コピー使いの異世界探検記
第77話 喧嘩するほど仲がよいのは特例です
「お、オーブじゃと!?」
「普通こんなあからさまに出すはずがないのに……」
タクマは、まさかのオーブが賞品という事に動揺する。ついでに500億ゼルンの賞金と言う事にも。
するとブレイクは「勇者伝説のオーブが出るたぁ、面白い事になりそうだろ?」とけたけたと笑いながら言う。
「やばいんですって!コレが!」
「やばい?」
机を叩きながら言うノエルの焦る表情を見て、ブレイクは訊く。
それにタクマは「かくかくしかじかでして……」と説明する。
「ええええ!?ざ、罪源の仮面が封印されてるだってぇぇぇ!!」
「うむ、罪源の仮面じゃ」
「……で、その金持ってそうな名前の奴は何なんだ?」
知ってると思いきや、全然知らなかったブレイクは訊く。もちろんタクマ達はずっこける。
すると、吾郎達から大和の事を聞いていたメイジュが「聞いたこともない名前だね」と、話に入ってきた。
「罪源の仮面の事は俺にもまだ分かりません。けど、エンヴォスは自らを『嫉妬の罪源』と名乗っていました」
「成る程。ちょうど彼らと、そのエンヴォスって奴の話をしててね」
「彼奴は今まで渡り合った中で、1番の強者だったでござる」
吾郎はその時の事を思い出しながら頷く。
確かに、あの時のがしゃどくろみたいなエンヴォスは、ブラウアイやゴーレム、ティグノウスよりも強かった。
するとリュウヤは、いきなり「あ!」と言いながら立ち上がる。
「ど、どうしたでありんすか!?」
「ブレイクさん、アコンダリアってどんな国なんです?」
「あ、あぁ。カジノとかビーチとか、そう言ったリゾート地が兼ね備えられてる大国だ」
ブレイクの話を聞いて、リュウヤは「やっぱり」と呟く。
「タクマ、カジノつったら何を思い浮かべる?」
「え?うーんと、欲望かな」
「じゃあビーチと言えば?」
二つ目のリュウヤの質問で、タクマは「そう言うことか!」と手を叩く。
そんな二人に、ノエルは何がわかったのか訊いた。
「強欲。エンヴォスが嫉妬心から覚醒したとなると、今回のオーブは人の欲望で覚醒するって考えてだよ」
タクマはそう答える。
一体誰が、何のためにオーブ使ってこんな事をしているのか分からない。だがもし、欲望で黄色のオーブから強欲の罪源が復活して、リゾート地にでも出てしまえば、最悪な事態を招きかねない。
「どうにかしてでも優勝してオーブを回収しないと……」
「じゃが、どうやって出場するのじゃ?」
「そこなんですよ、どうすれば出られるか……」
ノエルは言う。そして6人はその事について頭を抱えて悩む。
するとその時、いきなり船が揺れ出した。
「きゃあっ!!」
「敵襲か!?」
タクマは柔らかい床に手をつき、立ち上がろうとする。ん?柔らかい……?
タクマは柔らかい床に違和感を感じ、床の方を見る。
すると、その手は……メアの胸の辺りについていた。
「あ……」
だんだんメアの顔が頬から赤くなっていく。そして……
「あああああ!!エッチ!バカ!変態!ロリコン!」
「痛い痛い痛い痛い!わざとじゃないから!ね!許し……」
「妾のいたいけな胸を触っておきながらまだ言うか!こやつめ!こやつめ!」
混乱して暴走したメアは、タクマの頬を抓ったり往復ビンタしたりと、恐ろしいくらいボコボコにする。
それを見て、リュウヤ達はどうにかして止めようと試みた。だが、メアの混乱は凄まじく、ブレイクでさえも引き剥がせなかった。
「落ち着こ、とにかく一旦落ち着きましょ!メアお嬢様!」
「何がお嬢様じゃ!そんな甘い言葉に惑わされるものかッ!!」
メアは何度もタクマの頬を抓りまくる。
そうしていると、その間に入ろうとしていたリュウヤが、顔を青ざめさせ、指を差す。
しかも、それと同じタイミングで悲鳴が上がる。
「お、おい……二人とも……」
「何じゃ!」
「うし……ろ……」
何事かと思い、メアはタクマの首ごと振り返る。
するとそこには、まるでその喧嘩を傍観するように、大きなイカが顔を現していた。
「「あ……」」
──ンゴォォォォォォ!!
