非現秘怖裏話
アクシデント
「……ところでドアから覗いている千秋はどうしたんだ?そんな所でじっとしてないで、こっちに来ればいいのに……?」
ふと蘭先輩がドアから覗いている千秋ちゃんに気づいたようだ。ここはスルーすべきだったとは思うが……。
色んな意味で大荒れな部室に誰が入ろうと思うのだろうか?私だってこんな状況になる事が分かっていれば行かないし……。
「……だってこの状況よく分からないし、あと凛ちゃんと葵さんがまさかそんな関係になってるなんて思わなかったんだもの!」
えっ?そんな関係って……そこまで仲がいい訳じゃないはずなんだけど……。
「そんな関係って……そんなの有り得るわけないじゃない!私と千秋ちゃんはずっと友達だったしーー。」
「その光景を見せつけられて『そうだよね〜』って言えると思うの!?まさか凛ちゃんが葵さんに浮気するなんて!!」
まだ葵さん私に抱きついてたの!?そろそろ彼女の動揺を収めないと、今度は千秋ちゃんが暴走してしまう。
「ちょ…!?ちょっと待って!私は葵さんのことなんて……!」
慌てて誤解を解こうと、私は葵さんが動揺していてこうなっていることを伝えようとしたのだが……
「うわー!?凛ちゃんって今まで私の事をそんな風に思っていたなんてー!やっぱり千秋ちゃん以外の人なんてどうでもいいって思ってるんだー!」
この状況の最中に、燃料を投下したのである。
まさか彼女の爆弾発言スキルがここまで強力だなんて思いもしなかった……。そんなことを言ったらまた部員達がとんでもない事になる!!
「……千秋ちゃんと凛ちゃん……まさかとは思っていたが、あのニュースサイトの通りの関係だったとは!やはりあのサークルの情報収集能力は素晴らしいな!」
案の定であるけれども、蘭先輩が何か誤解してしまっている……。
てかチビ記者……あのフェイクニュース載せやがったなー!!
「蘭先輩!?あのチビ記者が言っていた事は間違いですからね!!」
「誰がチビ記者だー!聞いたぞ今の言葉ー!」
噂をすればなんとやら、例のはた迷惑なチビ記者こと秋田 広美(一応先輩)がこの部室に来ていた。
「凛ちゃんもやっと気づきましたか、このおチビさんはただ喚くことしか出来ない幼稚園児だということに!」
そして菫ちゃんはこの状況の中でよく毒舌を呟けたものだ……あとこの人一応は先輩なのだが……。
「ああ!?!?誰かと思えばパツキン変態ギャルじゃないか……全く先輩を馬鹿にするスキルだけは衰えてないようで!」
「そりゃ貴方の身長が年相応では無いですからねぇ……ん?もしかして自分が大学生だと、思い込んでいる幼稚園児なのではないですか?」
売り言葉に買い言葉と言った感じで、広美先輩と菫ちゃんがレスバトルを繰り広げている。
ところでこの休日に私達は一体何をしてるいるのだろうか?定例会の為に集まったはずなのに、何故か収拾がつかない暴動になってないか?
「ねーえー!!!凛ちゃーん?この落とし前をどうつける予定なのかしら!」
千秋ちゃんがカンカンに怒りながら、私ににじり寄って来る。
「大丈夫大丈夫……凛ちゃんならきっとこの状況を乗り越えられますから!」
そして葵さんは、私のことを『盾』として扱っているようだ。まず私を盾にした所で、間違いなく一撃で沈みそうなのだが……。
あと……もし神様が居るのなら、この状況を脱する方法を教えてください。今の私には荷が重すぎます。
「目を覚ませー!凛ちゃーん!この1発で決めてみせるわー!」
「そんな千秋ちゃんの腹パン如きで凛ちゃんは沈まないわ!!」
神様にお祈りを済ませた後、ふと我に返ると……そこには今にも迫ってくる千秋ちゃんの拳が目に入ってきた。
それと葵さんが何やら自信満々に呟いているが、その自信はどこからやってくるのだろうか?
