エリートの男は未練を果たしに異世界に行く
第5章 負けられない戦い
こうして幕を開けた第1戦。
「さて……あなたからカードを13枚引いてください。」
言われた通りに13枚のカードを引く
カードは『剣』の4と6が1枚で7が2枚、『馬』の1と13と4と5がそれぞれ1枚、『槍』の1が2枚と8と9と11が全て1枚、と『龍』が1枚である。
(『剣』が惜しいところまで来ているな……ここは『龍』を捨てるべきか……)
だが悪くない……ここは『剣』を中心で役を作る!
《1巡目》
カードを引く。引いたカードは『弓』の5
(ちっ……序盤からこれか……)
『弓』に関してはひとつも持っていないため、出来れば捨てておきたいのだが……
(でもこの『龍』も残しておく必要がない……。どっちを早く捨てるべきか?)
  だが『弓』に関しては来る可能性もあるために捨てるにはリスキーなのだ。
ここは安牌で『龍』を捨てる。
相手は『剣』の5を捨てた。序盤で上がることは無さそうだ。
ならここは速攻よりも、確実に点数を重ねる方にシフトしよう。
《2巡目》
カードを引く
(おっ!これはいいカードだ!)
引いたのは『剣』の5だ!これで『剣』の階数同が完成した!
ここでこの回数同を伸ばすか、またはほかの役を完成させるかが分かれ目だ。
もしくは……この場面で勝負に持っていくか……。
リスクはあるが、おそらくまだ相手は完成してない可能性もある。
(くそ!速攻はかけないと決めたはずなのに!?)
ついつい頭によぎってしまう!勝利という誘惑に負けそうになる!
ここはぐっと堪えて、俺は『弓』の5を捨てた。
相手は表情ひとつも変えずに、『龍』を捨てた。
(読めないな……相手も俺と同じように『安牌』を捨てているのか?)
先行きが不安になる中、第3巡を迎えようとしていた。
《第3巡》
(だがこれで『龍』は山札にも手札にも存在しない……。だから大幅な逆転をされる確率はほぼないと言っていいだろう……。)
このような『賭け』に必要なのは、推理力や強運では無くて『自分をどれだけ信用している』ことだ……。
如何に強運などを持っていようが、それを信じられなかったらそこで終わり……つまりは敗北だ。
(だから俺は……『敗北』なんて考えない。あるのは『勝利』することだけだ!)
気持ちを引き締めて、山札からカードを引くと『馬』の7のカードだった。
(これか……あまり嬉しいカードではないな……。)
俺が今持っている『馬』のカードは1、13、4、5、7である。
これでは『馬』で『三数同』や『階数同』も作れない……。
このゲームは『同じ種類』で役を作った方が、何倍も点数が有利になれるからできる限り、別種類のカード同士で役は作りたくない……。
なら今捨てるべきは『馬』か『槍』である。だが……どちらを捨てた方がいいのかがわからない……。
(迷う……とてつもなく迷う!どっちがより良い結果に繋がるのか分からない!)
だがここで思い悩んでいても仕方ない!
(もう一か八かに『賭ける』しかない!これはガチンコ勝負……今までの積み重ねなんて意味無いのだから!)
俺は……『馬』の13を手札から捨てた。まだこの時点で、相手に俺がどんな手札なのかは分からないはずだ。
もはや1分1秒が無限に引き伸ばされている感覚だ。多分まだ1時間も経ってないだろうが、体感的には既に3時間も経っている感じである。
相手は……どうでる!?上がるのか?もしくは捨てるのか……?
相手の指が動く、その行動の一つ一つが手に取るように分かるぐらい遅い……。
そして……相手は『剣』の4を捨てた。一応安心はしたが、一切態度には出さないようにしないと……!
しかし相手側はそんな俺を愚弄するように、不敵な笑みを浮かべながら俺を見つめている。
「態度が固いですよ……これは一応ゲームなんですから、もっとリラックスして臨まないとダメじゃないですか〜。」
「悪いな……俺はこのゲームのことを今まで知らなかったからな。それに俺は勝負事に負ける訳にはいかないんだよ!」
「あらそうでしたか……でもそうやってプレッシャーをかけ続けると気づいた時にはボロボロになってるからね〜。」
ギルドマスターから嫌らしい助言を受け取りつつ、勝負は第4巡に突き進もうとしていた。
「さて……あなたからカードを13枚引いてください。」
言われた通りに13枚のカードを引く
カードは『剣』の4と6が1枚で7が2枚、『馬』の1と13と4と5がそれぞれ1枚、『槍』の1が2枚と8と9と11が全て1枚、と『龍』が1枚である。
(『剣』が惜しいところまで来ているな……ここは『龍』を捨てるべきか……)
だが悪くない……ここは『剣』を中心で役を作る!
