甲斐犬黒蜜のお使い

牛耳

第47話

私はスマホの予定表を見てゲンナリする。
今日はお使いの予定が分刻みで入っているからだ。

地獄へアメリカの○コベルのタコスを400個。
天界に浅草のきんつばを300個。
ダ○イ・ラマさんに紅茶○伝ホット用を一箱。
月に○の月を五箱と仙台駄菓子の詰め合わせ二箱。
ロシアのプー○ン大統領にも○の月を50箱。
法○様に京都の千枚漬け。
アメ○カ大統領には和牛を30キロ。

火星将軍ロボが暴れた日。
日本に居る個人が分不相応な攻撃力を持つことに恐怖を覚えた国々が私の住む横浜に攻撃を仕掛けてきたのだ。
某国のミサイルが横浜に向け発射されたけれども。
彷徨える魔女、寿甘さんがミサイルの当たる確率を操作して陸から遠い海に落として事無きを得た。
天界と月でミサイルを落とそうとしていたが隕石や空からの光の攻撃の方が被害が大きくなるのでやめさせた。
地上の被害は火星将軍ロボが帰る時に転んで赤煉瓦倉庫が少し壊れた位で済んだ。
駄犬の魔導列車砲は魔力不足で打てず、火星将軍ロボが宇宙空間に打った一発だけ。

でも某国のミサイルを退けたのと火星将軍ロボがビーム衛星を破壊したのを見た各国は私や黒蜜おばばに手出しするのは得策では無いと判断して和解を求めてきた。
結果的に私の暗闇から暗闇に移動する能力が知られ色々な国の有力者から世界中の美味しい物を自分達にも届けて欲しいと注文が殺到する羽目に。

先見の魔女の予言書に。
「私の姉さんに手を出した馬鹿共に父さんとお婆様が、お仕置きをした」
としか書かれていなかった事から元から大した被害が出なかった物と思われる。

寿甘さんは今回の事で自分の能力を操れる様になり喜んでいる。
お父さんとお婆様としばらく一緒に住むそうだ。
ブライアンの映画は隕石が大津波を止めたシーンと火星将軍ロボが魔導列車砲を宇宙空間に打つドキュメンタリーになり全世界で大ヒット。
白龍さんの映画は来年に持ち越しらしい。
私の歌手デビューも来年に。

私の腕輪の魔力のお陰で東京の実家である黒田邸に引っ越した黒蜜おばばは現在、熱海に温泉旅行中。
私にお使いの用がある時はメールして来る。
横浜の中華街近くにあるマンションで人郎さんと二人で現在私は暮らしているけれども。
世界中からのお使いで二人っきりになる時間が中々取れずに居るのが悩み。

やっと日常がと思っていたけど忙しくて仕方ない。

でも良い事が。
それこそ世界中で馬鹿みたいに買い物をするので美味しい物をたくさん知る事ができている。

アフリカの某国からお使いの依頼が入ったのでアフリカの美味しい物を見つけて来ようと今から嬉しくて仕方ない。

まだまだ食べて無い物がたくさんあるわね。

まだ続くわよこの話し。
これからは世界の美味よ!

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