「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」
いきなりの脅威の登場に、タクマとメアはティグノウスと初めて会った時のような悲鳴を上げる。まさかまたこんな汚い声を出すとは思わなかった。
だが、あの時とは違い今は戦える。そして今はアルゴ一の師匠兄弟だって居る。怖いもの無し!
そう思い、タクマはメアの腕をこっそりと放し、ブレイクの方を見る。
「オエェェェェ!!」
だが、ブレイクはとんでもない量の見せられないキラキラを召喚していた。
「ブレイクさん!?大丈夫でありんす!?」
「ごめんねおタツさん、兄さんは船酔いが激しくて……」
メイジュは申し訳なさそうに、おタツに言う。
そしてそのまま、巨大イカから逃げるようにして兄を部屋へと連れ帰った。
「今日は厄日みてぇだけど、やれるか?」
「何とかね。明日はせめて吉日だと良いんだけど」
タクマとリュウヤは先陣に立ち、武器を構える。
そして、吾郎達も武器を取り出し、おタツは忍者の姿に変化した。
「ごめんメア、変なとこ触っちまってよ」
「こんな時に謝るでない、縁起でもない」
「なんだかんだ言って、仲直りしたみたいでよかったです!」
ハプニングもあり縁起でもない形ではあったものの、何とか仲直りをしたタクマとメアを見て、ノエルはいつもの笑顔で喜ぶ。
「喧嘩をするほど仲が良い、まさにこの事でござるな。カッカッカ」
「それでお前様、アレはどのように調理しなんしょう」
おタツは忍者刀を逆手で持ち、リュウヤに訊く。
「あれほどデケェ奴ならやっぱ、イカソーメンだな!」
そうして、タクマ達はいきなり現れた巨大イカとの戦闘に入った。
「普通こんなあからさまに出すはずがないのに……」
タクマは、まさかのオーブが賞品という事に動揺する。ついでに500億ゼルンの賞金と言う事にも。
するとブレイクは「勇者伝説のオーブが出るたぁ、面白い事になりそうだろ?」とけたけたと笑いながら言う。
「やばいんですって!コレが!」
「やばい?」
机を叩きながら言うノエルの焦る表情を見て、ブレイクは訊く。
それにタクマは「かくかくしかじかでして……」と説明する。
「ええええ!?ざ、罪源の仮面が封印されてるだってぇぇぇ!!」
「うむ、罪源の仮面じゃ」
「……で、その金持ってそうな名前の奴は何なんだ?」
知ってると思いきや、全然知らなかったブレイクは訊く。もちろんタクマ達はずっこける。
すると、吾郎達から大和の事を聞いていたメイジュが「聞いたこともない名前だね」と、話に入ってきた。
「罪源の仮面の事は俺にもまだ分かりません。けど、エンヴォスは自らを『嫉妬の罪源』と名乗っていました」
「成る程。ちょうど彼らと、そのエンヴォスって奴の話をしててね」
「彼奴は今まで渡り合った中で、1番の強者だったでござる」
吾郎はその時の事を思い出しながら頷く。
確かに、あの時のがしゃどくろみたいなエンヴォスは、ブラウアイやゴーレム、ティグノウスよりも強かった。
するとリュウヤは、いきなり「あ!」と言いながら立ち上がる。
「ど、どうしたでありんすか!?」
「ブレイクさん、アコンダリアってどんな国なんです?」
「あ、あぁ。カジノとかビーチとか、そう言ったリゾート地が兼ね備えられてる大国だ」
ブレイクの話を聞いて、リュウヤは「やっぱり」と呟く。
「タクマ、カジノつったら何を思い浮かべる?」
「え?うーんと、欲望かな」
「じゃあビーチと言えば?」
二つ目のリュウヤの質問で、タクマは「そう言うことか!」と手を叩く。
そんな二人に、ノエルは何がわかったのか訊いた。
「強欲。エンヴォスが嫉妬心から覚醒したとなると、今回のオーブは人の欲望で覚醒するって考えてだよ」
タクマはそう答える。
一体誰が、何のためにオーブ使ってこんな事をしているのか分からない。だがもし、欲望で黄色のオーブから強欲の罪源が復活して、リゾート地にでも出てしまえば、最悪な事態を招きかねない。
「どうにかしてでも優勝してオーブを回収しないと……」
「じゃが、どうやって出場するのじゃ?」
「そこなんですよ、どうすれば出られるか……」
ノエルは言う。そして6人はその事について頭を抱えて悩む。
するとその時、いきなり船が揺れ出した。
「きゃあっ!!」
「敵襲か!?」
タクマは柔らかい床に手をつき、立ち上がろうとする。ん?柔らかい……?
