おじいちゃんと剣と魔法が紡ぐ第二の人生!!おじいちゃんが知らず知らずに無双する物語!!

ノベルバユーザー349130

死神との激闘

十秒か、一分か、はたまた数分か、見つめ合う南吉と死神。先に動いたのは、死神。

(ぐっ!!)

想像以上のスピードに驚く南吉。しかし気合でバックステップを取り回避する。

「出し惜しみなしじゃ!!樹守人の拳トレントパンチ。」

空間から樹木でできた腕が衝突する。しかし、

(はあ!!?)

死神に触れた瞬間、腕ごと切り刻まれていた。

(どういう理屈じゃ?)

しかし、ここで守勢に回ったらかなり辛い戦いを強いられることになる。そう判断して猛攻に出る。

多属性銃弾オールガン。」

雑読みしている途中、五属性全部の銃弾系の魔法を取得すると同時に取得した魔法だ。
多種多様な銃弾が死神に激突する。しかし、

(全部たたっ斬るか避けるかとは、相当戦闘なれしとるの。)

一発も有効打と呼べるものはなかった。

「ならどんどん試させてもらうわい!!光線レーザー

一筋の光線が死神に迫る。しかし落ち着いて弾く死神。

(あの刀何でできてるんじゃ……)

そう思い、一瞬止まる南吉。その隙を見逃さない死神。一瞬で攻勢に出る。

「ぐっ!」

達人の演舞よりも華麗な剣閃を見ながら死ぬ気で回避していく南吉。

(これを今見せたら勝ちの目がなくなるわい……)

しかし内心では一つだけある勝機のために準備する南吉。

(まあコヤツに通じるかは未知数じゃがの……)

一種の賭けだ。しかしこれ以外にほぼ勝ち目がないのも事実。

水流砲すいりゅうほう。」

水の砲弾が飛び出すが、切り刻まれて消えた。

その後も数多の魔法を打つが、全く有効打にはならず、死神が攻勢に出る。
それをみっともなく飛び回りながら避ける南吉。

(恐ろしいほどに刀を使いならしとるの……)

内心肝を冷やしながら、避け続ける南吉。

(撤退もありじゃが、こいつが暴れ初めそうじゃしの…、)

さっきの冒険者が結構平然とここを歩いているのを見たが、あの二人組では一瞬で殺されるだけな気がする。

(ということはつまり噂が広がるまで、かなりの被害が出そうな気がするからの。)

そこを考えると考えものだ。まあ死にそうになったら迷わず逃げるが。とも思う南吉。

(まあやれるだけやってみるかの。)

優勢ではあるものの、なかなか決めきれない勝負に焦れた死神。攻勢を一旦やめ刀を構える。一瞬で気配が変わる。

(何か、来る!?)

そう判断して一層警戒を強める。それを知っておきながら距離を詰める死神。

剣技  荒潮

突如、剣の周りに荒波が現れる。

(まやかし…、いや、違う!!)

からだをひねりながら魔法を放ってその反動で全力で回避する南吉。理屈ではない、本能が、あの波に触れてはいけないという。

(どういうからくりじゃよ……)

泣き言の一つも言いたくなる南吉。しかし今は戦闘中、そんなことは許されない。

屈折光線リフレクションレーザー。」

鏡が空間に作り出され、そこにぶつかって屈折しながら死神に迫る光線。まあ結果はお察しではあるが。

魔導人形ゴーレム。」

地面の土から人形の生物が生まれ、死神に迫る。

(お墓の土ってちょっとバチが上たりそうじゃが、……大丈夫かの?)

そんな比較的どうでもいいことを思いながら魔法をどんどんはなっていく。

鏡、雪属性魔法  氷雪銀世界スノーミラーワールド

しゃべるとその語感から警戒されかねないので、無言で無法を放っていく。降り落ちる反射する鏡と雪でできた銀世界に一瞥すらしない。ならばと、

凍結魔法  凍てついた針コールドランス

しかし死神は特に問題ではないようで、平然と対処していく。

(そろそろかの……?)

そう思った南吉は作戦のために場所を調節していく。その狙ったような動きに気づいた死神も、決着は近いと感じている。
一瞬、魔法の手を止める南吉。そこを死神が攻勢をかけ、何度めかもわからない攻守交代になる。しかし死神の斬撃を南吉は避けなかった。

(!!?)

驚く死神。なんと体をまっぷたつにできるはずの攻撃が、止められていたのだ。

無属性魔法   結界

指定した攻撃を防ぐこの魔法、これを南吉は数十枚かさねがけすることで、死神の斬撃を一回だけ防ぐことができる。

(この攻撃でほぼ全部吹き飛ぶとは……大した腕じゃわい。)

そう思いながらもこの隙に懐に潜り込んだ南吉は、一つの魔法を解き放つ。

無属性魔法   魔力衝撃波インパクト

込めた魔力に見合った衝撃波を放つ魔法。変換効率も悪く、戦闘用には適さない魔法と言われている。
しかし、もうお気づきだとは思うが、南吉の魔力は異様のほど高い。さっきから魔法を連発しても一切息切れしていないのがその証明だ。そんな南吉の魔力によって放たれる衝撃波は、死神すら吹き飛ばす。

(あ、教会の中に吹っ飛んで行っちゃったわい……)

確認のために教会の中に入る南吉だった。

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