますね。」
リードさん、満面の笑顔で答えてるけど内容がエグすぎますよ。ビビってちびっちゃいそう。
「·····はぁ、わかりました。勇者になりますよ。元々なってみたいと思ってたしホームレスより断然勇者がいいですからね」
「では、契約をしたいので着いてきて貰えますか?」
「わかりました、どこへ向かうんですか?」
「私の家ですね」
女神も家に暮らすのか···まぁ、あたりまえか。
「それでは移動しますので私の手を握って貰えますか?」
「流石に手を繋がなくても迷子にはなりませんよ?」
「移動魔法で飛んでいきますので」
「え? 魔法なんてあるんですか?」
「はい、この世界について体感して頂くには丁度いいですからね。それでは行きましょう」
リードさんは俺の手を掴み1つの宝石を取り出した。
「では行きますね。トランス!」
宝石が光りだし、リードさんと俺の足下には大きな紋章が出る。周りが急に光り始める。つい目を閉じてしまい、目を開くとそこは学校のようなところの前に着いた
「ここは·····学校?」
「そうですよ。よくわかりましたね」
「え? リードさんの家に行くんじゃなかったんですか?」
「はい、私、女神以外に仕事としてこの学校の学校長なんです。家は学校の中にあるんです」
「まじすか···学校ってなんの学校なんですか?てか、この世界に高校とかあるんですね」
「そうですね一般常識等を教える学校はそちらの世界で言う所の中学校までは存在しますよ。そのあとはその人がなりたい職に着くために専門の学校に行き、資格を取るのがこの世界での教育機関です」
「なるほど、ちなみにリードさんの学校はなんの学校なんですか?」
「育成総合専門学校、様々な資格を取得することが出来る学校ですよ」
「なんだかすごい所なんですね」
「他人事のような言い方をしてますが、花月桂樹さんにはこの学校で『エーデル国指定 魔王討伐専門勇者』という資格を取ってもらい勇者として魔王討伐をして貰うのですよ?」
「·····はぁ!?」
こうして俺の新しい生活が始まるらしい。
突然だけどみんなに聞きたい。「勇者」とはなにか?
RPGでは主人公が選ばれし勇者として魔王と戦い、平和を取り戻すみんなの憧れだろう。困っている人を救う。理想の存在、将来の夢と言っても過言ではない。
もちろん俺にとっても「勇者」とは憧れであり、アニメとかみたいに異世界転生なんて出来るものなら勇者になりたい。
「ここ、どこだ?」
俺の名前は花月 桂樹 極一般的などこにでも居る思春期真っ只中の高校1年生。
目が覚めるといつもの天井ではなく青空が広がっていた。起き上がって周りを見ると目の前には泉がある。周囲には木々が沢山はえている。どうやら森の中のようだ。·····っていやいやいや、マジなにこれ?あ、夢か。夢ならしゃーないな、うん。だが、変に感覚がハッキリしている。なんなんだこの感覚?
「やっと起きてくれましたね。ふふっ案外ねぼすけさんなんですね」
考えて混んでいると透き通った綺麗な声が聞こえた。
泉の前には銀髪の綺麗な女性が立ってこちらを向きクスッと笑いかけてきた。可愛いなこの人。
俺はその人を見たままぼーっと立っていると
「花月 桂樹さん···ですよね?」
そう言って女性はこちらに足を運んでくる
「は、はい。何故俺の名前を知ってるんですか?」
女性は俺の前で足を止めた。じっと俺の目を見ながら
「何故って、それは私がこの世界に呼んだからですよ」
「夢は夢でも、異世界転生か」
頭をかきながら俺はボソッと呟く。
「夢ではないですよ。これは現実です。ちなみに転生ではなく転移ですけどね。」
彼女は俺の目から目線を離さず笑顔で答える。
「いやいや、ありえないっすよ。俺は部屋で寝てたはずですから」
そう、俺はいつも通り学校行って友達とだべって家ではマンガの新刊読んで寝たはずだ。
「夢ではないですよ、証拠にほっぺ引っ張りますね」
女性は背伸びして俺の頬をつねる。確かに痛みはある。だがそれ以上に·····
「あ、あの! む、胸が·····」
女性の程よい胸が俺に当たっている。ちょ、夢じゃないのか、童貞の俺にとってこれはたまらんね。
「え? きゃっ!」
女性は俺から急いで離れると顔を少し赤らめながら
「これで信じてもらえましたか?」
「そうですね。信じるしかないですね」
「話が早くて助かります。私は女神リード。リードさんって呼んでくださいね。早速ですがあなたには勇者になってもらい、この世界、アルストシアを平和にして欲しいのです」
「·····はい?」
「いきなり過ぎましたね。では順を追って話しますね。このアルストシアはあなたの住んでいた日本とは異なった世界です」
「アルストシアは今、魔王たちにより世界を魔王軍が支配しようとしています。それを防ぐために私達は戦力の強化をしていますが圧倒的に戦力がふそくしていて倒すどころか攻められる一方です。ですから花月桂樹さんには勇者になってもらい魔王討伐をして頂きたいのです」
「俺がですか? 何故俺なんですか?」
「それは女神の勘です」
「なんか釈然としませんね」
「私の感は結構当たるんですよ。」
「ちなみに断るとどうなるんですか?」
「断ったら魔王が討伐される迄はこの世界で無一文で暮らしてもらう事になりますね。」
リードさん、満面の笑顔で答えてるけど内容がエグすぎますよ。ビビってちびっちゃいそう。
「·····はぁ、わかりました。勇者になりますよ。元々なってみたいと思ってたしホームレスより断然勇者がいいですからね」
「では、契約をしたいので着いてきて貰えますか?」
「わかりました、どこへ向かうんですか?」
「私の家ですね」
女神も家に暮らすのか···まぁ、あたりまえか。
「それでは移動しますので私の手を握って貰えますか?」
「流石に手を繋がなくても迷子にはなりませんよ?」
「移動魔法で飛んでいきますので」
「え? 魔法なんてあるんですか?」
「はい、この世界について体感して頂くには丁度いいですからね。それでは行きましょう」
リードさんは俺の手を掴み1つの宝石を取り出した。
「では行きますね。トランス!」
宝石が光りだし、リードさんと俺の足下には大きな紋章が出る。周りが急に光り始める。つい目を閉じてしまい、目を開くとそこは学校のようなところの前に着いた
「ここは·····学校?」
「そうですよ。よくわかりましたね」
「え? リードさんの家に行くんじゃなかったんですか?」
「はい、私、女神以外に仕事としてこの学校の学校長なんです。家は学校の中にあるんです」
「まじすか···学校ってなんの学校なんですか?てか、この世界に高校とかあるんですね」
「そうですね一般常識等を教える学校はそちらの世界で言う所の中学校までは存在しますよ。そのあとはその人がなりたい職に着くために専門の学校に行き、資格を取るのがこの世界での教育機関です」
「なるほど、ちなみにリードさんの学校はなんの学校なんですか?」
「育成総合専門学校、様々な資格を取得することが出来る学校ですよ」
「なんだかすごい所なんですね」
「他人事のような言い方をしてますが、花月桂樹さんにはこの学校で『エーデル国指定 魔王討伐専門勇者』という資格を取ってもらい勇者として魔王討伐をして貰うのですよ?」
「·····はぁ!?」
こうして俺の新しい生活が始まるらしい。
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