この声が届くまで、いつまでも叫び続けたい

@tsushi

11.高まる鼓動

目を覚ました時、俺の全身は汗にまみれていた。
元々寝汗はかきやすい方なのだが、今回の場合は少し意味が違う。
































あの夢を見たのは、久しぶりだ。
































大学に入ってからは一度も見なかったのにな、と思いつつ、自分が今汗臭くないか確認する。


うん、臭い。
でもまだ講義中なのでどうしようもない。
少し恥ずかしいが、我慢するしかないだろう。
俺は時計を見て、講義が後三十分ほどで終わることを確認した。


ふと、教室の異様な雰囲気に気が付いた。
何やら妙にざわついている。
坂本講師はおしゃべりをしている生徒に厳しいから、今までにこんなことは一度もなかった。


「皆さん静粛にしてください!四十三番のコメントに驚かれたと思いますが…。」


四十三番?
なんだ?
何が載っているんだ?


俺は瞬間的にコメント集のことを言っているのだと判断し、急いでコメント集の四十三番に目を向けた。
先程は坂本講師のコメントしか見ていなかったので、他のところには目を通していない。




















鼓動が早くなった。

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