東方 没義道録 妖々夢編

クレイ G

異変の謎

 僕達は人里の何処にでもあるような料理屋で食事をしていた。
「お待たせしました」店員が注文した料理を運んできた。
「待ってました!」魔理沙が早く食べたそうにしている。
「早く食べましょうよ」霊夢は目をキラキラさせる。
「こんなに食べるの?」僕はテーブルに並ぶ大量の料理に驚いた。
「それじゃ食べるか」妹紅が言う。
「いただきます」全員が手を合わせ料理に手をつけていく。
料理を食べ終えると霊夢が話しだした。
「そう言えばリクは紅魔館にいた記憶はないのよね」
「全く記憶にないね」
「それじゃ少し話をしておかないとね」
「そうだなリクにも話してやらないとな」魔理沙も話に入ってきた。
「前回起きたあの異変は【紅霧異変】と呼ばれるようになったわ」
「【紅霧異変】?!」
「どうしたの?」
「その名前神社の倉庫で見たんだ」
「それは本当?」
「あぁ、倉庫を掃除していたら1冊の資料があってそれを見たら表紙に紅霧異変と書かれていたんだ」
「そんな本家にあったかしら」
「いや、無かったと思うぜ。私も何度か倉庫を見たがそんな本は見たことないぜ」
「その資料を読んだんだけどその資料には、数百年前に空が紅い霧に覆われる異変があったらしくて、博麗の巫女が異変を解決したって言う話なんだけど」
「そんな異変あったか?」
「いや、歴代の巫女が解決した資料を読んだことあるけどそんな異変は無かったわ」
「確かにな私もそんな異変聞いたことない」
「じゃ、僕が読んだのはなんだったんだ?」
しばらく沈黙が続く。
「そうだ!あそこに行けば何か分かるかもしれないな」妹紅が何かひらめいたようだ。
「あそこってどこだよ?」魔理沙が妹紅に聞く。
「人里で1番古い書物を置いてある店だよ」
「あそこか!」
「なるほどね。あそこに行けば何か分かるかもしれないわね」
「あいつは幻想郷の歴史を書き残してるからな今回の紅霧異変以外の異変も知ってるはずだ」
「どこに行くんだ?」僕は霊夢達が行こうとしている所が分からない。
「あそこだよ、ほら私が案内しただろ」魔理沙が僕に言った。
「あそこのこと?」
「そうだよそこ」
「じゃ、行くか」
全員が席を立つ。
「すいません。お勘定をお願いします」妹紅が店の男に声をかける。
「サンキューな妹紅。私達は先に外で待ってるぜ」
妹紅が会計を済ませ外に出る。
すると外には珍しい物が空から降ってきた。
霊夢達もそれを手に取って見ている。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品