タクマは柔らかい床に違和感を感じ、床の方を見る。
すると、その手は……メアの胸の辺りについていた。
「あ……」
だんだんメアの顔が頬から赤くなっていく。そして……
「あああああ!!エッチ!バカ!変態!ロリコン!」
「痛い痛い痛い痛い!わざとじゃないから!ね!許し……」
「妾のいたいけな胸を触っておきながらまだ言うか!こやつめ!こやつめ!」
混乱して暴走したメアは、タクマの頬を抓ったり往復ビンタしたりと、恐ろしいくらいボコボコにする。
それを見て、リュウヤ達はどうにかして止めようと試みた。だが、メアの混乱は凄まじく、ブレイクでさえも引き剥がせなかった。
「落ち着こ、とにかく一旦落ち着きましょ!メアお嬢様!」
「何がお嬢様じゃ!そんな甘い言葉に惑わされるものかッ!!」
メアは何度もタクマの頬を抓りまくる。
そうしていると、その間に入ろうとしていたリュウヤが、顔を青ざめさせ、指を差す。
しかも、それと同じタイミングで悲鳴が上がる。
「お、おい……二人とも……」
「何じゃ!」
「うし……ろ……」
何事かと思い、メアはタクマの首ごと振り返る。
するとそこには、まるでその喧嘩を傍観するように、大きなイカが顔を現していた。
「「あ……」」
──ンゴォォォォォォ!!
「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」
いきなりの脅威の登場に、タクマとメアはティグノウスと初めて会った時のような悲鳴を上げる。まさかまたこんな汚い声を出すとは思わなかった。
だが、あの時とは違い今は戦える。そして今はアルゴ一の師匠兄弟だって居る。怖いもの無し!
そう思い、タクマはメアの腕をこっそりと放し、ブレイクの方を見る。
「オエェェェェ!!」
だが、ブレイクはとんでもない量の見せられないキラキラを召喚していた。
「ブレイクさん!?大丈夫でありんす!?」
「ごめんねおタツさん、兄さんは船酔いが激しくて……」
メイジュは申し訳なさそうに、おタツに言う。
そしてそのまま、巨大イカから逃げるようにして兄を部屋へと連れ帰った。
「今日は厄日みてぇだけど、やれるか?」
「何とかね。明日はせめて吉日だと良いんだけど」
タクマとリュウヤは先陣に立ち、武器を構える。
そして、吾郎達も武器を取り出し、おタツは忍者の姿に変化した。
「ごめんメア、変なとこ触っちまってよ」
「こんな時に謝るでない、縁起でもない」
「なんだかんだ言って、仲直りしたみたいでよかったです!」
ハプニングもあり縁起でもない形ではあったものの、何とか仲直りをしたタクマとメアを見て、ノエルはいつもの笑顔で喜ぶ。
「喧嘩をするほど仲が良い、まさにこの事でござるな。カッカッカ」
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