前世で世界最強だった俺は、また世界最強になろうと思う

つかっちゃ

ユリン

騎士団達がこの戦いの後に何をどうしろと…?と困惑している中、前に出てきたのは宮廷魔道士団団長であるユリンだった。



「……ここにいる全員が、当たり前のように強力な魔法を使ってる…………しかも光魔法も………吸血鬼のあの子とかも斬撃に高濃度の闇魔法……使ってた……………あれだけの制御を全員に教えるなんて……ティオス……くん?……でいいかな」
「ああ」
「…君は………全部の魔法…使えるの?」


ティオスの前世について知っているのはクラスメイトとティオスの両親、そして国王だけだ。前世について言いふらす気は無いのでとりあえず頷くだけ頷いた。


「……!…………そう……私と同じ・・・・なんだね………」



その言葉には国王と騎士団長、それにティオスを含め全員が驚いた。
その様子をみてユリンは続きを言った。



「自分が……特異な存在だと………そう思って………今までは誰にも言っていなかったけど…………ティオスくんがそうやって大々的に言ってくれるから……私もここで言う事にした……………あの……それで…」



「……………私とも……手合わせしてもらってもいい………かな……?」



ユリンは長い前髪の間からこちらを覗くように見ていた。隈のあるその目は、一魔法使いとして、そして自分と同じく全魔法が使える者として戦いたいという思いがひしひしと伝わってきた。
ティオスとしても前世含め自分以外に全部の魔法の適性がある者の存在は初めて見たのでその誘いは願っても無かった事だった。
ついでに言えばユリンから感じられる存在感が普通とは少し違う気がしてさっきから探っているのだが上手くかわされているようで気になっていたのだった。



「───こちらとしても自分と同じ様に全魔法が使える者は初めて見た。是非戦わせて欲しい」


ティオスもその誘いを承諾した。ユリンはそれにとても嬉しそうな表情を浮かべ、一つ頷くと早速魔法を使った。



仮想世界クオード・エスパソ



その瞬間辺りが一瞬輝いたかと思うと、すぐにもとに戻った。騎士団やアーノルド、国王は何が起こったんだ?と辺りを見渡すが先程と変わらぬ風景が広がっており少し混乱していた。しかしリエス達は気づいたのか、特に動揺はしていなかった。



「ほう、空間魔法で先程と寸分違わない仮想の世界を作り上げたのか」
「……うん………その方が思い切り戦えるでしょ……?」


そうして話していると、突然ガラスが割れる音が響いた。全員がなんの音だと身構え、見たものは空に罅が入っていた。そしてそのガラスを殴り割るような音が二、三度続くと、この仮想世界が音を立てて崩れさった。
何事だと思っているとその犯人が姿を表した。




「ご主人様!お怪我はありませんか!?」




そこに居たのは心配そうにティオスに駆け寄るシトリーが居た。
ティオスの側まで来ると全身をくまなく見て怪我がないか探していた。時々股間にばかり目を奪われている様だったが気のせいだろう。
それより。


「シトリー、そんなに焦ってどうしたんだ?」
「どうしたんだって、ご主人様の反応が世界から消えたので驚いて来てみれば別次元に何人かと一緒に居るようでしたので次元を突き破って来たのです!」
「そうか、心配かけたな。だが問題なかったぞ。今から模擬戦をしようとしただけだったからな」
「そうでしたか……それならばすみません…迷惑をかけました」



シトリーは自分の勘違いで戦闘の邪魔をしたと思い、その場にいた人達に頭を下げた。騎士団達は突然現れた絶世の美女ですら裸足で逃げ出すような美貌を持った女性に見惚れていたが、シトリーは意に返さずティオスの後ろの方に控え───────そこで気づいた。







「───あら、ビフロンスじゃないですか。こんな所で何をしているんですか?」





そう言ってシトリーが見ていたのは、ユリンだった。


ビフロンスと言われた瞬間、少し肩をビクッとさせた───様な気がした。





















こんにちは、つかっちゃです!
重要なお知らせです。

明日、2019/12/15から5日間、つまり2019/12/20までの更新はおやすみさせて頂きます。

その5日間のおやすみの後は普段通り毎日更新をがんばりますのでご了承くださいm(_ _)m

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