甲斐犬黒蜜のお使い

牛耳

第34話

南太平洋のとある無人島。
私は、携帯GPSで座標を確かめてから手鏡に加工した魔鏡を買い物籠から取り出し無人島から少し離れた場所の座標を月の重力兎に送った。
しばらくするとキラリと光る隕石がこちらに向かって落ちて来るのが見えた。
計画通りと牙を伸ばした口元をニヤリと歪めた私は無人島の草陰に姿消した。
もうすぐこの近くの海に隕石が落ちる・・・。

私は無人島から遠く離れた場所で今回の隕石事件の顛末をニュースで聞いた。

南太平洋の海底地震で発生した大津波は偶然落ちた隕石の衝撃波で打ち消されどこにも被害が無かったと。

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