「ぐふぁ!!」
そして彼女の拳が私の脇腹にクリーンヒットしたところで、私の意識は途切れてしまった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「っ……いたたた……。」
ふっ……と意識が戻り、立ち上がろうとすると何故か身体の節々が痛む。
どうやら私は部室のソファーで安静にされていたみたいだ。
そう言えば、千秋ちゃんの腹パンを喰らって倒れていたんだっけ?多分その後で誰かが、ここに私を寝かせたのだろう。
あれから結構時間経ってそうだし、内乱状態も解消されてて欲しいところだが……。
なんとか立ち上がると、部室に居た皆が驚いていた。
「おおっ!生きていたのか!凛!」
「あのまま反応が無かったから、ほんとに天国に行ったのかと思ったわよ〜。」
何やら私が生きていることに、喜んでいる会長と葵さん。
「よっす!やっと起きたのね!凛ちゃん!」
そしてぎゅっと私に抱きつく千秋ちゃん。そんなにみんなから心配されるほど、私は気絶していたのか?
ちょっと気になったので、みんなから聞いてみることにした。
「あ……あの、私ってどれくらいの間寝ていたのですか?」
すると蘭先輩がうーんと難しい顔を浮かべながら、
「ん〜……大体30分ぐらいずっと倒れてたな。それに声をかけてもなんの反応しなかったぞ。」
と詳しく説明してくれた。しかし自分でも分からないのだが……あのパンチは確実にクリーンヒットしていたのに、何故か大きな怪我は無かったことだ。
結果としては良かったのだが、もう二度と体験はしたくない。
それに内乱状態も収まっているし、もう定例会は始めることが出来るだろう。
「よし!凛も起きたところで、定例会を始めるとするぞー!」
「おおー!」
会長の掛け声に合わせて、私たちも声をあげる。色々あったけど、ようやく定例会が始まりそうで良かったと思った私である。
ふと蘭先輩がドアから覗いている千秋ちゃんに気づいたようだ。ここはスルーすべきだったとは思うが……。
色んな意味で大荒れな部室に誰が入ろうと思うのだろうか?私だってこんな状況になる事が分かっていれば行かないし……。
「……だってこの状況よく分からないし、あと凛ちゃんと葵さんがまさかそんな関係になってるなんて思わなかったんだもの!」
えっ?そんな関係って……そこまで仲がいい訳じゃないはずなんだけど……。
「そんな関係って……そんなの有り得るわけないじゃない!私と千秋ちゃんはずっと友達だったしーー。」
「その光景を見せつけられて『そうだよね〜』って言えると思うの!?まさか凛ちゃんが葵さんに浮気するなんて!!」
まだ葵さん私に抱きついてたの!?そろそろ彼女の動揺を収めないと、今度は千秋ちゃんが暴走してしまう。
「ちょ…!?ちょっと待って!私は葵さんのことなんて……!」
慌てて誤解を解こうと、私は葵さんが動揺していてこうなっていることを伝えようとしたのだが……
「うわー!?凛ちゃんって今まで私の事をそんな風に思っていたなんてー!やっぱり千秋ちゃん以外の人なんてどうでもいいって思ってるんだー!」
この状況の最中に、燃料を投下したのである。
まさか彼女の爆弾発言スキルがここまで強力だなんて思いもしなかった……。そんなことを言ったらまた部員達がとんでもない事になる!!
「……千秋ちゃんと凛ちゃん……まさかとは思っていたが、あのニュースサイトの通りの関係だったとは!やはりあのサークルの情報収集能力は素晴らしいな!」
案の定であるけれども、蘭先輩が何か誤解してしまっている……。
てかチビ記者……あのフェイクニュース載せやがったなー!!
