甲斐犬黒蜜のお使い

牛耳

第54話

私は雷帝、徐震電さんの使い魔で雷鳥の電電でんでん
ハッキリ言って私は余り役に立たない。
普通の使い魔は飛べるけれども・・・。
皆さん雷鳥は元々飛べない鳥なんですよ。
使い魔になっても飛べませんでした。
この前の瑪瑙ちゃんの捜索も参加せずに家で留守番してました。
情け無い事です。
蜜ちゃんみたいに暗闇から暗闇に移動してお使いも出来ない。

何で震電さんの使い魔になったかですか?
私ね雷鳥だけに雷に打たれても何とも無いんですよ。
歴代の震電さんの使い魔は皆さん震電さんの雷にやられて使い魔を辞めて行くんです。

あと私、計算が得意でしてパソコンを使って徐仙道家の会計してましてね。
そんなので震電さんの使い魔をやらせて貰ってます。

あとは、保護色が得意でして、一瞬でその場に紛れて姿を消すんです。
不正な領収書を出した人の真横まで保護色で近寄ってその人耳元で。
「○○さんあの領収書落とせませんよ」
と囁くと物凄くびっくりするんでやめられ無いんですよねぇ。

でも使い魔仲間が電電さんが一番怖い使い魔だって言うんですよ。
役に立たないのに変ですよねぇ?

「あっ!震電さん。この名古屋の世界の○ちゃんの領収書248800円って馬鹿な金額が経費で落とせると本気で思ってます?雷で頭焼けてませんか?逃げないで下さいよ」

ねっ?
主人にも逃げられる。
役に立たない使い魔でしょ。

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