東方 没義道録 妖々夢編

クレイ G

もう1つの人格

 僕は射命丸文から貰った新聞紙を見る。
そこには『今回の【紅魔異変】無事解決。異変解決したのは博麗の巫女ではない?!』と言う様に書いてある。
新聞紙を1枚めくる。
そこには僕が背中に枝の様な羽を持つ少女を殴ろとする写真が記載されていた。
「なにこれ、」僕は頭に夢とマキちゃんの事を思い出す。
「本当だったのか」
「何を渡されたの?」霊夢が新聞を見る。
「これは僕なの?」
少し間が空き霊夢が答える。
「ええ、これはあなたよ。覚えてないの?」
「夢で見たんだ。僕が女の子を殺す夢を」
「そう、」
「霊夢、リク行かないのか」魔理沙が部屋に入ってくる。
「どうしたんだ?文に何か言われたのか?」魔理沙が心配してくれている。
「ええ、あの異変についての新聞紙を貰ったわ」
「まじかよ、リクは覚えているのか?」
「いや、夢で見たんだ」
「夢?」
3人が話していると妹紅も部屋に入ってきた。
「おい、そろそろ行、く」妹紅はリクが新聞紙を見ているのを見て直ぐに理解した。
「リクそこに載っているのは本当にあった事だ。だけどそこに写っている男はリク、お前じゃない」
「え?どういうこと?」
「リクお前は恐らく多重人格者だ」
「多重なんだって?」魔理沙が聞く。
「多重人格は複数の人格が同一人物の中にコントロールされた状態で交代して現れるものだ」
「まじかよ?!リクの中にもう1人いるのか?」魔理沙は驚いている。
僕も驚いた。
しかし、霊夢は冷静に口を開く。
「そのもう1つの人格は消すこととかできるの?」
「もう1つの人格が生まれてしまった【原因】さえ分かれば治療する事は出来ると思う」
「なるほどね。それならリクをもっと調べる必要がありそうね」
「そうだな」
霊夢と妹紅はどうすればリクの情報が出てくるか考える。
そこで魔理沙が提案する。
「それなら【紅魔館】に行くのはどうだ?あそこなら腐るほど本はあるぜ」
「こうまかん?」僕は紅魔館なんて知らない。
「それは危険じゃないのか?」
「いや、あの異変の後、霊夢と行って色々と話を聞いてきた。なぜあの異変が起きたのか、【あいつ】の事とかな」
僕は魔理沙が淡々と話す中、話が理解できず呆然としていた。
「それじゃ明日紅魔館に行くわよ」
「私も行こう」妹紅が言う。
「ありがとう」
「勿論私も行くぜ」
話がまとまり霊夢がきりだす。
「よし、それじゃご飯食べに行きましょう!もうお腹ぺこぺこ何食べよっかなー」霊夢はウキウキしながら外へ出ていく。
とりあえず話は終わった。
「ほら行くぞリク!」魔理沙が僕の手を掴んで引っ張る。
「ちょ、」
「やれやれだぜ。待たせたなほら嬢ちゃんも行くよ」妹紅はルーミアを肩車して外へ出た。

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