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ー MY REAL STAGE 〜 僕は彼女を死なせない 〜 ー

ルシア・モドロンリ

弱点

治癒班の処置の早さには驚いた。

あの訓練の次の日にはミリアの怪我はすっかり治り、何事もなかったかのようにピンピンしていた。

カスティス『ミ、ミリア…大丈夫なのか?…』

ミリア『あ!カスティス様、ユイカ様!昨日はありがとうございました!身体はこの通り!なんでもなくなりました!』

ユイカ『すごいわね…どうやって…』

ハスクリス『治癒魔法のレベルを上げて治せば、あのぐらいはすぐに治せます。』

治癒室へハスクリスがやってくる。

カスティス『ハスクリス、お前の治癒魔法には本当に驚いたよ、ありがとう!』

ハスクリス『いえいえ!お力になれて光栄です!ルキ様であればもっと早かったかと思います。』

ルキが本当に実力を発揮できる場所はここなんだと俺は心の底から感じた。

カスティス『ルキ…すごいな。ハスクリス、ミリアはもう訓練できる状態なのか?』

ハスクリス『はい!細部に至るまで治してありますので、問題ないかと思います!』

ユイカ『わかったわ。ありがとうハスクリス。ミリアがまた訓練を重ねた際は世話になると思うけど、よろしく頼むわね。』

ハスクリス『はい!ユイカ様かしこまりました!』

俺らは治癒室を出て行く。

ミリア 『ハスクリスありがとね。』

ハスクリス『また治してやるから頑張ってこい。』

訓練場に戻った俺たち3人は早速ミリアの成長に取り掛かった。

カスティス『ミリア、こないだの戦い見事だったな。騎士三人を1人で倒すのは本当にすごいと思うよ。』

ミリア 『ありがとうございます!カスティス様!』

カスティス『ただ、ミリアの戦いにはまだ隙がある。これではシドマの奴らと戦闘になった際に命を落としかねない。』

ミリア 『…』

ユイカ『ミリア、私と剣を交えましょう。』

ミリア 『ユイカ様とですか!?…是非お願いします!』

ユイカ『そこで、どこが自分の隙なのかを確かめなさい。』

そして2人は剣を構える。

ミリア 『いきますよおね、ユイカ様…』

ユイカ『首を取るつもりできなさい。ミリア。』

素早く走り出し、ミリアがユイカに斬りかかる。

キーッン!

ユイカはミリアのスピードある剣を綺麗に弾き、ミリアの首元に寸止めで剣を入れる。

ユイカ『これで一回死んだわね。』

ミリア『クッ!…まだです!』

カンッカンッカン!

ミリアが一方的にユイカに斬りかかる。

しかし、ユイカはミリアの剣をなんの恐れも感じずにひたすら防いでいく。

ミリアの剣がユイカに届くことは想像がつかないほど、端的に剣を防ぎ、かわしていた。

カンッカンッカン!

ユイカ『ミリア、あなたの剣が私に届くことはないわよ。』

ミリア『や、やってみないとわからない!はぁー!』

キーッン!…ザクッ

ミリアの剣が弾かれ、地面に突き刺さる。

またもユイカの剣がミリアの首元に構えられた。

ユイカ『これで2回目…ね。』

ミリア『な、なんで届かないのよ…』

ミリアのスピードは、かなりのものだ。

成長していけば誰にも止められないスピードになるかもしれない。

ただ、まだその途中。

上級騎士の俺たちには、程遠いものがある。

カスティス『ミリア!何度も立ち上がれ!シドマだったらすでに死んでるぞ!』

ミリア『はっ!カスティス様!』

ユイカ『今何度も死んで、そこで覚えていくの。自分のダメなところを!いくわよ!』

ミリア『お願いしますユイカ様!』

そしてミリアは何度も何度もユイカに向かっていき、休みもせずに、気づけば数時間訓練し続けていた。

カンッカンッカン!

ユイカ『だんだんわかってきたわね。自分の欠点。』

ミリア『はぁ、はぁ、はぁ、はい!ユイカ様!』

ミリアの欠点に俺ら2人は気づいている。

彼女の欠点…それは…

一撃の重さ。

つまり、剣一切り一切りが軽いということだ。

ミリアはスピードがある分、そのスピードに相手が追いつけず、隙ができたところを斬る。

それがミリアの戦闘スタイル。

確かにこれでも十分に普通の相手なら渡り合っていけるが、相手がシドマとなると話が別だ。

その軽い一切りによって、命を落とす可能性がある。

シルス様がミリアの訓練を俺たちに頼んだ訳はきっとミリアを死なずに帰還させる為だ。

もちろん俺達の目的としては、シドマに行き、聡を連れて帰ること。

だけど、連れて帰る時に誰か1人でも欠けてはならない。

俺が初めてシルス様にお会いした時からずっと言っている。

シルス『仲間の命が自分の命!絶対に仲間を死なすな!命の重さを知れ!』

誰も死なずに、皆で帰還する。

これも絶対条件。

その為には、ミリアの成長が必須となる…

ミリア 『はぁー!!』

カンッカンッカン…カーッン!

ミリアの剣に少し兆しが見え始めていた。

ユイカ『良い剣筋になってきたわね、ミリア 。』

ミリア 『はぁ、はぁ、はぁ、ありがとうございます!』

カスティス『よーし!ミリア!今日はこのくらいにしておこう!』

ミリア『カスティス様!まだやれます!全然!』

カスティス『ダメだ、怪我につながってしまう。しかもお前はもう数時間と剣を打ち続けている。体への負担が大きすぎる。焦る気持ちはわかるけど、訓練はまたにしよう。いいな。』

ミリア 『了解致しましたカスティス様…本日の訓練ありがとうございました!ユイカ様!カスティス様!』

そうして俺たちは今日の訓練を終えて城の方へ帰ることにした。

するとユイカが何かに気づく。

ユイカ『ねぇ、カスティス。なんか城の周りから煙が出てない?』

カスティス『ん?…確かに、なんだ?何かお祭りでもやってるのかな?』

確かに城の下にある街から煙が出ているように思えた。

そんなことを思っていると、前から1人の騎士が俺たちの方に走ってきた。

騎士『カ、カスティス様!大変です!みたことのない化け物が城の周りで大暴れしています!』

カスティス『!?な、なんだそれは!?四大騎士様達はどうしたんだよ!?』

騎士『それがシドマの偵察に行っていて城から離れてしまっています!』

ユイカ『暴れてる化け物はどうしてるの!?』

騎士『私たち騎士達で応戦してますが歯が立たず、もう何名かはやられてしまっています…』

ユイカ『嘘でしょ…まずいことになったわね…とりあえずいきましょう!』

ミリア 『私もいきます!』

一体何が起こっているんだ。

とりあえず俺たち三人は、その化け物のいる街へと急いで向かったいった。

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