《1巡目》
カードを引く。引いたカードは『弓』の5
(ちっ……序盤からこれか……)
『弓』に関してはひとつも持っていないため、出来れば捨てておきたいのだが……
(でもこの『龍』も残しておく必要がない……。どっちを早く捨てるべきか?)
  だが『弓』に関しては来る可能性もあるために捨てるにはリスキーなのだ。
ここは安牌で『龍』を捨てる。
相手は『剣』の5を捨てた。序盤で上がることは無さそうだ。
ならここは速攻よりも、確実に点数を重ねる方にシフトしよう。
《2巡目》
カードを引く
(おっ!これはいいカードだ!)
引いたのは『剣』の5だ!これで『剣』の階数同が完成した!
ここでこの回数同を伸ばすか、またはほかの役を完成させるかが分かれ目だ。
もしくは……この場面で勝負に持っていくか……。
リスクはあるが、おそらくまだ相手は完成してない可能性もある。
(くそ!速攻はかけないと決めたはずなのに!?)
ついつい頭によぎってしまう!勝利という誘惑に負けそうになる!
ここはぐっと堪えて、俺は『弓』の5を捨てた。
相手は表情ひとつも変えずに、『龍』を捨てた。
(読めないな……相手も俺と同じように『安牌』を捨てているのか?)
先行きが不安になる中、第3巡を迎えようとしていた。
《第3巡》
(だがこれで『龍』は山札にも手札にも存在しない……。だから大幅な逆転をされる確率はほぼないと言っていいだろう……。)
このような『賭け』に必要なのは、推理力や強運では無くて『自分をどれだけ信用している』ことだ……。
如何に強運などを持っていようが、それを信じられなかったらそこで終わり……つまりは敗北だ。
(だから俺は……『敗北』なんて考えない。あるのは『勝利』することだけだ!)
気持ちを引き締めて、山札からカードを引くと『馬』の7のカードだった。
(これか……あまり嬉しいカードではないな……。)
俺が今持っている『馬』のカードは1、13、4、5、7である。
これでは『馬』で『三数同』や『階数同』も作れない……。
このゲームは『同じ種類』で役を作った方が、何倍も点数が有利になれるからできる限り、別種類のカード同士で役は作りたくない……。
なら今捨てるべきは『馬』か『槍』である。だが……どちらを捨てた方がいいのかがわからない……。
(迷う……とてつもなく迷う!どっちがより良い結果に繋がるのか分からない!)
だがここで思い悩んでいても仕方ない!
(もう一か八かに『賭ける』しかない!これはガチンコ勝負……今までの積み重ねなんて意味無いのだから!)
俺は……『馬』の13を手札から捨てた。まだこの時点で、相手に俺がどんな手札なのかは分からないはずだ。
もはや1分1秒が無限に引き伸ばされている感覚だ。多分まだ1時間も経ってないだろうが、体感的には既に3時間も経っている感じである。
相手は……どうでる!?上がるのか?もしくは捨てるのか……?
相手の指が動く、その行動の一つ一つが手に取るように分かるぐらい遅い……。
そして……相手は『剣』の4を捨てた。一応安心はしたが、一切態度には出さないようにしないと……!
しかし相手側はそんな俺を愚弄するように、不敵な笑みを浮かべながら俺を見つめている。
「態度が固いですよ……これは一応ゲームなんですから、もっとリラックスして臨まないとダメじゃないですか〜。」
「悪いな……俺はこのゲームのことを今まで知らなかったからな。それに俺は勝負事に負ける訳にはいかないんだよ!」
「あらそうでしたか……でもそうやってプレッシャーをかけ続けると気づいた時にはボロボロになってるからね〜。」
ギルドマスターから嫌らしい助言を受け取りつつ、勝負は第4巡に突き進もうとしていた。
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