「蘭先輩!?あのチビ記者が言っていた事は間違いですからね!!」
「誰がチビ記者だー!聞いたぞ今の言葉ー!」
噂をすればなんとやら、例のはた迷惑なチビ記者こと秋田 広美(一応先輩)がこの部室に来ていた。
「凛ちゃんもやっと気づきましたか、このおチビさんはただ喚くことしか出来ない幼稚園児だということに!」
そして菫ちゃんはこの状況の中でよく毒舌を呟けたものだ……あとこの人一応は先輩なのだが……。
「ああ!?!?誰かと思えばパツキン変態ギャルじゃないか……全く先輩を馬鹿にするスキルだけは衰えてないようで!」
「そりゃ貴方の身長が年相応では無いですからねぇ……ん?もしかして自分が大学生だと、思い込んでいる幼稚園児なのではないですか?」
売り言葉に買い言葉と言った感じで、広美先輩と菫ちゃんがレスバトルを繰り広げている。
ところでこの休日に私達は一体何をしてるいるのだろうか?定例会の為に集まったはずなのに、何故か収拾がつかない暴動になってないか?
「ねーえー!!!凛ちゃーん?この落とし前をどうつける予定なのかしら!」
千秋ちゃんがカンカンに怒りながら、私ににじり寄って来る。
「大丈夫大丈夫……凛ちゃんならきっとこの状況を乗り越えられますから!」
そして葵さんは、私のことを『盾』として扱っているようだ。まず私を盾にした所で、間違いなく一撃で沈みそうなのだが……。
あと……もし神様が居るのなら、この状況を脱する方法を教えてください。今の私には荷が重すぎます。
「目を覚ませー!凛ちゃーん!この1発で決めてみせるわー!」
「そんな千秋ちゃんの腹パン如きで凛ちゃんは沈まないわ!!」
神様にお祈りを済ませた後、ふと我に返ると……そこには今にも迫ってくる千秋ちゃんの拳が目に入ってきた。
それと葵さんが何やら自信満々に呟いているが、その自信はどこからやってくるのだろうか?
「ぐふぁ!!」
そして彼女の拳が私の脇腹にクリーンヒットしたところで、私の意識は途切れてしまった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「っ……いたたた……。」
ふっ……と意識が戻り、立ち上がろうとすると何故か身体の節々が痛む。
どうやら私は部室のソファーで安静にされていたみたいだ。
そう言えば、千秋ちゃんの腹パンを喰らって倒れていたんだっけ?多分その後で誰かが、ここに私を寝かせたのだろう。
あれから結構時間経ってそうだし、内乱状態も解消されてて欲しいところだが……。
なんとか立ち上がると、部室に居た皆が驚いていた。
「おおっ!生きていたのか!凛!」
「あのまま反応が無かったから、ほんとに天国に行ったのかと思ったわよ〜。」
何やら私が生きていることに、喜んでいる会長と葵さん。
「よっす!やっと起きたのね!凛ちゃん!」
そしてぎゅっと私に抱きつく千秋ちゃん。そんなにみんなから心配されるほど、私は気絶していたのか?
ちょっと気になったので、みんなから聞いてみることにした。
「あ……あの、私ってどれくらいの間寝ていたのですか?」
すると蘭先輩がうーんと難しい顔を浮かべながら、
「ん〜……大体30分ぐらいずっと倒れてたな。それに声をかけてもなんの反応しなかったぞ。」
と詳しく説明してくれた。しかし自分でも分からないのだが……あのパンチは確実にクリーンヒットしていたのに、何故か大きな怪我は無かったことだ。
結果としては良かったのだが、もう二度と体験はしたくない。
それに内乱状態も収まっているし、もう定例会は始めることが出来るだろう。
「よし!凛も起きたところで、定例会を始めるとするぞー!」
「おおー!」
会長の掛け声に合わせて、私たちも声をあげる。色々あったけど、ようやく定例会が始まりそうで良かったと思った私である。
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