前世で世界最強だった俺は、また世界最強になろうと思う

つかっちゃ

城の中で。

卒業式が完全に終わり、Sクラスの皆が城に招かれた。ルーチェ卒業祝いとして開かれるパーティに招待されたのだ。

ルーチェ除き10名はティオスにお願いして転移で城の入り口まで移動すると衛兵達に一人一人顔の確認をされ、何も異常がなかったのですんなりと通されるとハーレイ王国の城が目の前いっぱいに広がった。


赤い薔薇が咲き乱れ城へと続く道を彩っており、その道なりの正面には純白の巨大な城が構えておりこの国の顔だ!と主張してくる。
左手には澄み切った池があり、周辺には緑が溢れている。
右手には近衛騎士達や宮廷魔道士団の住居スペースと鍛錬所があった。

広々とした城の敷地は緑や花で溢れており何処を見ていても楽しめる様になっていた。


「は〜やっぱ城デケェなぁ」
「口を慎みなさいアサド。ここは城なのですよ?貴方に礼儀というのは無いのですか?」


少しガニ股気味に歩くアサドをアイナが貴族らしく窘める。しかしそれをガン無視し、目に入る物全てを珍しそうに見ていた。


「ははは、アサドに礼儀?笑わせないでよ、そんなもの無いって知ってるだろう?」
「勿論知ってますわ。一応言っただけですの」


アサドを笑って見ているのはシズ。その後ろではカナタがカインと喋っていた。
のらりくらりとした感じのカナタと少し硬い印象のあるカインは何か意気投合することがあったのか2年前から親友と言えるほど仲が良くなっていた。


「僕はここには何度か来ているからね。パーティ会場までは僕が教えるよ」
「…………助かります…」


戦闘をグアンが歩き、その後ろをニルが歩く。美男美女が先頭に立っていると城のメイド達や騎士達が必ず2度見はしていた。
グアンはここ1年ほどで漸くオフの時は自分の事を私から僕に切り替えたようで、プライベートでの関わりやすさが良くなったのか、前はあまり近づかなかったニルもやっと心を開いたようだった。

それとなぜ城を案内してくれる人がいないのかと言うとティオスがグアンが居るからと却下をした。クラスメイト達の談笑の場はしっかりと確保しておきたかったのだ。


「しかし本当に全員変わったな。入学した頃はまだまだガキだった所が多かったのに今じゃすっかり大人っぽくなったな」
「爺臭いわね。そういうティオスだって身長も伸びたし大人っぽくなったじゃない」
「………そいつは元々大人びてたからそんなに変わらないけどな」


ティオスがしみじみと呟くとそれが聞こえていたリエスとワイルが突っ込んできた。ワイルは昔に比べれば喋るようになってきて、クラスにも馴染めていたようだ。



「──あ、着いたよ皆」


グアンがそう言って立ち止まったのは王の居る応接間。全員がその扉の大きさと豪華さに驚いていると、グアンは手馴れた様子でその場に跪き扉をノックした。


「───騎士団長アーノルドが息子、グアン・グラディが参りました」

「───おお、来たか」


扉の奥から声が聞こえてくると扉が執事達によって開かれた。

そしてレッドカーペットが敷かれた奥の方には国王レオナルドが座り、その横には王妃とルーチェが控えていた。



「──来てもらって早速だが宴を始めようか!」

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