前世で世界最強だった俺は、また世界最強になろうと思う

つかっちゃ

番外編 クリスマス2

街に入ると様々な飾り付けがされた建物や木々が白一色に染め上げられていた風景に華を持たせていた。

街に入ってすぐの所にカナタが空を見上げて固まっていた。それも仕方無いだろう。
学園からは建物などの位置関係から見えないが街の中心部にはかなりの大木がそびえ立っており来る者を圧巻させているのだ。

カナタはこっちに来て初めて見たようでその風貌に文字通り圧巻されていた。


「この木はこの国が建国された日に植えられた木で今もまだ大きくなっているらしいよ」


グアンが手袋の留具を弄りつつカナタの方に向かった。


「それじゃあ今度は皆で移動しよっか!」
「ああ、さっきはちょっとはしゃぎ過ぎた。悪いな」

少し照れつつカナタが謝るとカナタを追いかけていたアサドがいる事も確認して、11人で白銀の街を歩き始めた。







******







「───やはり賑わっていますね♪」
「毎年こんな感じなのか?」
「ここ数年は確認できていませんでしたが前に来た時も同じくらい賑わっていましたよ」


ルーチェが街の様子を見つつ嬉しそうに目を細めて居た。二年前のあの事件があったとは思わせない程の賑わいぶりが嬉しいのだろう。



一番人が多くなっている通りに出ると屋台などが沢山立ち並び様々な食べ物の匂いが風に乗って流れていた。
そんな通りを11人もぞろぞろと歩いていると自然と周りからも注目をされるが、それがSクラスだとバレるのもそんなに時間が掛からなかった。



「王女様だ!!」
『おおお!!王女様ーー!!!』
「まて!学園のバケモノSクラス全員揃ってないか!?」
『『おおおおお!!!』』



もうカオスだった。
どんどん人が詰め寄ってきて握手を求められたりサインを求められたりしてフェスティンを楽しむどころじゃなかった。


「あっあのっ!!グアンさんに憧れてました!握手とサインお願いしても良いですかっ?!」
「あ〜、え〜っと、ごめんね。サインする時間がないから握手だけで良いかな?」
「はっ、はい!!」

「王女様、握手お願いしてもよろしいでしょうか!?」
「ええ、私で良ければ」
「ははっ!有り難き幸せ…!!」

「り、リエスさん……僕と握sy──」
「──ごめんなさい」

「アサドさん!俺、アサドさんに憧れていて!手に一発軽くでいいので拳を当ててほしいです!」
「?これでいいのか?」
「あっ───(遠くに吹き飛ばされた音)」



もう全員が全員てんやわんやの大騒ぎに巻き込まれ一歩も動けない状況に。
いや、ティオスだけは何故か誰も握手やサインを求めて来ていなかった。ニルがそれに気づき近くに居た人に聞いてみると、


「国を救った英雄様にそんな気安く声をかけたらいけないという暗黙の了解があるんだ」


との事だった。
誰かが握手に来たらしっかりと握手を返そうか、サインを求められたら光の速度で書いて皆にかけるようにと、ちょっと(?)期待していたティオスはそれを聞いて肩を震わせた。そして。





「あああああ!もう、焦れったいな!転移トランス!」

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