コピー使いの異世界探検記
第274話 破壊神と天災は切っても切り離せない
一方その頃、無事リュウヤに助けられたメア達は、Zが起こした地震に警戒し、武器を構えて待っていた。
すると、城の奥から激しい爆発音が響いたと思うと、崖が崩落して、城を載せた大岩が海へと消えた。しかしすぐ、激しく何かが打ち上がった。それは、先程墜ちた城と同じくらい大きな怪物だった。
「な、何なのじゃ此奴!」
「くそっ。あの和食屋、ここで待ってろってこう言うことかよ!面倒ごと押し付けやがって!」
「そう喚くんじゃあねぇ。リョーマが助けに来なかったらアタシら、ホントにお陀仏だったんだ。オニギリも少しは感謝しろよ」
『ググゥ!コレモ全テ、アノ道化師小僧ノセイダ!セメテ貴様ラダケデモ、罪源ノ力デ消シ去ッテクレル!』
「危ない!来ます!」
現れた怪物が胸からオーブを引き抜くと、そこから激しい光を放った。その光はまるでレーザー光線のように周囲を照らしたかと思うと、そこから腐食が始まり、瓦礫ごと消え去ってしまった。無理矢理時を進め、物が風化して消え去るまでを超倍速にしたように。
それだけではない。怪物は刀のように長い爪を使い、周囲の民家を切り裂いた。斬られた民家は後から気付いたようにゆっくりと横に倒れ、呆気なく瓦礫の山へと変わり果てた。
「一体何なのじゃこの化け物は!」
「あの銀髪、まさかアレは……」
「間違いねぇ。アイツ、ついに自分もゾンビになりやがったんだ」
『ソウ、私コソ天才ニシテ最強ノ存在!世界ニ死ヲ齎シ、コノ世ヲ統ベシ神!不死トナッタ今、私ニ敵ナドナイ!』
「天才とか最強とか、自分で言って恥ずかしくねぇのか……?」
『黙レ!ソンナニ死ニ急イデイルナラ、マズ海賊娘、貴様カラ始末シテクレル!』
言うと怪物、もといZは左肩にオーブを埋め込むと、腹部から植物のツタを無数に生やし、アリーナを除く3人を薙ぎ払った。しかも厄介なことに、メアのフレアを纏った投げナイフも、オニキスのクリムゾンも効かず、何の抵抗もできなかった。
そして、空いた右手でアリーナを捕まえると、そのまま左肩の方へと近付けた。
「アリーナさん!」
「くそっ!アタシをババアにしてどうするつもりだ!」
『イイエ、貴様ハ卵子ニマデ戻シ、コノ掌デ握リ潰シテクレル!』
「らんっ?そんな聞いたこともねぇ変なのにされてたまるか!」
しかし、首だけ出るように拘束された状態では4次元マントから武器を取り出すことはできなかった。そしてそのまま、緑色のビームが放射される。
アリーナの体はみるみるうちに小さくなり、体の時がゆっくりと戻っていく。15歳の体からゆっくりと時間が戻り、12歳、10歳と幼い体になっていく。
とその時、どこか奥の方でエンジン音が聞こえてきた。
ブゥン、ヴンヴンヴン!耳をつん裂くような音が、こちらに近付いてくる。
『ナ、何ダ?』
「オラオラオラァ!退きやがれェ!龍弥組のカチコミじゃワレェ!」
「よっ、パラリラパラリラ〜!」
「ひゃほー!何やコレ、めっちゃ気持ちええ!」
振り返ると、なんとそこにはバイクに跨ったタクマ達の姿があった。それだけでも驚くべきだが、特にリュウヤに関してはどこぞのチンピラのようにヒャッハーと奇声を上げ、おタツも乗っかって何処からか持ち出した大漁旗をブンブン振り回していた。
そして、そのままアクセル全開で走り出した。
『ソンナ玩具デ何ガデキル!スバシッコイダケノ、クソガキ共ガ!』
「少なくとも、お主の所に速く辿り着けるでござる!」
「えー間もなく暴走族が到着いたします。突っ込みますので、後ろにお乗りの方は前の方にしっかりと捕まってくださーい」
駅員のようにリュウヤが言うと、そのままアクセルを振り切り、Zに向かって直進した。偶然にもその道にはジャンプ台のようなものがあり、計算的に行けばこのままバイクをZにぶち当てることができる。尤も、その間にバイクから飛び降りなければお陀仏となるのだが、多分やれる気がする。
タクマ達はライダーらしくバイクアクションを決めるつもりで、ジャンプ台から飛び上がった。
その刹那、Zの斬撃が放たれるが、オニキスの血の盾がガードしてくれたお陰で、バイクは3台とも命中、吾郎やリュウヤ達も無事に飛び降りることができた。バイクはぶつかった衝撃で爆発し、Zを炎に包み込んだ。
「な、なんじゃあれ。てか、タクマもよう無事じゃったのぅ」
「少なくとも、フランさんは無事じゃなさそうだけど、何とか」
タクマは言いながら横目でフランの方を向く。そこには、マネキンのように全身のパーツがバラバラに弾けたフランの姿があった。多分大丈夫だろう。
しかし、Zを包んでいた炎が彼の体内に吸収された。良く見ると、彼の体からは無数にクリスタルのようなものが生えていた。更に、オーブも肩から外れ、黒いモヤと共にどこかへ飛んでいく。
「チッ、罪源まで復活しやがったか……」
『グルオオ……滅スル!全テヲ、コノ世ノ生命全テ、私ガ滅スル!』
「まずいな……仕方ねぇ!タクマ、タツ、ナノナノ、悪いけど俺と一緒に戦ってくれ。残りはそうだ、罪源頼んだ!」
