吸血鬼(始祖)の異世界建国記

河野原ぺこ@垢停止中

赤子に転生するなんて聞いてない

 目を開けると石レンガ造りの部屋に居た。

「ここがダンジョンか。少し灯りが欲しいな」

 俺は周りを見る為に立とうとした。ところが力が入らず倒れてしまった。

「なんだこれ!?」

 俺は自分の身体を見た。そして自分の身体が赤子になっているのに気が付いた。

「転生だからって子供じゃなくて大人の姿に転生させろよ!」
「マスター。そこまで怒らなくて良いのでは?」

 俺が柔らかい手で床をポカポカ叩いていたら後ろから声をかけられた。後ろを見ると1人の大女が居た。

「ぎゃぁぁ!怪物ぅぅ!」
「誰が怪物ですか!」

 俺が大女から逃げようとしたが上手く身体が動かず、すぐに捕まってしまった。

「私は創造神ソルティア様によって創られた精霊です。マスターの世話をするためにここに居ます」

 創造神?遊戯の神じゃないのか?まぁ、この世界の奴から見たら創造神か。それに、よく見たら大女だと思っていたけど俺が幼児なだけでこいつは150cmぐらい身長があるな。

「状況は大体分かった。赤子からなのは転生だから普通だよな。よし、これから何すればいい?」
「まず、私に名前を付けて下さい。生まれたばかりなので名前がありません」

 こいつの名前か。特徴は髪と目が淡い青くて身長が小さい事か••••••。

「よし、お前の名前はアクアマリンからとってアクアだ」
「アクアですね。ありがとうございます。それでは、まず、【ステータス】と唱えてもらい自分の能力を見てみてください」
「【ステータス】」

トア・ヴァンピール 0歳 男
吸血鬼(始祖) Lv1
《称号》
始祖 ダンジョンマスター 転生者
《身体能力》
生命力9/9 体力5/5 魔力36/36 腕力1 脚力1 知力198
《ユニークスキル》
吸血 超回復 変幻自在 液体操作 血の契約
《パッシブスキル》
速読LvMAX
《アクティブスキル》
読解LvMAX 算術LvMAX 体術Lv8 細剣Lv7 長槍Lv5 長弓Lv6 無属性魔法Lv1 火属性魔法Lv1 水属性魔法Lv1 風属性魔法Lv1 土属性魔法Lv1 闇属性魔法Lv1 空間魔法Lv1 回復魔法Lv1
《魔法》

 苗字がヴァンピールになっているんだが?確か吸血鬼の別名だったな。まぁ、自分で名前を決めるよりは良いか。それと、知力とスキルは前世の俺の影響を受けているのか。魔法適正は女神からのプレゼント的なやつだろう。

「なるほど、変幻自在で大きくなってください。そちらの方が動きやすいでしょう」
「スキルってどうやって使うんだ?」
「スキル名を言うだけです。ソルティア様がそのように創られたので」

 なるほど、簡単の方が良いからな。

「【変幻自在】」

 俺は一気に17歳ぐらいの容姿になった。それと共に体内にあった何かが抜けていく感覚を感じた。

「これが魔力か。へ〜」
「お話してもよろしいでしょうか?」

 俺が魔力と言う新しい感覚に目覚めた余韻に使っていると俺より小さくなったアクアが話しかけて来た。

「あ、すまん。話てくれ」

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