非現秘怖裏話
夏の合宿に向けて
「さてさて、こんな休みの中なのによくみんな集まってくれたね!会長とっても嬉しいぞ!」
開幕早々、会長が上機嫌でホワイトボードに何かを書こうとしていた。
「ちょっと会長さんに聞きたいことがあるんですけど、どうして今日に定例会なんてやるんですか?」
千秋ちゃんが会長へ不思議そうに質問してしていた。
そう言えば、なんでこんな日曜日なんかに定例会をしなければならないのだろうか?
そして会長は(仕方ないか〜……。)と言った顔で
「何故今回の定例会をこんな休日にしなければいけないかと言うと……今日中に夏休みの合宿で行く場所を決めなきゃいけないんだ!」
うん……やっぱり会長らしい理由だ。多分予約サイトを適当に眺めていたら、もうかなり予約が埋まっていたから焦っているんだろう。
「そう言えばもうそろそろ夏のシーズンですからね〜……そりゃ予約もすごい勢いで埋まるわけですよ。」
千秋ちゃんが1人で猛烈に納得していた。彼女の場合はしょっちゅう旅行とか行ってそうだから、こうゆう事情に詳しそうな気がする。
「千秋は分かっているみたいだし……率直に本題といこう!……みんなどこに行きたい?」
どこに行きたい……?それってつまり……何処に行くのかも決まってないの!?
そして私と同じように考えた蘭先輩が、
「ちょっと待ってください?まさかとは思いませんが、『何処に行くのか』すら決まってないのですか!?」
と会長に問いただしていた。私はまだまだ会長の能力を甘く見ていたようだ……まさかこの時期になって何も決めてないなんて……。
「ああっ!そうさ!わたしだってぇ!必死に探してみたんだけどさ!もうね……見ているだけでも目眩がするの!」
そしてもう彼女もお手上げ状態なのか、最後の方になると開き直っていた。
流石にこの状態の会長に追い打ちをかけるような人は……
「会長の脳内性能ってどうなってるのですか?もしかしてメモリが200バイトぐらいしか無いのですか?」
あっ……菫ちゃんの毒舌のことを忘れていた。また会長のメンタルが壊れそうで怖いなぁ……。
「メモリ200バイトってファミコンの10分の1しかないじゃないか!」
200バイトという言葉に、ゲーマーである蘭先輩が反応した。確かに会長の容量はそれぐらいなのかもしれない……残念だけど。
だが一応鋼のメンタルを持つ会長だ。まだここの段階で先程のように泣き崩れる訳はないだろう。
「人間の人生はメモリの量なんかで決まらないのさ!!だからたとえファミコン並の容量でも、優秀な友人とかに頼れば生きていけるよ!」
思い切り他人に寄生つもり満々だが、それはそれで恥ずかしくないのだろうか?
「そうですよ!こう見えて会長さんは男に縁が無いですけど……もしかしたらこのようなダメダメな会長を拾ってくれる、稀有な人も居るかもしれないですよ!」
さらに葵さんがフォロー……?をしてくれている。多分そのような人がいる確率はは宝くじを当てるよりも低そうだ。
このようなコントみたいな会話を聞いてるだけだと、とても面白いのだが今回は夏休みの予定という大事なものがあるのだ……。
そしてもしここでコントを繰り広げている間に、予約取れませんでした〜!ということがあったら本当にどうしようもない。
「ちょっと会長さん?私にいい案があるんですけど……どうですか?」
しかしここでリア充である千秋ちゃんに、なにかいい案があるらしい。もはや彼女の案と言うだけで安心出来る。
「おお!千秋!ではそなたの意見を聞くとしよう!!」
会長もこれ幸いと言わんばかりに、彼女に責任を丸投げした。会長はそれでいいのか?
「じゃぁお言葉に甘えて……今年の夏は部員みんなで『藤浜』という所に行こうと思うのですよ!」
「ふ……『藤浜』?何処にあるんだ?そもそもまず聞いたことないぞ?」
会長がポカーンとした顔で、千秋ちゃんを見つめている。確かに名前だけだと、何処にあるのかが予想できないし……そもそも聞いたことすらない。
「千秋さんはどうしてそんな所に行こうと思ったんですかね〜?そんな辺鄙な所よりも、もっと有名どころを行けばいいと思いますよ?」
まだここに残っていたチビ記者が、なにやら不満そうに質問していた。そもそもなんで関係ない貴方が定例会に参加しているのやら……。
千秋ちゃんはそのような反応を予想してなかったのか、リアクションに困ったような表情をしていた。
「やっぱり知らない人が多いですね……あそこには『不死鳥の血』という物があると噂されてるからですよ。」
『不死鳥の血』?ゲームのアイテムで出てきそうな物が、まさか現実にあるわけないだろうに。
けれどその名前に感銘を受けた会長が、
「おおっ!!なんだかカッコイイではないか!!じゃぁそこにしよう!!」
なんてことを言って即決していた。まぁ……他に意見がある訳でもないし、千秋ちゃんが推薦するならそこまで酷いものでも無いだろう。
「どうやら決まったみたいですね!それじゃぁ私も同行するとしますよー!」
そして会員でないのに、このチビ記者は何故か同行したがっている。正直に言うとあまり来てもらいたくないのだが……。
でも……こんなにあっさりと解決するとは思ってなかった。てっきりあと30分ぐらい揉めてると思っていた。
時刻を見ると、まだ午後の2時辺りである。さて……これからどう過ごそうか?