リュウヤはZの攻撃を惹きつけながらタクマ達に指示を出す。どういう組み合わせなのかは分からないが、緊急事態という事もあり一同はリュウヤの提案に乗り、名前の上がらなかった残りの5人は罪源を追った。
すると、城の奥から激しい爆発音が響いたと思うと、崖が崩落して、城を載せた大岩が海へと消えた。しかしすぐ、激しく何かが打ち上がった。それは、先程墜ちた城と同じくらい大きな怪物だった。
「な、何なのじゃ此奴!」
「くそっ。あの和食屋、ここで待ってろってこう言うことかよ!面倒ごと押し付けやがって!」
「そう喚くんじゃあねぇ。リョーマが助けに来なかったらアタシら、ホントにお陀仏だったんだ。オニギリも少しは感謝しろよ」
『ググゥ!コレモ全テ、アノ道化師小僧ノセイダ!セメテ貴様ラダケデモ、罪源ノ力デ消シ去ッテクレル!』
「危ない!来ます!」
現れた怪物が胸からオーブを引き抜くと、そこから激しい光を放った。その光はまるでレーザー光線のように周囲を照らしたかと思うと、そこから腐食が始まり、瓦礫ごと消え去ってしまった。無理矢理時を進め、物が風化して消え去るまでを超倍速にしたように。
それだけではない。怪物は刀のように長い爪を使い、周囲の民家を切り裂いた。斬られた民家は後から気付いたようにゆっくりと横に倒れ、呆気なく瓦礫の山へと変わり果てた。
「一体何なのじゃこの化け物は!」
「あの銀髪、まさかアレは……」
「間違いねぇ。アイツ、ついに自分もゾンビになりやがったんだ」
『ソウ、私コソ天才ニシテ最強ノ存在!世界ニ死ヲ齎シ、コノ世ヲ統ベシ神!不死トナッタ今、私ニ敵ナドナイ!』
「天才とか最強とか、自分で言って恥ずかしくねぇのか……?」
『黙レ!ソンナニ死ニ急イデイルナラ、マズ海賊娘、貴様カラ始末シテクレル!』
言うと怪物、もといZは左肩にオーブを埋め込むと、腹部から植物のツタを無数に生やし、アリーナを除く3人を薙ぎ払った。しかも厄介なことに、メアのフレアを纏った投げナイフも、オニキスのクリムゾンも効かず、何の抵抗もできなかった。
そして、空いた右手でアリーナを捕まえると、そのまま左肩の方へと近付けた。
「アリーナさん!」
「くそっ!アタシをババアにしてどうするつもりだ!」
『イイエ、貴様ハ卵子ニマデ戻シ、コノ掌デ握リ潰シテクレル!』
「らんっ?そんな聞いたこともねぇ変なのにされてたまるか!」
しかし、首だけ出るように拘束された状態では4次元マントから武器を取り出すことはできなかった。そしてそのまま、緑色のビームが放射される。
アリーナの体はみるみるうちに小さくなり、体の時がゆっくりと戻っていく。15歳の体からゆっくりと時間が戻り、12歳、10歳と幼い体になっていく。
とその時、どこか奥の方でエンジン音が聞こえてきた。
ブゥン、ヴンヴンヴン!耳をつん裂くような音が、こちらに近付いてくる。
『ナ、何ダ?』
「オラオラオラァ!退きやがれェ!龍弥組のカチコミじゃワレェ!」
「よっ、パラリラパラリラ〜!」
「ひゃほー!何やコレ、めっちゃ気持ちええ!」
振り返ると、なんとそこにはバイクに跨ったタクマ達の姿があった。それだけでも驚くべきだが、特にリュウヤに関してはどこぞのチンピラのようにヒャッハーと奇声を上げ、おタツも乗っかって何処からか持ち出した大漁旗をブンブン振り回していた。
そして、そのままアクセル全開で走り出した。
『ソンナ玩具デ何ガデキル!スバシッコイダケノ、クソガキ共ガ!』
「少なくとも、お主の所に速く辿り着けるでござる!」
「えー間もなく暴走族が到着いたします。突っ込みますので、後ろにお乗りの方は前の方にしっかりと捕まってくださーい」
駅員のようにリュウヤが言うと、そのままアクセルを振り切り、Zに向かって直進した。偶然にもその道にはジャンプ台のようなものがあり、計算的に行けばこのままバイクをZにぶち当てることができる。尤も、その間にバイクから飛び降りなければお陀仏となるのだが、多分やれる気がする。
タクマ達はライダーらしくバイクアクションを決めるつもりで、ジャンプ台から飛び上がった。
その刹那、Zの斬撃が放たれるが、オニキスの血の盾がガードしてくれたお陰で、バイクは3台とも命中、吾郎やリュウヤ達も無事に飛び降りることができた。バイクはぶつかった衝撃で爆発し、Zを炎に包み込んだ。
「な、なんじゃあれ。てか、タクマもよう無事じゃったのぅ」
「少なくとも、フランさんは無事じゃなさそうだけど、何とか」
タクマは言いながら横目でフランの方を向く。そこには、マネキンのように全身のパーツがバラバラに弾けたフランの姿があった。多分大丈夫だろう。
しかし、Zを包んでいた炎が彼の体内に吸収された。良く見ると、彼の体からは無数にクリスタルのようなものが生えていた。更に、オーブも肩から外れ、黒いモヤと共にどこかへ飛んでいく。
「チッ、罪源まで復活しやがったか……」
『グルオオ……滅スル!全テヲ、コノ世ノ生命全テ、私ガ滅スル!』
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