開幕早々、会長が上機嫌でホワイトボードに何かを書こうとしていた。
「ちょっと会長さんに聞きたいことがあるんですけど、どうして今日に定例会なんてやるんですか?」
千秋ちゃんが会長へ不思議そうに質問してしていた。
そう言えば、なんでこんな日曜日なんかに定例会をしなければならないのだろうか?
そして会長は(仕方ないか〜……。)と言った顔で
「何故今回の定例会をこんな休日にしなければいけないかと言うと……今日中に夏休みの合宿で行く場所を決めなきゃいけないんだ!」
うん……やっぱり会長らしい理由だ。多分予約サイトを適当に眺めていたら、もうかなり予約が埋まっていたから焦っているんだろう。
「そう言えばもうそろそろ夏のシーズンですからね〜……そりゃ予約もすごい勢いで埋まるわけですよ。」
千秋ちゃんが1人で猛烈に納得していた。彼女の場合はしょっちゅう旅行とか行ってそうだから、こうゆう事情に詳しそうな気がする。
「千秋は分かっているみたいだし……率直に本題といこう!……みんなどこに行きたい?」
どこに行きたい……?それってつまり……何処に行くのかも決まってないの!?
そして私と同じように考えた蘭先輩が、
「ちょっと待ってください?まさかとは思いませんが、『何処に行くのか』すら決まってないのですか!?」
と会長に問いただしていた。私はまだまだ会長の能力を甘く見ていたようだ……まさかこの時期になって何も決めてないなんて……。
「ああっ!そうさ!わたしだってぇ!必死に探してみたんだけどさ!もうね……見ているだけでも目眩がするの!」
そしてもう彼女もお手上げ状態なのか、最後の方になると開き直っていた。
流石にこの状態の会長に追い打ちをかけるような人は……
「会長の脳内性能ってどうなってるのですか?もしかしてメモリが200バイトぐらいしか無いのですか?」
あっ……菫ちゃんの毒舌のことを忘れていた。また会長のメンタルが壊れそうで怖いなぁ……。
「メモリ200バイトってファミコンの10分の1しかないじゃないか!」
200バイトという言葉に、ゲーマーである蘭先輩が反応した。確かに会長の容量はそれぐらいなのかもしれない……残念だけど。
だが一応鋼のメンタルを持つ会長だ。まだここの段階で先程のように泣き崩れる訳はないだろう。
「人間の人生はメモリの量なんかで決まらないのさ!!だからたとえファミコン並の容量でも、優秀な友人とかに頼れば生きていけるよ!」
思い切り他人に寄生つもり満々だが、それはそれで恥ずかしくないのだろうか?
「そうですよ!こう見えて会長さんは男に縁が無いですけど……もしかしたらこのようなダメダメな会長を拾ってくれる、稀有な人も居るかもしれないですよ!」
さらに葵さんがフォロー……?をしてくれている。多分そのような人がいる確率はは宝くじを当てるよりも低そうだ。
このようなコントみたいな会話を聞いてるだけだと、とても面白いのだが今回は夏休みの予定という大事なものがあるのだ……。
そしてもしここでコントを繰り広げている間に、予約取れませんでした〜!ということがあったら本当にどうしようもない。
「ちょっと会長さん?私にいい案があるんですけど……どうですか?」
しかしここでリア充である千秋ちゃんに、なにかいい案があるらしい。もはや彼女の案と言うだけで安心出来る。
「おお!千秋!ではそなたの意見を聞くとしよう!!」
会長もこれ幸いと言わんばかりに、彼女に責任を丸投げした。会長はそれでいいのか?
「じゃぁお言葉に甘えて……今年の夏は部員みんなで『藤浜』という所に行こうと思うのですよ!」
「ふ……『藤浜』?何処にあるんだ?そもそもまず聞いたことないぞ?」
会長がポカーンとした顔で、千秋ちゃんを見つめている。確かに名前だけだと、何処にあるのかが予想できないし……そもそも聞いたことすらない。
「千秋さんはどうしてそんな所に行こうと思ったんですかね〜?そんな辺鄙な所よりも、もっと有名どころを行けばいいと思いますよ?」
まだここに残っていたチビ記者が、なにやら不満そうに質問していた。そもそもなんで関係ない貴方が定例会に参加しているのやら……。
千秋ちゃんはそのような反応を予想してなかったのか、リアクションに困ったような表情をしていた。
「やっぱり知らない人が多いですね……あそこには『不死鳥の血』という物があると噂されてるからですよ。」
『不死鳥の血』?ゲームのアイテムで出てきそうな物が、まさか現実にあるわけないだろうに。
けれどその名前に感銘を受けた会長が、
「おおっ!!なんだかカッコイイではないか!!じゃぁそこにしよう!!」
なんてことを言って即決していた。まぁ……他に意見がある訳でもないし、千秋ちゃんが推薦するならそこまで酷いものでも無いだろう。
「どうやら決まったみたいですね!それじゃぁ私も同行するとしますよー!」
そして会員でないのに、このチビ記者は何故か同行したがっている。正直に言うとあまり来てもらいたくないのだが……。
でも……こんなにあっさりと解決するとは思ってなかった。てっきりあと30分ぐらい揉めてると思っていた。
時刻を見ると、まだ午後の2時辺りである。さて……これからどう過ごそうか?
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